第11話 メリアとエレナ
「私は、今日からお世話になります、メリア=アルミナといいます。えっと…隣国のサルキア国から来ました!よろしくお願いします!」
俺と同じくらいの年齢の美少女が、微笑みながらそう言った。
メイドが言っていた噂通り、金髪と白色の瞳を持っている。
「いやぁ~美人だねぇ~。一人で来て、怖くなかったかい?」
俺の父親が、メリアににっこにこの笑顔で問いかけた。
「はい!私にはエレナがいますから!」
「メリア様の護衛兼メイドをやらせていただいております、エレナ=メデアスと申します。どうぞよろしくお願いいたします」
深い緑色の髪と灰色の瞳を持つ少女が、律儀に礼をした。メリアほどではないにしろ、世の中の美少女枠には必ず入るほどの美少女だ。
「さぁ、入って入って~」
みんなが本館の中に入っていく。
俺もその後ろをついていった。
そのあとは、部屋の案内だの使用人の紹介だのやっていたので、俺はバレないようにユメと話していた。
「さぁ、では今から、夕飯を食べましょう」
待ってましたとばかりに俺は東館に向かおうとするが、
「どこいくの?今日もみんなで食べるわよ?」
「まぁ、もちろんお前がどうしても食べたくないと言うのなら、仕方ないがな」
「…」
あれ?いつもこういう時には兄がからかったり、罵倒したりするのに。
今日は、いくらホームステイする人がいるとはいえ、悪口の一つも言わないなんて。
調子が悪いのだろうか?
俺がそう思って兄を見ると、兄はじっとメリアを見ていた。
…一目惚れってところかな。
「俺、今日はいい。一人で食べるよ」
ホームステイする人に少しでもよく思われたい両親の意図をくみ、俺は本館を後にした。
俺はいつも通り一人で夕飯を食べて、自室に向かっていた。
俺の自室は、8つある。というのも、4階建ての東館のうち、4階と3階は俺の自室と言っても過言ではないからだ。
1階につき4つの部屋があり、1階は食堂やお風呂などがある。2階は空室だったので、隅の一部屋が、メイドの休憩所と化している。
まぁ俺としては、よくしてくれるし、別に構わない。
ご飯を食べているとき、ユメがどこかに行く気配がしたので、超難しいユメ探しをしようと思う。
1つ目の自室に入ろうと、その扉を開けようとした時だった。
「あっ、いた!」
そんな声が聞こえたのは。




