19.ビー、教官をする。
何事も訓練は大事です。
時は少し戻って、まだビーがトゥーネックパーレント女学院に編入する少し前。
ここは大地の住むマンション。時刻は夜の8時を少し過ぎたころ。夕食も終え食器のかたずけも終え、まったりとした時間。
ビーが少し真面目な顔になって大地に告げた。
「今日からダイチくんの能力向上を目指して訓練を始めたいと思うの」
「ん?この前言ってたやつか?」
なにが始まるんだろうかと好奇心いっぱいの大地。
「それでは、講師の先生をお呼びします。拍手を持ってお迎えくださいなの。はい拍手~」
(なにこれ、一人芝居?まあ、のっとかんと後で拗ねるからなあ、拍手しとくか)
パチパチパチ~。
ビーが一つ大きな咳払いをしてからおもむろに立ちあがり口を開いた。
「わた、わたく、し、わたくしが講師を努めますビーでございますなの~。
これからビシバシ指導しますので気を引き締めていくの~」
(わたくしなんて言いなれんからどもって、かわいいな)
「まずは、透視からです。ダイチくん。早速ですが透視をしてみて下さいなの~」
顔を赤らめるビー。
「何事も練習が肝心です。さあ、やってみるの~」
(ビーさん、マジですか。ビーさんで練習しろと言いなさる。やっちゃうよ?)
「プリーズ」
ずずいっとばかりに前にでるビー。
「何故に英語なんですか、ビーさん」
なおも英語で語りかけるビー。
「プリーズ、ルック、ミー」
少々おかしなイントネーションの英語で大地に語りかけるビー。
大地の中で暫し心の葛藤があったが直ぐに欲望が勝利を収める。
眉間に皺を寄せ苦悶の表情で透視をこころみる。先日は苦もなくできたことが何故かできない。10分ほど頑張っていたが何故かできなかった。先日の件で煩悩力を使い切ってしまったか?。
「だめなの~」
少々がっかりした声がビーから発せられた。
「接触を増大して生体リンクを強化してやってみるの」
と言い、大地の膝に横座りして乗ってきた。
「動かないの~」
片手を頭の後ろに持っていき、もう一方の手を背中にまわす。
「それでは」
「スト~プ、ストップやビー。それ、もうツバイさんがやったから」
そう、ビーはこの期に乗じて唇を奪おうと画策していたのだ。
「むう、ばれたの」
策を看破されたビーは渋々離れていった。
(いやじゃないんだけどね、ビーさん。歯止めが効かなくなるのが怖いんですよ)
「しかたがないなあ、ダイチくんは」
如何にもだめだめな弟をしかるお姉さんのように肩を竦めて言った。
「おでことおでこをくっ付けるからね、目を瞑ってね」
(また、キスしようと言うんじゃないよな)
警戒しながらも目を瞑る大地。するとコツンとおでこに軽い衝撃があり、ビーの息が顔に掛った。おでこに暖かいビーの体温を感じながらビーの良い匂いを嗅ぎ、緊張しているとビーから声がかかった。
「ダイチくん」
「ひゃい」
焦って変な声が出てしまった大地。
「おでこにビーの体温感じる?」
「うん」
「そこに意識を集中するの。すると光をかんじるようになるの」
ビーは真面目に大地に透視の仕方をレクチャーしようとしている。それを感じて大地はすこし真面目に取り組みはじめた。
「光を感じたら、その光を広げるイメージでその中に入っていくの」
・
・
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「ほら、ね、できたの」
大地は目を瞑っているはずなのに満面の笑顔のビーの顔を見つめていた。
「ほら、目を開いて」
ビーに促されるままに目を開いて
「今度はビーをみるの」
言葉のままビーを見つめる。
「おでこに光を感じるの」
大地は集中していく。
「光の中を進んでいくの。はい、なにがみえる?」
そこには一糸まとわぬビーが立っていた。大地は素直に美しいと思った。
首すじのラインから胸に繋がる健康そうな鎖骨の描く曲線も、肩から脇に繋がるその撫でやかな脇も、その小ぶりな少々控え目であるが成長途中の二つのふくらみも、としの割にはくびれている腰から足に繋がるラインも、申し訳程度にわずかに広がるその茂みも、全てが大地にはすなおに綺麗だと感じた。
大地は知らずしらずビーを抱きしめていた。
「ダイチくん?」
ビーから発せられた戸惑いを含んだ声で我に返った大地は照れ隠しの為ビーの頭をいつも以上に撫でるのでした。
尚もビーの訓練指導は続く。
先ほどの光景を思い出し真っ赤になる大地でしたが、ビーから次の訓練についての説明をするという言葉に気を引き締める大地でした。
「次はね、人の世界で言うと念動力について訓練するの」
「いつもビーは力場って言ってるけどね、違う現象なんだけど、見た目変わんないから念動力と言っていいとおもうの」
ビーの説明によると、念動力というのは個人の領域を維持するために常に体から放射されている俗に言うオーラというものを利用した技術のことらしい。
このオーラを制御できるかできないかで能力の発現が決まると言う事だった。
大地はいろいろとビーから説明を受けたが、ちんぷんかんぷんでさっぱり判らなかった。使えればいいやって事で結局、スルーしてしまった。
ビー達の種族も常に自身の回りに力場を形成しており、それは実体のない手といったものだ。
ビーからスーパーコアを移植されたダイチは、スーパーコアが放出している力場が制御できるということだった。
「まずは自分の手の先にもう一つ手があるようなイメージをして欲しいの、
そして、その手を動かすイメージが重要なの。なにか、いい対象はないかしら・・・、あ、エッチなダイチくんにぴったりの訓練を思いついたの。ちょっと待っててね、すぐ用意するから」
しばらくしてから、ダイチの前に白いミニスカートの姿のビーが立っていた。
ビーが穿いているスカートはプリーツが沢山ついたテニスウエアのようだった。服の変更は一瞬なのだが、デザインに時間が掛かったらしい。なんでもダイチに気に入るデザインを模索したとか。
「ダイチくん、ビーがなんでこの格好なのかわかるよね、そう、思ってるとおりなの。さあ、ダイチくん、このスカートの端を見えない手で持って持ち上げてみるの。今穿いてるのすごいのよ、色っぽいのよ、見たいでしょう?見てもいいのよ~。さあ、レッツ、トライ~」
大地はビーの前に座りこんで一心不乱にスカートを見つめる。集中のあまり手でビーの足を両手でガシっと掴んでいたことは許してね。
30分ほど集中していたが、汗びっしょりになりながら、結局5センチほど持ち上げることができただけで、スカートの中を見ることは出来なかった。
だが、こそっと先ほど習得した透視を使って見ていたことは秘密だ。
(ビーさんすごいです。どこでそんなの仕入れたんですか)
さらにビーの訓練は続く。
「今日、最後の訓練に入るの、最後は転送ですの」
自分の体ぐらいの重さの転送が出来るようになって欲しいの。超能力で言うところのテレポーテーションですの。ビーの転送はね先ほど訓練をした透視の力に密接に絡みついてるのね。転送先の様子を確認しながら実行するので透視できないとだめなの。透視というより遠視ね。簡単な軽いものの転送からやってみるの。」
「はい、ダイチくん、手をだしてなの」
ぽんっと言う感じで白い丸まった布の塊をダイチの右手の上に置いた。
「これ、ビーのショーツなの、うふ。ちょっと、ぬくもりを感じるでしょ。
脱ぎたてよ」
大地の手からそれを摘んでテーブルの上に置いた。
「さあ、今度は、このテ-ブルに置いたビーのショーツをダイチくんの手の中に転送するの。今度もイメージが大事なのよ。ビーのショーツからダイチくんの手までトンネルをイメージするの。ダイチくんの手の方が低い感じのね」
「そのトンネルに向かってビーのショーツをちょいって押すイメージをするの。はい、プリーズ」
ビーのショーツを睨んでいる。2分ほど睨んだところで、急にビーがパンッと手を鳴らした。少々ビックリして顔をビーに向けると。にっこり笑った顔がそこにあった。
「ほら、できた」
そう、ダイチの手の中にショーツが移動していたのだ。
「ごめんね~。ちょっと、スースーするから、返してね」
そお言いながら、ダイチの手のなかからショーツを取り返すとそののまま
もぞもぞとその場で穿いた。
その姿はちょっとエロかった。
もちろん、ダイチはその姿から目をそらすことができなかった。ビーと目が合い、
「も~、エッチね」
と言われた。
「さあ、次の段階よ、さっきのショーツの感覚は頭に残っているわね。それを転送してみて。今、ビーが穿いてる状態からね」
(なんですと!、今、ショーツを転送しなさいといいなさる)
「イメージが大事なのよ。さあ、レッツトライ」
大地はトンネルをイメージする。トンネルにビーが穿いているショーツだけが吸いこまれるイメージだ。ショーツの細部までイメージする、その時点で思い浮かべたショーツが、イメージの産物なのか透視の結果なのかわからなくなる。
ふっとイメージのショーツが消える。手の上に暖かな温もりが現れる。成功したようだ。大地の口からふーと息漏れる。知らずのうちに息を止めていた様だ。
手にした布で額の汗をぬぐう。
「あ、もう、ダイチくん・・・」
ビーから非難の声が飛んだ。
「ん?」
そして、手にした布がビーのショーツであることに思いがいく。ビーが慌てて真っ赤な顔で大地から自分のショーツを奪い返すと、そのまま、何食わぬ顔で身に付けた。
「ダイチくんの汗がビーのあそこに・・・」
なんて言葉が聞こえてきたが気にしない。
気にしたら負けだ。
その日は夜遅くまで目が冴えて眠れなかった。
ちょっとエッチな大地でしたね。
お読みいただきありがとうございます。




