第10話 ホームステイ
俺達は、ギルドで報酬を貰ってから、家に帰った。
「帰るのが遅すぎますよ!今もう夕方なんですよ!?お昼ご飯の時も帰ってこないですし…」
「ごめん、ちょっと遊ぶのが楽しくてさ」
「気をつけてくださいよ本当に…」
メイドはため息混じりにそう言って、屋敷の中に入れてくれた。
もちろんユメは姿を消している。
「あ、今日、ホームステイされる方が到着するようですよ」
「ホームステイ?」
「はい。もちろん、住むのは東館ではなく西館だと思いますが」
「東館?」
え?まだ東館とか西館とかあるのか?広すぎないか?
「えぇ、ここは東館ですよ。貴方のお父様とお母様、お兄様が住んでおられるのは本館で、その他には、主に客室と使用人の部屋でできている西館と、調理室などがある北館があります」
ここ東館だったのか。てっきり本館かと。
「ふっふっふ。実はそのホームステイされる方は、女の子らしいですよ!噂によると、綺麗な金髪で、真っ白な瞳を持っているとか。そして、天使のように可愛らしいお顔をされているらしいですよ!気になるでしょう?」
「俺は別に…。…いや、気になるかもな」
どのくらい強いのか、とか。
「そうでしょう!なので、お風呂に入って、お着替えをなさってください」
俺は言われた通りにお風呂に入って、青色を基調とした服に着替えた。
ユメは姿を変えて、貴族らしい服になった。…便利だな。
「見てください!かわいいと思いませんか?私、このようなデザイン、知らなかったです!」
「前世とはまた一味違うデザインだもんな」
俺達がそんな雑談をしていると、
「ご用意ができましたか?」
と、扉の外からメイドの声がした。
「あぁ」
ユメが姿を消したのを確認してから、俺は扉を開けた。
そこには、真新しいメイド服に着替えたメイドが、紙を後ろにしっかりと結んでおり、清潔な雰囲気を醸し出していた。
「使用人総出でお出迎えをするんです」
「へぇ…すごいな」
「私は本館の入口で待っておくのですが…」
メイドは困ったような表情で、俺を見た。
「…おそらく、レアキ様は領主様のところだと思いますけど…」
あぁ、俺が嫌われているから…。
「わかった。どこにいるんだ?」
「本館の入口の前です」
馬車が到着した。
今まで罵り続けていた3人も、ようやくその口を閉じた。
そして、馬車から降りてきた少女は、礼儀正しく礼をした。




