7話 起承転結への行軍
なんだかキャラと語り口があってませんね。
その内改稿しなおそうかと思います。
失ったものは帰ってくることはない。
けれど、この時点で諦めてしまえばすべてが終わってしまうことは分かっている。
大切なのは、結果に対しての原因を自分の中で取りまとめ、なぜその結果になったのか?
その結果に対して何を行えば回避できたのか?さらには回避するだけではなく、
その結果を自身にとって、もっと有益にすることが出来たのではないか?
では求めるべき結果は改めて何だったのか?
諦めるという事は、先の結果すらも不益なものになり自身を追い詰める事と同意なのだ。
「レナスは明日の昼食抜き。今後からは俺が食糧管理します!」
「そ、そんな、弟がグレてしまった・・・・。」
いや、そうじゃねーから。
レナスに懲戒処分を言い渡した後は今晩の夜警の段取りを決めて遅番のレナスを
寝かしつけ薪を減らし火を小さくしていく。
「ねぇケイト」
不安なのかレナスがタオルをかけたまま声をかけてくる。
「ん?どうした?時間になったら起こすからゆっくり寝てていいんだぞ?」
「いや違うの。ケイトは朝の食事をお願いするから、私が昼と夜を作るわ。」
「却下。寝ろ。」
こいつの場合は優しさなんかでは談じてない。
しいて言うなら自分の胃袋に甘いだけだ。
再審要求を取り下げて、腰を落ち着ける。
「朝と昼は譲るから夜は私がやるわ。」
「寝ろ。」
はぁ、ソラガキレイダナー。
「ねぇケイt「寝ろ」」
村から見える景色とは違い、星が一段ときれいに見える気がする。
「ねぇ「寝ろ」」
こんな平和な兄弟のやり取りをしつつ夜は更けていく。
◆
月が半分ほど沈んだ頃見張りを交代し、朝を迎えた。
なれない野営であまり深くは寝付けなかったが、あまり気分が悪いものでもない。
早めに起きて移動を開始しようかと 一日の予定を立て体を起こす、
「すぷー・・・・しゅるる・・・・すふー・・・・・するるるる」
こ、こいつ どんだけ緊張感がないんだ・・・・。
まぁ 何か起こったわけでもないし、初日だから仕方ないと思い、
あまり物音を立てないように寝具を片付け朝食の準備をする。
火を起こしなおそうと思ったのだが、火はまだ消えていない。
「寝入ってからあんまり時間たってないっぽいな。朝飯は・・・・適当でいっか」
簡単異世界クッキング始まりです。
飯盒に米をドバァ
水をダバァ
火に掛けシャバダバダー
米をたく間に近くの湖に水でも汲みに行こうか。
現代世界じゃあるまいし生水は簡単に腐るのでここは重要。
チラッと湖の方を見てみるとウサギほどの大きさの野鳥がいるっぽい。
弓を取り出し、狩人モードに変身。
湖の畔で5匹ほどの鳥がくつろいでいるのを確認すると一度森の深くに戻り、真後ろから
距離を詰めていく、その中で一羽水を浴びたりせずに鷺のような長い首を動かしちらちらと周りを伺っている奴がいる。
そいつは群れの警戒をしているのだろう、
群れなどで行動する際には一羽が見張りを担うのでこいつに気取られずに接近するのが一番の注意点だ。
指に唾をつけ胸元まで持ち上げ風を確認する、風上に立つと匂いで警戒されるため慎重に風を見る。
風向きは問題ない。
音を立てないようにマスクを出来るだけ顔を隠すようにあてがって行く、
色彩感覚のうすい鳥でも人間の肌の色は警戒するので、これもかなり重要な狩人の技だ。
腰を低く保ち踵を先に地面につけて、ゆっくりと残りのつま先までをおろす様に歩みを重ねていく、
標的の後方に位置をつけたが 如何せん雑草が邪魔だ。もう少し距離を詰めるために、身を伏せて今度は左後方からゆっくりと近づいていく、行動は限りなく遅く、物音を立てて焦って動きを止めればそれだけで野生の生き物には感づかれてしまう。
限りなく慎重に進むが決して焦りを出さずに、平静に・・・・。
射程距離に入り、弓を番え直す。
一撃で頭を落とすのは困難だと判断し鏃を太めで威力の高いものから貫通力の高い細いものに変える。
狙うは胴体に収めた羽の部分、
縫い付けるように打ち込み、貫通させらることが出来れば二枚の羽を封じることが出来る。
ぎりぎりと引き絞る。
的に狙いを合わせる。
呼吸で緩やかに揺れる狙いを押さえ込むことはせずに揺れる狙いと目標が重なる瞬間のタイミングを計る。
――-‐--――ストン
襲撃を受けたことに気づいた鳥たちが逃げ出す、畳んだ羽を広げそのまま空へ舞い上る、
だが弓を撃たれた鳥は翼を縫い付けられ飛ぶことが叶わない。
まだ狙いをはずしていない一羽に
二射、三射と追い討ちを掛ける、一本は胴に もう一本は首に刺さり急速に、動きを鈍くしている。
そのまま近づき腰元に掛けているナイフを取り出す。
そのまま逆手で首をつかみ右手に持ったナイフで首を切り落とす。
頭を湖に放り投げ 軽く合掌。
「ありがたく頂きます。」
自分たちしか知らないであろう日本語で唱えた。
命を頂きます。
殺してごめんなさいなんてことは言わない 自分だって生きなければならないのだから。
だから「頂きます」
傲慢だけれど真摯なこの言葉を俺は大事にしていた。
◆
軽く血抜きをして肉と皮にナイフを沿わせべりっと皮を剥いでいく。
肛門からナイフを首元まで入れて内臓を取り出し湖の水で洗い、そのついでに水筒の中身を捨て新しく水を汲む。用意を一通り済ませ、戻り飯盒を下ろし薪を追加して切り分けた肉を焼いていく。
当然味付けは、
塩を高い地点からファサァ!
塩しかねーのかよ!とか言われそうだがこれは仕方ない。
この世界では胡椒などは多少ではあるが高級品であり、荷物に余計な調味料などは持っていけない。
まぁ上位のギルドになると高い金を費やし空間魔法の込められた劣化四次元ポッケみたいな
バッグに素材などを詰め込み コックを雇うらしいが今の俺たちは駆け出し冒険者未満の
田舎ものなのだ。新鮮なものを食べれるだけありがたい。
お、肉が焼けて良い匂いがしてきた。
そろそろうちの眠り馬鹿姫を起こそうかと声を掛けようと近づいたら、
まぁなんと。
肉の焼ける匂いに反応しているのだろうかよだれを垂れ流してるではないか。
この反応が面白くなった俺は焼けた肉を小さく切り取りフォークに刺してレナスの口元に近づけてみる。
――-‐--――ひくひく
涎が滝のように出だしたぞ。
さらに近付けて見る
――-‐--――も、もう食べられないよぉ・・・・・
食べてないのにもう満腹とはこれ如何に。
そろそろ起き出してきそうなので心惜しいが素直に起こすことにする。
「レナス 起きろー 飯抜きになるぞー」
「うぅ、もう朝なの・・・?」
「さっさと顔洗ってこいよ。さっき鳥捕まえたから、ちょっと豪勢な朝飯だぞ。」
もそもそと起き出し湖に向かったレナスが戻る間にさっさと飯盒の飯を近くの木から引っこ抜いた大きい葉っぱに盛り付け飯盒を始末し荷物を片付け、残った肉を解体して骨をとり塩を塗りこみ、包んでバッグにしまう。
そして戻ってきたレナスとともに食事を楽しんだ。
改めて「「頂きます。」」
◆
朝食を済ませ、また街道を進み王都に向かう。
途中には狼型の魔獣も出たがレナスとともに撃退した。
怪我は負わなかったが、そのうちポーションなどもそろえなくてはなぁなんて考えていた頃
後ろから物音が耳に入り 、後方を注意深く観察してみると街道の置くから馬車が走ってきていた。
二頭引きの馬車でこちらのかなり後方で止めると、何人か降りてこちらへ向かってくるのが見受けられた。
三人ほどこちらに向かってきたが、あまりよろしい雰囲気ではない。
先頭に立つ大柄な人間族っぽい男が距離が離れた此方に声を掛けてくる。
「此方は移動中の商隊だ!手に持った武器を地面に置いて両手を頭に置け!」
面倒ごとを起こしたいわけではないので、素直に従い武器を置く、
そのまま両手を頭の上に置き敵意がないことをアピールする。だが腰元のナイフはいつでも抜けるように位置を直しておく。
そのまま此方に向かってくる人たちは大柄な男のほかに軽装のエストックとバックラーをもった女性らしき人、ローブを着込みスタッフを抱えたとても幼い子供のようだ。
そのまま警戒しながら近づいてきた護衛の軽装の女性が話しかけてきた。
ロングスカートで分からなかったが足元からは蛇のような尾が見えているので
ラミアの種族の人かな?目元もアイマスクで隠していていまいち人相が掴み難い。
「にいさん達わるいなぁ。このへんでも盗賊がちょこちょこ出てるみたいで、うちらとしてもあんまり荒いことはしたくないんやけど安全のためだと思って堪忍してなぁ。」
気さくなノリのお姉さんだが、近づいてもなおエストックを下ろさないことから荒事慣れしている様だ。
商隊ということで、此方もうまく話をして同乗させてくれないかと両手を挙げたまま答える。
「いえ、此方もそこら辺は理解できますから気にしなくて良いですよ。」
「ほんまに悪いなぁ。まぁ人のよさそうな感じだし、盗賊じゃあらへんようやな。」
結構好感触のようだと、手ごたえを感じていると小さい子が口を開いた。
「でもおにぃちゃんたちはこんなところでどうしたですか?おにもつがすくないのでしょうにんさんとはちがうみたいですし、
どうしてこんないなかみちにいるですか?」
舌足らずな幼女みたいだ。ちょっとぶかぶかなローブを着ているし両手でスタッフを握っている姿が可愛らしい。非常に好感が持てる。花丸だ。
そんなことを失礼にも考えていると隣に立つレナスから冷たい視線が向けられている。
お、俺はロリコンじゃない。俺だってまだ12歳 幼い子に見とれてもそれは決して疚しいことではない!
ノーマル個々に極まれりと言っても過言ではないと思わないかね。
紳士として超えてはいけない一線を広げるべく拡張工事していると怪しく思ったのか
幼女が此方へ鋭い視線を向けてくる
「・・・・・・・」
あぁ、深めに被ったローブからジト目だなんて、そんな、そんな!
一人悶々と悶えていると
蔑む様な視線に変わった。
がはぁ・・・・!
俺を軽蔑し見下すような幼く無垢な幼女からの蔑みの視線!
だが、それがい「私たちは近くのトルト村から王都に向かう所で、目的は冒険者登録をするためなんです。」
いかん危ない危ない。
紳士どころか人とだらしない豚との一線でバンブーダンスを踊り狂っている間にレナスが話を進めてくれていた。
「コホン、もし可能なら多少の金銭は提示できるので一緒に同行させていただければ有難いのですが、商隊の代表とお話をさせていただけないでしょうか?」
きっとだらしなく緩んだ頬は平常を取り戻し、真摯な態度に戻っているだろう事を祈る。
「あぁ、何だそういうことか、盗賊が囮を使って足止めでもしてるのかと考えちまったぜ。
隊長さん呼んでくるからちょっと待ってな、」と告げると大柄な男は馬車のほうへ引き返していく。
「にぃちゃんら結構若い見たいやけど、冒険者志望かぁ。とりあえずうちらは冒険者で
テイルズヴァンプっていうんや。さっきのおっさんがガストンで人間 そこのちっこいのがポークル族のレイナで うちがゴルゴン族のクラムや。うちのことはお姉様って呼んでもええで。」
アイマスクであまり表情は見えないが、優しそうな声音で緊張を解いてくれたようだ。
最後になんかおかしな声が聞こえたがスルーしておく。
ポークル族は確か小人の一族だったな。
ゴルゴンは確か魔眼を持つ怪物の名前だった気がする。
むしろ現代世界の神話だったゴルゴーンだが、
こっちでは普通に種族として成り立っているのかと感心していると
ガストンさんが商人らしき細身の青年を連れて戻ってきた。
「やぁ小さな冒険者さん。簡単にお話は聞きましたよ。お二人はそこまで重そうでもないので、
一緒に乗って貰ってかまわないですよ。あ、代金は要らない代わりに少しあなたたちの村について
お話を聞かせてもらえればかまわないです。」
金髪で少し背の高い青年が代表らしい。
後で聞いたところ名前をライラックといい南部の村から買い付けをして王都に戻る最中らしい。
渡りに船、ならぬ道に馬車とでも言おうか。
こうして俺たちは旅の同行者を得た。




