第6話 スライムの討伐と赤色の光
俺達はスライムを着々と討伐していった。
ユメが闇魔法で相手の動きを止めてから、俺がトドメを刺すという、最も効率的な方法で。
「ふぃ~。疲れました。休憩しましょう」
「そうだな」
俺達はそばにあった石に腰掛け、闇魔法である『異空間収納』から軽食を取り出す。
軽食といっても、朝ご飯をこっそり異空間に収納しただけなのだが。
「水をいただいてもよろしいですか?」
ユメは闇魔法と召喚術しか使えないので、俺が水魔法で水をユメに渡す。
「ありがとうございます。…なんだか懐かしいですね」
ユメは笑った。
だが、その顔は、どこか寂しげな色を帯びていた。
「ユメ。この世界には、諦めないといけないこともある」
俺は言う。
「どんなに大切にしていても、どんなに大事に思っていても、失ってしまうこともある」
ユメに言っているはずだったのに、自分に言い聞かせているようになってしまう。
「俺だって、本当は失いたくなかった。あんな強がりを言ってても、平気そうな顔をしていても、本当は──」
「知っています。※※様が本当は寂しがり屋だって。なぜなら、ときどき悲しそうな顔をすることも、庭で一人で泣いていたことも──」
ユメはそう言って俺を紫の瞳でまっすぐに見た。
「─見ていましたから」
ユメは立ち上がった。
「さぁ、もっとスライム狩りますよ!」
ユメは、暗い空気を押し退けるように、明るい声を出した。
「あぁ!」
ユメに元気付けられて、俺も明るくそう言った。
「あれ?あそこ、赤色に光ってますよ?」
不意にユメがそう言った。
森の奥深くから不気味な赤い光はこちらに届いていた。
「…赤…色」
ドクンと心臓が跳ねる。
「…。…行ってみますか?やめておきますか?」
「…いや、行こう」
いつまでも過去のことを引きずっていたらダメだ。
そう思い、俺達は赤色に光るほうに向かった。
「石…?」
「大きな石ですねぇ…。なんだか不気味です」
俺達の目の前には、強烈な光を出している大きな赤い石があった。
「…」
嫌な予感がする。
さっきから、心臓がドクンドクンと大きく波打っている。
「…どうして国は気づかないんでしょうね。こんなにも強い光を出しているというのに」
ドクン。
「それにこんなに大きいんですよ?気づかないほうが難しそうです」
ドクン。
「まるで何かを隠しているような──」
ドクン。




