20.ビー、まじめな話をする。
心配症のツバイさんの登場です。
その日大地は胸の上を何かが押している感覚を感じて
寝苦しさに目を覚ました。
時計を見ると夜中の2時を少し過ぎたころだ。
大地にしては珍しく寝像よく布団に納まっていた。
すこし布団が山なりになっていたが。
体は布団に隠れて見えない。
ふと、何だろうと、霞の掛った寝ぼけた頭で考えながら
胸の圧迫感が消えないので
自身の胸に手をやると
柔らかい物体が覆いかぶさるようにして布団の中にいることに気が着いた。
そのまま手でぐにぐにとその柔らかい物体を揉んでいると
手の動きに合わせて
「あん、うう、きゃう。」と言うなんとも艶やかな声が聞こえてきた。
そのまま、手の感触を楽しんでいると
布団の中からぴょこんと顔をだしたビーと目があった。
「もう、大地様、大胆なんだから・・・。」
そんな声が聞こえてきてさらに
「判りました、OKです。覚悟を決めましたので、お続け下さいませ。」
と、耳元で囁かれた。
急速に覚醒する大地。
「ビー、おまえ、なん・・・。離れて離れて。」
慌てて布団の中から這い出す大地。
胸の上にはビーを乗せたままだ。
「宜しいのですか?、私のほうはもう準備はできております。」
「ええ、なんの準備?」
「それをお聞きになる?、ふむ。
ああ、私の口からそれをお聞きになりたいと申されるわけですね。」
「なかなかにご趣味が悪い。判りました。」
大地の胸の上で、しな垂れかかり、耳元に口を近ずけ
「大地さま、私のあそこははすでに大地様のその太くたくま」
「うわー、ストップやー。判った、判ったから。」
「そうですか?それでは、一言だけ、
私、初めてですので、できるだけ優しくお願いします。」
そお言うと、ぽすっと大地の傍に横たわった。
「降参や、ビー。」
両手を上げて万歳の格好をする大地。
「楽しゅうございましたのに、もう終りなのですか。」
「そのしゃべりかた、ツバイか。」
ビーのしゃべりかたに違和感を覚え、ツバイを思い出した大地。
「そう、今はビーに代わりまして私ツバイが表に出ております。」
「なにか、ビーにあったんか?。」
大地が心配するのも無理はない。
ツバイはビーの補助頭脳の人格だ、論理セクターと呼ばれており、
論理的にビーの種族にとって重要な記憶を種族共有の記憶として管理しいる。
主頭脳体が機能不全をおこした場合、
主頭脳に代わり主頭脳が機能回復するまで体を管理する。
そのツバイが表に出ているのだ。
ビーになにかあったと考えるのが普通だろう。
「いいえ、なにもございません。」
いま、ツバイが着ているのは
着ぐるみみたいなパジャマで服とズボンが一体になったツナギに似たものだ。
全体が緑色をしておりデフォルメされた怪獣を模してある。
背びれや小さいながら尻尾もついている。
そんなパジャマをきたビーは非常にかわいく似合っていた。
しかし、今、中身がツバイであるので
そのしゃべり方や振る舞いから少し滑稽に感じる。
ツバイは微笑みながら少し散歩しませんかといい玄関から出ていった。
地球温暖化と叫ばれる様になってから久しいが
12月も半ばを過ぎ少々寒気を感じる季節。
昼間は暖冬なのかまだそれほど寒くはないが
夜中であるので少々寒けを感じる
ビーの為の厚手のコートを手にツバイを追いかける大地。
ツバイは公園のブランコに乗って
キーコキーコと静かにゆれていた。
そっと後ろからコートを掛けてやる。
大地も隣のブランコにのって静かに前後に揺れた。
なんとはなしに沈黙を続ける二人。
こんな時間もよいなと大地は思っていた。
ツバイはぽつりぽつりと話し始めた。
何処か遠くを見るような目をして。
「私どもビーと大地様が出会われてそろそろ半年が経ちます。
今、大地様にとってビーはどのような存在なのでしょう。」
大地は少し考えながら話始めた。
「・・・、俺にとってビーは、もう俺の一部だよ。
居なくなるなんて考えられへん。」
ツバイは大地のに目を向け言葉を続ける。
その顔にはなにも表情は表れていない。
「いまなら、まだ引き返すことが可能です。
所詮、私どもは宇宙人、地球の方々とは想い、考えなどが違います。
一夜の夢としてお忘れになられることも、
振り回されることなく普通の生活に戻ることもいまなら・・・。」
「将来どうなるかなんてのは正直わからん。
今が大事やと俺は思うてる。
今、ビーと離れるなんて考えられん
俺とビーは既にもう離れられんとこまで結びついとると思っとる。
あ、エッチな意味やないで。
真面目に心の意味でや。」
「判っております。私どもとビーはもともと一人ですから
ビーの記憶は判っております。
いまだにビーは清い体です、
大地様には意気地なしとも思いますが
概ね好感をもって迎えられております。
今後も陰ながらお手伝いさせていただきます。」
「陰ながらって・・・。」
「大地様に知っていてほしいこと、私の種族のお話をしましょう。」
「私が生まれたのはこの地球のある銀河から数えて3っつ向こうの星団にあります。
銀河間の深淵を超えてこの銀河にやってきました。
私たちの目的はビーも話しました通り、知識の吸収です。
いろいろな星に行きました。
今までは上辺だけの知識の吸収でしたが
今は体を得て体験を通じて日々の経験を収集しております。
ご存じでしたか?私どもの種族は女性ばかりなのです。
女性であるがゆえ愛し慈しみ子を成すことができます。
大地様の子を成すことも可能です。
それはいずれ実現される事でしょう、私は確信しております。
今、ビーは大地様に相応しい女になろうと努力しております。
急に幼くなったり、大人ぶってみたりしていませんか?
暖かい目で見てやってください。
私たち姉妹は全部で20人います。
ビーは20人の姉妹の中で最も若い者です。
20人のうち1~5番目までは論理セクター領域への
記憶の流入がありません。
死亡したのか重積世界、過去界へ進出したものと思われます。」
「重積世界てなんや?。」
「所謂、パラレルワールドと呼ばれる世界です。
この時空より空間への位相変換すればパラレルワールドに、
時間への位相変換すれば過去界にいけます。
残念ながら未来界へは変動パラメーターが多すぎて制御できません。」
「行けないことはないのですが、
それが必ずしも出発時間に繋がるとは限りません。意味がないので省きます。」
関心したように大地が言葉を掛ける。
「ふ~ん、時間旅行できるんだ。」
「この体でも数人程度でしたら過去界にお連れできます。
いつか大地様をつれて時間旅行というのもいいかもしれません。」
ふふふ、と微笑むツバイ。
「お姉さま方には一番末と言うこともありまして
なにかと面倒をよく見てもらいました。
そのうち、お姉さま方がひょっこり現れるかもしれません。」
「あるお方たちを除いて。」
「あるお方たちって?」
「そうですね、これは伝えておいた方が良いのかもしれません。
あるお方とは6番目、7番目のお姉さまお二方を指します。」
「私達の種族はある星の方々により生み出されました。
その星はいまはもうありません。
どうなったのかはわかりません。
ただ、その星のあった場所には何もなく
虚無が広がっているだけです。
その方々により生み出された者のうち
1~7番までは論理セクターのみで活動されて居られます。
8~20番のビーまでが補助頭脳として論理セクターを持っております。
お気ずきでしょうか、
そう、私たちは論理セクターが実は主体なのです。
ビーの精神世界でもご覧になられたかと思いますが
あの世界の中心が論理セクターの領域
その周りを囲う形でビーの領域なのです。
不思議に思われるかもしれません。
この世界は矛盾に満ちています
特に各共同体の中、人の世界は矛盾だらけ
能力のあるものが虐げられているとか
金持ちだけが優遇されているとか
それらを論理セクターが主体で活動していたのでは
矛盾のため引き裂かれてしまいます。
そのため主頭脳と論理セクターが分かれて造られました。。
6番目のラートお姉さまと
7番目のトグルお姉さまは今この時空連続体にいる
論理セクターのみで活動されています最後のお二人方です。
このお二方はなにごとにおいても矛盾は許しません
ある意味純粋な方達なのです。
そのため、補助脳を持つ者との間に何かと衝突が起っています。
今までは幸いな事にそれほど大きな事態には至っていませんでしたが
今後もそうであるとかぎりません。」
「そうか、20人姉妹の末っ子で甘やかされて育って、
超真面目なお姉ちゃんが二人いて、よく衝突しとったと言うわけやな。」
「概ねそんな感じですが、衝突すれば星が消えます。」
「はた迷惑な姉妹けんかやなあ。」
「大地様、あの、ハクチョウ座をご存じでしょうか?」
「星座の?ああ、星座やったら聞いたことはあるで。」
「あそこにブラックホールがあることを知ってますか。あのブラックホールは
7番目のトグルお姉さまと
14番目のミ-お姉さまの衝突によって起こったものなのです。」
「なにが原因で衝突となったのか
論理セクターには伝わっておりませんので判りかねますが
取るに足らないことであったと思われます。」
「・・・」
思わず絶句の大地。
「それ以後大きな衝突は起こっておりません。」
「そんな姉ちゃんきて欲しないなあ。」
「私も同意見です。」
なんとなく目があう二人。
「大地様の心のうちをお聞きしたかったのですが
取り留めのない話をしてしまって申し訳ありません。
非常に楽しくてつい長居をしてしまいました。」
「夜も更けてまいりました。今夜のところはこれで戻るといたしましょう。」
「最後に大地様にプレゼントを差し上げます。
唯今より、私ツバイはビーにこの体の制御を戻しますが
2時間ほどはなにをしても目覚めません。
その間なにをされようと大地様の自由です。
お楽しみください。それでは
失礼します。」
それまで、普通に大地と話していたツバイが
頭をかくんと俯きぐらりとブランコから崩れおりた。
大地は慌ててビーの体をささえたが
バランスを崩して一緒にブランコのしたになった。
頬をさすりながらビーの名前を呼んだが
ツバイの言った通り目覚めることはなかった。
内心ドキドキしながら
お姫様だっこをしてマンションに戻った。
戻ってくるとき、ずり落ちそうになるのを慌てて持ち替えた時、
手が膨らみにあたっていたとか、
ベッドに寝かせようとして躓いてそのまま一緒にベッドにダイブしてしまい
唇どうしが触れてしまったとかは許してほしい。
最後にベッドの傍らに座って布団を掛けてやる時
胸のふくらみの上でやけに長く手が留まっていたことは
男なら仕方のない事じゃないかな。
それは鬼畜、やっぱり。
お読みいただきありがとうございます。
そろそろストックが無くなって来ました。
少々次話の更新が開いてしまうかもしれません。
すみません。
できればで結構です。
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