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初の年下  作者: 月見
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3/9

現状と対面


「ロンダートできたら結婚してくれる?」






いきなり放たれたその言葉を聞いた時、


は?

なに考えてんの?


と思う他なかった。






うちはロンダートというものをよく知らなかったし、

そもそも結婚する気も微塵もなかったうちは返事もせずに、


「悪いけどうち、

誰と付き合おうが結婚する気ないよ。」


とだけ素っ気なく言った。






結婚するしない以前にロンダートはさせなかった。



だって、

場所は広い公園の一角のコンクリの上。




失敗でもしたら腰強打。






笑いごっちゃない。





だからさせなかった。






てか免疫のないうちが結婚とか…








マジないわー。





そもそも結納、









めんどくね?笑







**************








そんなNに、

ある一大事件が起きた。






うちの親が、

Nも含め3人で食事したいと言い出したのだ。









ある条件付きで。










その旨をNに言おうか言うまいか迷っていたが、

うちは内心楽しんでいた。







結局言う事にしたうちは、

それを聞いたNの反応を見て、

ますます楽しくなった。






その、

これから起こる出来事の前に、

うちがまさかな体験をする事を知らなかったこの時のうちは、まだ平和だったと思う。









**************










蝉がミンミンうるさく鳴く頃に、

うちらの通う学校は夏休みに入った。





Nとは夏休みに入ったら、

県外に海の日に日帰り旅行に行く約束をしていた。








うちはその日を楽しみにしていたが、

Nはどこか少し浮かなそう。






理由はひとつしかない。









さっき書いた、

“ある条件”に

しっかりと結びついている。









うちの親が3人で食事したいと言った時、

いつにするかという話がもちろん出た。



Nには配達あるし平日無理だし、

それを踏まえた上で、

食事を旅行の前日にした。








前日にしたのには、

ちゃんと理由がある。










それは、

旅行に行きたいのなら、

前日に3人で食事をしましょう。



それプラス、

前にNはうちの親と1回電話で話した事がある。



その電話で話した相手と直に話す事になったらのNの反応がめちゃくちゃ楽しみだったのだ。








そう、

いわずもがな、

旅行の前日に食事、

そして旅行に行きたいなら食事をする事を絶対条件にしたのは、










うち。










**************







そんなある日、

うちはNからとんでもない事を言われた。






「日曜日豊橋行くけど一緒に来る?」


「はぁ?」







ただ単に行くだけではない。


N曰く、

母親に会いに行くらしいのだ。




しかも日曜日…





日曜日と言えば、

旅行の前日。





いや、

今はそんな事どうだっていい。





なにを隠そう、

Nがうちの親と対面する日。






そう、

まさかのNの前にうちがNの母親に対面する事になってしまったのだ。








日曜日に同行する事になってからのうちの頭の中はすでにパニック状態だった。




上乗せでとにかく人に気に入られる方法を誰でもいいから教えてもらいたくてしょうがなかった。










望んでいてもそうでなくても、

時は嫌でも流れるもので、

とうとう日曜日が来た。










「いーやーだー!!

帰るぅー!!」







人に会うのに手ぶらじゃ失礼だと思い手土産を買ったまではよかったものの、

いざ豊橋に着くと、

うちはその台詞しか発していなかった気がする。





早く行くぞとNに手を引かれ促されたうちの目に飛び込んできたものは、

1台の黒い車。






「おった。」




それを聞いた後のうちの一言。







「じゃ、

うち帰るから!!」







そう言い残して帰ろうとしたが、

そういう訳にも行かず、

再度Nに手を引かれた。






その後はひたすらパニックだった。




Nは自分の母親だから平然としていられるだろうけど、

ましてやお見合いでもないのに人見知りするうちはカッチコッチだった。




Nがうちの事を今付き合ってる彼女と紹介してくれたのは内心嬉しかったけど、

え?

うちその後なに言えばいいの?

と普段使っていない頭の中を整理するのに必死なうちが発した言葉がなんだったかと言えば、

全く以て覚えていない。




少しの間その場に立ち尽くしているうちに助け船を出してくれたのはNだった。




豊橋行きの電車に乗る前にうちが手土産を買っている間に、

Nも自分の家族にお土産を買っていたらしく、

それを渡していた流れでうちも自分の買ったものを渡したのだ。








Nにもさり気なく助けられ、

無事に?うちとNの母親との対面は終了した。






**************







単に性格が悪いのかドSなだけなのか、

うちが直後に思った事は、


次はこの仔の番かー♪


だった。





だが食事をする約束の時間は18時と決まっていたので、

しかもまだ今は昼時くらい。



時間があり過ぎて困っていたのでとりあえず漫喫に入る事にした。










時間が経つのって案外早いものだとたまに忘れがちなのが恐いところで、

気が付けば17時を回っていた気がする。




うちは特になんの焦りも感じていなかったが、

Nはそうでもない様子。




今いる場所から集合場所のデニーズまでは距離があったし、

明らかに間に合わないので親にメールをした。




うちの親は約束の時間に多少遅れるくらいでは特に厳しくなかったが、

この時のうちは面白がってNに、


「うちの親時間に厳しいから。」


と脅しをかけていた。










人って焦ると些細な事でもミスするんだなーと思ったのがまさにこの時。

どこに出掛けるにしても、

目的地に行き着くのにいろんなパターンを考えて慎重かつ迅速に行動しているNが珍しくミスをした。





そう、

バスを乗り間違えたのだ。






別に特にNだけのせいにする訳でもない。


だってうちは常に行き当たりばったりで行動する人だし、

常に考えナシだから。







急いでバスから降りて地下鉄を乗り継いで、

集合場所に着いたのが確か約束の時間から10~20分後くらいだった気がする。



デニーズの入り口付近とかでNが帰ると駄々をこね出した時は本当に面白かった。



ほら行くよと手を引くうちは、

さっきと全く態度が違うとNに言われたのを今でも覚えている。








店内に入ると、

親はすでにソファーに座っていた。



うちは颯爽と遅れてごめんねと言って親の隣に座った。


Nはと言えば、

簡単に挨拶をし、

うちらの座る向かい側のソファーに座った。





注文だけを済まし、

その時汗をかいていたうちは制汗剤を使ってスッキリするだけの事に3回もトイレに行った。




まぁ、

親とNを2人きりにしたらどんな事になるのか、

想像するだけでは足りず、

実際に席を外してその場を楽しみたかっただけだけどww








ただ楽しかったのもこの時までだった。




Nはいつの間にか、

うちの親を目の前にしてリラックスしている。




緊張が解けたのか、

はたまたNがO型だからか、

というかO型人類そのものがめちゃくちゃ羨ましく感じた。






いくら人見知りなうちでも、

自分の親にまでする訳もなく、

なんか適当な事を話して、

ご飯を食べ終え席をNの隣に移したうちにとって?一番出されたくない話題を親が話し出した。




その話とは、

うちがもう少し早く家に帰って来れないのかだった。





そう、

親に彼氏ができたと打ち明けるきっかけとなったあの事件以来、

うちは0時過ぎに家に帰るようになったのだ。





早く帰って来いとそう頼みたくなる気持ちもわからなくはなかったが、

でも好きな人と少しでも長い時間一緒にいたいと思うのは、恋人がいる人なら誰でもわかるだろう。





その話題をきっかけに、

うちと親は口論になった。



と言っても、

9割方うちが一方的に言いまくっていただけだが。



Nに言い過ぎだと止められたにも関わらず、

うちはなにかたくさん言った気がする。





いろいろ言って沈黙が流れ気まずくなり出した頃に、

うちらはデニーズを後にした。





たくさん言った後に家に帰るのも気まずいだろうとの事で、

うちはその日家に帰らなかった事は言うまでもない。







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