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新生児から始まる異世界ライフ~愛情いっぱいに育てられた俺は剣も魔法も極めます~  作者: 天斑 蒼
第五章 アベル君と騎士学校。

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581.アベル君とクマちゃん再び。

581.アベル君とクマちゃん再び。




 「デケェ。」

 「なんだよあれ!」


 「ドロップ!?あれが?」

 などなど、様々な声が外野から聞こえてきた。


 こっちじゃこの程度が珍しいのかね?

 「アベル様、少しお聞きしたいのですが、セイナリアでの活動報告は成されていませんが、どちらのダンジョンでこれを?」


 などと、バニーちゃんが申し訳なさそうに聞いて来た。

 まあ、冒険者じゃなく学生をしていたから、活動報告も何もなかったってのが正直なところなんだけどね。


 「これは騎士学校所有のダンジョンで手に入れたものです。」

 俺は素直に事情を話す。


 「はあ、騎士学校所有のダンジョンですか。申し訳ございません、少々お待ちください。」

 そう言って、バニーちゃんは席を立つと、足早に奥へ引っ込んで行った。


 ああ、バニーちゃん、お尻大きかったな。

 なんて考えていたら、カウンター脇から、いかにも出来る女がやって来た。


 「アベル・ヴァレンタイン様でいらっしゃいますね。」

 ひっ詰め髪で、背が高い気の強そうな出来る女が、俺のそばまでやって来て俺に聞いてきた。


 テンプレな出で立ちだなぁ。

 もうちょっと、柔らかい風貌にした方がウケがいいだろうに。


 まあ、ウケとか狙っていないんだろうけど。

 「ええ、左様でございますが。」


 「わたくし、こちらのギルド長秘書をやっております、マナと申します。ギルド長がお呼びですので、私について、いらっしゃってください。」

 そう言うと、出来る女は即座に踵を返し、颯爽と歩き始めた。


 こちらは形がいい小ぶりなお尻だ。

 「アベル様、どこを見ておいでです。」


 殺気を纏ったローズの声が聞こえた。

 「前だよ。」


 「前のどこかと、お聞きしているのですが。」

 「マナさんの背中?」


 「背中ですね。」

 「うん、後ろ姿だね。」


 「アベル様?」

 「しつこい。」


 などとやっていたら、アンネがクスクス笑い始めた。

 「二人とも変わらないなぁ。」


 ポツリとアンネが呟いた。

 すると何故だかローズが赤面し、俯いた。


 嫉妬心をアンネに見透かされたのが恥ずかしかったのだろう。

 お前、これからさらに俺の嫁が増える予定なのに、本当に大丈夫かと問いたい!


 問い詰めたい!

 あ、いかん、古いミームが零れ落ちてきてしまった。


 そんなことをしていると、昇降機の前でマナさんが止まった。

 こちらを振り返り、


 「こちらにお乗りください。」

 そう言って、横スライドシャッター型の扉を開いた。


 「はい。」

 俺たちは順に昇降機の中に入る。


 「慣れておいでですね。」

 ちょっと期待外れという顔をマナさんはした。


 「ヴァレンティアのギルドにも同じものがあって、乗り慣れていましたから。」

 「ああ、なるほど。」


 そう言って、昇降機のレバーを操作するマナさん。

 自分で振っておいて、俺のリアクションが薄かったから、興味を無くすとか何事?


 「でも落ち着いていらっしゃいますね。これから中央のギルド長にお会いになるというのに。」

 昇降機の扉を見つめたまま、マナさんが言った。


 「ドミトリさんには以前お会いしていますから。交渉事もその時にしていますし。」

 「交渉事?何年前のお話ですか?」


 「僕が五歳の頃でしたから、十一年前になりますね。」

 「ご、五歳でギルド長と交渉?」


 「ええ、ギルド学校の開校のことについてです。お聞きしていませんか?あ、もちろん父も同伴でしたが、ヴァレンティアのギルド学校の開校は僕の案でしたから、それを見て中央でも開校したいとなったんですよね。面倒くさいおじさんですよね、ドミトリさんって。」

 「ギルド学校が、アベル様の案?…私、一期生なんです。」


 「ああ、それは奇遇ですね。」

 俺がそう言うと、丁度昇降機が止まった。


 そして、また外連味タップリのドアの前まで連れて来られた。

 「こちらにお入りください。」


 観音開きのドアをマナさんが開くと、そこは広々とした執務室になっていて、でかい図体で白髪交じりの巨漢の男が、背を丸めペーパーワークに勤しんでいるのが見えた。

 頭からは、クマの耳がぴょこんと出ている。


 これだけ見れば可愛いんだけどね。

 「ギルド長、お連れしました。」


 マナさんがそう告げると、丸まった背がゆっくりと伸び、人懐っこい笑みを浮かべたおっさんがこちらを見た。

 「よう!久しぶりだな、アベル君!」






 そう言って、ドミトリさんはぶっとい片腕を上げるのであった。









読んでいただき、有難うございます。

本作は長編となっています。

続きを間違いなく読みたい場合はブックマークを。

作者がんばれ!

面白いよ!

と、思っていただけたなら、それに見合うだけの☆を付けて頂けると幸いです。


それでは、また続きでお会いしましょう。


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