第8話 過去のお話②
俺は過去の記憶がフラッシュバックした。
「グアアアアァァアアッ!」
溶岩でできた巨大なゴーレムが、村を足で踏み壊す。
「いやああぁぁあ!助けてぇ!」
「こっちにくるなあああぁぁっ!」
村の人々が悲鳴をあげる中、そのゴーレムは、無慈悲に回りの建物を壊し、人を殺し、人を食べる。
「~~、~~、~、召喚─氷鳥っ!」
俺が必死に言葉を紡いで召喚したのは、氷鳥。口から氷の槍を出せる。
俺と契約している魔物の中では高度の魔物だ。高度になればなるほど詠唱が長くなる。
「~~、~…召喚─水兎!」
「きゃああああっ!」「助けてくれぇ!」「死にたくないよぉ!」
また一人、また一人、とかいうレベルじゃない。一気に沢山の人が死んでいく。
だから、早く倒さないといけないのに。
「~~、~~…召喚─氷騎士!」
そのゴーレムは、ダメージをほとんど受けていない。
もっと大きくダメージを与えないと。
そのためには、強い力が必要だ。
「~~~、~~、~~~~~、~~…召喚─氷竜っ!」
俺と契約している魔物の中で、最も強いと言って過言ではないほどの強さを誇る氷竜。
確かにダメージは大きくなったが、決定打とは言えない。
…それに、俺にはもうほとんどの魔物を召喚できないほど、魔力が残っていなかった。
そんなとき。
「ボクも手伝います!~~~、~~…召喚─水猫!」
琥珀色の魔物達が、来てくれた。
家にいるはずだったのに、追いかけて来てくれたのだ。
「ありがとう!」
…でも、ゴーレムは相変わらず村を壊し続けている。
「グァァァアアアアアッ!」
ゴーレムは、赤い目を光らせ、喉を膨らませる。
…やばい。
本能的に、そう感じた。
「グアアアアアアアアッ!」
ゴーレムの叫びと同時に、ゴーレムの口からマグマが放出される。
「きゃぁぁああああっ!」「儂の、儂の足があぁあああっ!」
人々の悲鳴は大きくなる。
空を飛べない召喚獣達を異空間に返す。
「逃げるぞ!」
「はい!」
マグマなんて出されてしまっては、流石に助けられない。
俺達は必死に逃げるが、マグマの熱風が追いつく。
もうすぐ、マグマが来るだろう。死を覚悟した、そのときだった。
「~~~~~、~~~~~…召喚─水の精霊っ!」
どこからかそんな声がしたのは。




