リスクと事件
やっぱり19歳といえど、記憶力大した事ないんだなーと思いました…。
今回書かせていただいたお話は、付き合ってからまだ数日ぐらいしか経ってない頃の事なんですが、すでに曖昧です…。申し訳ないです
『明日の英検の授業の間の放課、
そっちの教室まで会いに行ってほしい?』
英検の授業だけではないが、
Nとクラスが違ううちは、
校内で会う度に走って逃げているにも関わらず、
そうメールで言った。
返事でも来てほしそうだったので行く事になった。
英検の授業の放課中
うちは約束通りNのいる教室に行って、
なんの躊躇もなく扉を勢いよく開けた。
その途端、
すごく帰りたくなった。
Nがいたからではない。
教室に、
あまりにもたくさんの生徒がいたからだ。
うちは、
何事もなかったかのような顔をして、
友達の元へと行って、
すぐにロビーに出、
友達と一緒に扉の窓口からNを見た。
驚いた。
英語嫌いそうなのに、
単語帳開いて熱心に勉強していたからだ。
一生懸命勉強していた理由は、
紛れもなく、
20点以上取れなかったら1週間手繋ぐの禁止ね、
とうちが言ったからだ。
ま、20点以上なんてそう簡単に取れるもんでもないでしょ。
特に嫌いな人には…。
チャイムが鳴って授業が始まったにも関わらず、
うちは教卓の目の前の席で友達とメールしていた。
そのメールで、
うちは信じられない事実を知ってしまった。
『点数24だって。』
え?
嘘でしょ?
Nには失礼だけど、
本気でそう思った。
その事実を知ってからの授業中はかなり放心状態だった。
その日の帰り。
うちはNと一緒に帰るため、
1階のロビーでNを待っていた。
でも何分経っても現れる様子がないNに
『早く来ないと先に帰るよ。』
と本気半分冗談半分で言った。
返事はすぐに来た。
そのメールを見て、
少しムカッと来たのと同時に寂しさがあった。
だからうちは、
先に帰って謝ってるNに対して、
怒っているふうなメールを送った。
でもこの時の感情は冗談に過ぎない。
だって彼氏といえど、
後輩いじり楽しいんだもん♪
結局この日は仕方無く途中まで友達と帰って、
途中から独りで帰った。
ちなみに、
もし20点以上取れたらの条件はといえば…。
ただ「おめでとう」と言うだけ笑
これは友達と一緒に考えた案笑
リスクが違い過ぎる笑
**************
次の日の下校中、
うちは昨日の賭けについてNに言われた。
「お前、
1週間手繋げないなんて我慢できるのかよ。」
「できるよー。」
「本気かなぁ。」
本当だよ。
すごく好きだったりしたら、
一瞬足りとも触れないなんて耐えられないだろうけど、
でもまだそんなに好きじゃないし。
耐えられる理由聞かれなくて良かった。
もし聞かれたりしたら、
なんて言おうか相当困ったと思う。
だってこういう事で嘘つくの苦手だし、
第一本音言ったらその後どうなるか大体予想つくし…。
それにあの仔、
うちの心見透かすの巧いし…。
**************
そんなうちらに、
ある日、
事件は起きた。
「どうしよ…。
家に入るのが恐い…。」
時刻は0時過ぎ。
うちが今まさにいる場所は自宅近く。
近くにいる人は、
N。
そう、
親に彼氏ができた事を知らせていない状況で、
絶対やってはいけない事をやってしまったのだ。
事の成り行きはといえば、
寮付近のカラオケに行きました。
→歌っていました。
→ふと携帯で時間を見ました。
→23時回ってました。
そんなこんながあって、
家に着いたのが0時過ぎ。
もちろん親からは無数のメール。
そのメールを読んでいるうちに、
ますます家に入りづらくなるうち。
だからってあまり迷っている時間はない。
Nだって、
絶対乗らなくてはならない最終電車があるから。
「どうすんの?」
Nにそう聞かれ、
数分迷ったうちは決心した。
「家には帰らない。」
そう言ってうちは、
初めて彼氏の家に泊まりに行った。
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うちは平常心を保つ事もできず、
気分が悪くなる中寮に向かうため地下鉄に乗っていた。
「大丈夫?」
うちを気遣ってくれるNに対して、
絶対大丈夫じゃなさそうな態勢で
「大丈夫だよ。」
と言う。
地下鉄を降りて、
元々寮までの道のりは遠い方だったが、
その時ばかりはいつも以上に遠く感じた。
うちの体調は相変わらず下向き…。
今日泊まれるとしても、
明日学校だよ?
いちいち人の服装なんて誰も覚えてないだろうけど、
でもさすがに同じ格好はまずいでしょ…。
そうは思ったものの、
翌朝Nは自分の服を貸してくれた。
とは言っても、
貸してくれたのはTシャツと上着だけ。
ズボンは仕方無い。
サイズの問題あるし。
でもこの時唯一の助けが、
うちが普段の格好がボーイッシュだって事。
そうじゃなくて、
もしスカート履くような女の子だったら絶対怪しまれる。
だがそんな事も思わせてくれなかった。
クラスの仔から、
「それ○○(作者)の服じゃないよね?」
と言われる。
無理もないか…。
上着もTシャツも、
全部サイズ違うし。
その日の、
とある放課中。
うちはある時担任に呼び出された。
用件は、
学校に親から電話が掛かってきた、
との事。
やられた…。
そう思った。
うちは親に電話した。
泣いていた。
そこまで心配させてたんだと痛感した。
そう思ったら泣いた。
何度も謝った。
放課中に電話したから、
事情を話すには時間が足らなさすぎた。
だから再度、
昼放課に電話する事にした。
この時決心した。
全てを打ち明けようと。
その前にうちは担任に心配を掛けた事を謝りに行った。
そこで担任に言われたのは、
「大丈夫か?
早退するのか?」
だった。
親は担任には事情を言っていなかったようだ。
良かった、
と心底思った。
問題の昼放課、
うちはNを呼び出し、
約束通り親に電話した。
さすがに2度目の会話からか、
親の態度はあっけらかんとしているようだった。
そして事の成り行きを、
どこで寝泊まりしたかなどを全て話した。
全て話し終えた後、
うちはNに電話を変わるように言った。
理由は、
自分の1人娘がどんな男と付き合っているのか、
今できるせめてもの事をするために。
最終は拒否っていたが、
うちはどうにか言って電話に出させた。
2人の会話はあまり聞いていなかったが、
Nは
「はい。」
や
「すみません。」
しか言っていない。
あまり質問攻めとかにするなとは言ったものの、
こればかりは仕方無いかとは思った。
電話を終え、
親はうちらの交際を反対しているわけでもないし、
とりあえず悪い方向に話が進んでいないだろうという事に、
うちは安心した。
今思えば、こんな事もあったんだなーと懐かしいと思う事ができます。
相変わらず男に免疫ゼロで、ダメな所が多い私ですが、どうぞよろしくお願いします




