合同クエスト
そうこうしているうちにジェミニとのクエストの前日になった。
「ウーコン、くどい様だが明日だな」
「確かにくどいな。間違いなく明日だ。リードも、もう試し斬りをしたんだからいいだろう」
「いやいや、試し斬りは試し斬りだ。ジェミニとのクエストともなれば、大物を狩るだろうからな。
ドラゴンとかかな」
「それはないんじゃないかしら。ドラゴンスレイヤーのウーコンが居るとは言っても、ちょっと狩ってくるレベルじゃないわよ」
イザベラは冷静だな。
「それもそうだな。
ところでイザベラ、剣と防具は間に合わなかったのか」
「そうなのよ。剣だけでもと思ったんだけど、まだかかるって。採寸にも時間がかかったし、名人は時間を掛けるわね」
「剣を作るのに採寸はしないだろう」
ウーコンが突っ込みを入れた。
「えっ、必要だって怒られちゃったわよ。リードも測ったんでしょ」
「いや、測らないな」
「・・・謀られたってことね」
「座布団三枚です」
「???」
「ねえ、俺も一緒に行ってもいいかな」
「ジミーは留守番だな。今回は守りじゃなくて、攻めのクエストになるだろうからな」
「ちぇっ、俺の魔眼が役に立つかもしれないぜ」
「自分の身が守れるようにならなけりゃ駄目だな。今、連れて行ったらアイシャに怒られちまう」
「姉ちゃんなんかどうでもいいよ」
「明日のクエストはジェミニが暴走するかもしれないわよ。その時にジミーを誰も守れないと困るから、今回は我慢してちょうだい。また、ジミーが行けるクエストを計画しましょう」
「きっとだよ」
そうだな。計画次第で、また考えよう。
「シロウは今回何か秘密兵器はないですか」
「それは秘密ですね」
「・・・」
ノラが目をパチパチさせているが、これは笑うところかな。
「それは冗談ですが、獲物が分からない事もあって、用意してないですね。
まあ、私には魔剣とペンダントが有れば十分ですので」
そうだな。赤の魔剣も貸してやれば天下無敵だろう。
クエスト当日が来た。
ギルドの前で待ち合わせなので、全員で行った。
既にジェミニの二人は来ていた。
「おはようございます。早いですね」
「おはよう。私も楽しみで早く来てしまったよ」
ヴァレンティーナは満面の笑みで迎えてくれた。
「ヴァレンティーナさんでもそんなことがあるんですね」
ジョナサンも当然居るが、今回も名を名乗っただけで、特に楽しそうな表情はしていない。
「おお、私はいつもクエストは楽しみだ。そのために生きているようなもんだな。特に最近はウーコンと張り合うのが面白い。だから今日は、シロウやリードの活躍が楽しみだ」
うーむ、期待がでかすぎる気がするな。
しかし、シロウは表情が変わらない。まあ、こいつも化け物だからな。
「場所はそちらにお任せだったと思いますが、どの辺ですか」
「ああ、この辺がいいかと思うんだが」
ヴァレンティーナは懐から地図を取り出した。
指した場所はリーゴーチ山地の東を奥に登った辺りだ。
「コーゴーチ高原でしたっけ」
「ああ、そんな名前だな。標高が高い割に平地が広い様だ。樹木のない平原も割とあるらしいな。モンスターもそれなりの奴が期待できるだろう」
「そこまで、私の転移でよろしいですか」
「そうだな、少し手前。この盆地の場所に移動でどうかな」
「では、そこへ」
シロウがもう一度地図を確認してから、全員で手を繋いだ。
周りの景色がすうっと消えていく。
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