第5話 冒険者登録
「ここが冒険者ギルドだな」
「楽しみです!」
俺達は、他の建物よりもひときわ大きな、目立つ建物の中に入る。
「あの、冒険者登録したいんだが」
「かしこまりました、冒険者登録ですね。お二人共登録するということでよろしいですか?」
「あぁ」
俺が答えると、受付嬢がゴソゴソと紙を2枚取り出した。
「こちらに、お名前と年齢、職業などを書いてください」
その紙と羽ペンを渡される。
召喚士は珍しいので、魔法使いと書く。
ユメも書き終わったようで、受付嬢に紙を渡している。
「…なぁ、年齢、何歳にしたんだ?」
俺は気になったので、受付嬢に聞かれないよう、声をひそめてユメにたずねた。
「14歳です」
「俺より年上じゃないか」
「ですが見た目的に…」
「はい、ユメ様、レアキ様ですね。姉弟揃っての冒険者登録は決して珍しくないのでご安心ください」
受付嬢は、俺達がひそひそ話しているのを、姉弟揃っての冒険者登録が珍しいと思ったからだと思ったのか、そう言った。
「姉弟?」
「え?違うんですか?」
「…いや、そういうことにしておこう」
「?では、今から冒険者について、説明させていただきますね」
それから受付嬢から長い長い説明を聞き、ようやくFランクの冒険者カードをもらった。
「では、あちらの依頼掲示板から依頼をお選びください」
「あぁ」
掲示板には、ホーンラビット討伐依頼や、ドブ掃除など、色々な依頼の用紙が貼ってあった。
「これなんてどうですか?楽しそうですし」
ユメが持ってきたのは、スライム討伐依頼。
スライムか…。悪くないな。
「じゃあそれにするか」
俺達はスライムが生息している森に歩いて向かった。
森に向かう途中、俺は再び昔のことを思い出した。
琥珀色の魔物達を拾ってから5年後。俺はもう召喚術をマスターしていた。
「※※さま!今日も召喚術を教えてください!」
淡い紫色の背中まである髪と深い青色の瞳を持つ少女─※※※が俺に楽しそうな笑みを浮かべてそう言った。
「あぁ、もちろんだよ」
俺は※※※に召喚術を教えた。
※※※は楽しそうに俺の講義を聞いた。
場面が変わる。
「※※※。誕生日おめでとう!」
※※※には家族がいなかった。だから俺が育てたといっても過言ではないほど、面倒を見てやった。
「これ…私にくれるんですか…?すごい…すごく綺麗!」
俺が※※※に誕生日プレゼントとしてあげたのは、蝶の形の髪飾り。※※※の瞳と同じ色の、深い青色だ。
「ありがとうっ!一生、大事にする!」
※※※は俺があげた髪飾りを大事そうに髪につけた。
「気に入ってくれて嬉しいよ」
場面が変わる。
「召喚─黒兎」
※※※が黒兎を召喚する。
「やった!私、召喚できました!」
※※※は、俺が教え始めてから、1年半で召喚術を習得した。
「すごいじゃないか!俺なんて、2年もかかったんだ。※※※は俺より優秀なんだよ」
「本当ですか?でも、※※さまが私の先生だってことは変わりません!」




