第4話 過去のお話
冒険者ギルドに向かう間、俺は昔のことを思い出していた。
俺はきのこ採集のため、森の奥深くまで来ていた。
「…にゃぉ」「…わぉ」
どこからか弱々しい声が聞こえた。
そちらのほうにいってみると、4匹の見たことがない魔物がいた。
一匹目は、美しい銀色の毛並みと紫の瞳を持つ、猫のような魔物。
二匹目は、闇夜のような真っ黒な毛並みと金色の瞳を持つ、猫のような魔物。
三匹目は、暖かい琥珀色の毛並みと緑色の瞳を持つ、犬のような魔物。
四匹目は、桜のような薄紅色の毛並みとグレーの瞳を持つ、犬のような魔物。
4匹は、まっすぐに俺を見ていた。
「…ねぇ、俺と契約しない?俺、召喚士なんだ!初めての契約獣になってくれよ!」
「わふ!」「…」
琥珀色の魔物は、嬉しそうに返事をした。
薄紅色の魔物は、琥珀色の魔物に判断を任せているようだった。
猫に似た魔物は、どちらも俺を見定めるように俺を見ていた。
だが、俺は気にとめることもなく、
「ありがとう!えっと、~~~、~~、~~~…契約─※※※※※」
と、琥珀色の魔物と契約をした。
見たことがない魔物だったのだが、不思議と名前がわかった。
初めての契約に成功し、喜んでいたからか、薄紅色の魔物と契約するのを忘れていた。
「さぁ、俺の家においでよ」
琥珀色の魔物と薄紅色の魔物、それから、なぜか銀色の魔物と黒色の魔物もついてきた。
みんなにご飯を食べさせ、一息ついたところで、不思議な事が起こった。
「ありがとう!君の名前はなに?」
琥珀色の魔物が喋ったのである。
「し、喋れるのか…!?」
俺はとても驚いた。それもそのはず、喋れる魔物は災害級でないと…。
それに、契約したからといって、喋れるようにはならないのだ。
「召喚術って、すごいね!ボクも使えるようになりたいなぁ…」
「…魔物が召喚術…?多分無理だよ…」
「無理かどうかなんて、わからないよ!」
琥珀色の魔物は、キラキラとした緑色の瞳を俺に向けた。
それから、琥珀色の魔物は召喚術の練習をした。俺の召喚術の見よう見まねだと思うが、2ヵ月もかからないうちに召喚術を習得してしまった。
「…すごいな…」
俺は素直に感動した。…いや、本当は、嫉妬なんかの気持ちもあった。
俺が2年かかった召喚術を、この魔物はたったの2ヵ月で習得できたのだから──。
琥珀色の魔物は、俺になつくようになっていたが、銀色の魔物は相変わらずキツイ態度だった。




