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【200万PV件達成!】新生児から始まる異世界ライフ~愛情いっぱいに育てられた俺は剣も魔法も極めます~  作者: 天斑 蒼
第五章 アベル君と騎士学校。

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569.アベル君と恋敵。

569.アベル君と恋敵。




 「アンネ、もういいよ。ありがとう。」

 俺はそう言って激おこのアンネを制した。


 「でも、アベル様。」

 アンネは不満そうだが、いちいち怒ってばかりじゃ進まないからさ。


 「僕のことは気に入らないのはいいんだけど、はやいところ自己紹介してくれない?それやったら若干の打ち合わせの後、解散するからさ。」

 俺は大男を見上げ、そう言った。


 「偉そうに!アンネローゼ君が庇ってくれたからって強気に出るんじゃない!」

 なおも大男はおこのようだ。


 「アンネに懸想しているのはわかったから、早くしてよ。面倒くさい男だな。」

 俺はつい、本音を言ってしまった。


 「なんだと!!け、懸想だと!私が!アンネローゼ君に!?」

 え?自分の気持ちに気が付いてないとか言わないよね。


 「違うの?じゃ、なに?」

 俺は素直な気持ちを聞いてみた。


 「い、いや、け、懸想とか、そんなんじゃなく、尊敬とか、憧れ!そう!憧れの気持ちに近いのかも知れないな!」

 などと大男が宣うので、


 「じゃ、僕とアンネが結婚しようがベッドで何しようが構わないわけだ。」

 「そんなことは言ってない!!」


 俺が言ったことは力強く全否定されてしまった。

 「そうか。でも僕はいずれアンネと結婚するよ?」


 「ぐぬぬぬぬ」

 俺の言葉に大男は歯を食いしばる。


 リアルでぐぬぬしている人間を初めて見たな。

 「アベル様、遊んでいるんですか?」


 マヤが屈託のない笑顔で俺にそう言った。

 「いや、遊んでないが?」


 俺はマヤの問いに答えた。

 「そうは見えないですけど。おっきい人だけじゃなく、そこでアンネ様が悶えてますよ。」


 マヤはそう言ってアンネを指さした。

 「は!?いえ、悶えていたとか、そんなことは…」


 指を指されて、気が付いたアンネがそう言い訳をし始めた。

 「そもそもアベル様が悪いんですよ!結婚とかベッドとか言うから!」


 アンネは恥ずかし気に顔を手で覆った。

 「そうだ!貴様が悪い!貴様、アンネローゼ君を貶めたな!!」


 俺の二人称は貴様になったか。

 お前だったり、坊主だったり忙しいことだ。


 「違うよヴィクター君。私は嬉しいんだ。やっとアベル様と一つになれる。」

 「まだならんぞ。」


 俺はアンネの危険球を即座に処理する。

 「ひ、一つとは?」


 ヴィクターがアンネに問うた。

 処理しきれなかったか。


 「厭だな!ヴィクター君!そんなことを女の私の口からは言えないよ!キャ!恥ずかしい!!」

 そう言って、再びアンネは顔を手で覆う。


 恥ずかしいなら言うなよ、とは言うまい。

 まあ、あと三年は待たなければならんからな。


 一人で慰めて貰って、じゃないな。

 「先に進まないね。」


 俺はポロッと呟いた。

 「むしろ進めていないのはアベル様では?」


 さっきまで静かに一人たたずんでいたニックが、おかしそうな笑顔で俺に言った。

 「そうかな?俺は問題を処理していただけだが。」


 ニックの問いに俺が答えると、

 「とてもそうは見えなかったので。」


 さらに可笑しそうにニックが言った。

 そうか。


 ズレた人間を目の前に置いていると、俺自身もズレてしまうのかも知れない。

 それに気が付かなくなるのは危険の兆候だな。


 まあ、俺の周りにズレた人間ばかりなのが悪いのだ。(他責)

 ロッティーとか、アンネとか、カミラとか、王族連中とか、etc、etc。


 数えれば枚挙に暇がなくなるのだよ。

 ね、大変でしょう?


 で、比較的まともなローズが俺の安寧の地となるわけだ。

 ほら、腑に落ちた。


 「彼から自己紹介を先にしてもらおうと思ったけど、なかなか難しいようだから、ニック先してもらうかな。」

 俺は絡んできたニックにバトンを渡した。


 「え!いきなり!まあ、仕方ないですね。」

 不満を一つ漏らし、コホン、そう一つ咳払いをすると、ニックはさらに続けた。


 「西部、大森林からやってきたニックです。よろしくお願いします。」

 そう言って、簡単に挨拶を済ませたニックは、ペコリとお辞儀をして、次お前だろって顔をしながらマヤを見つめた。


 確かに次はマヤだな。

 俺とニックに見つめられ、マヤはいきなりドギマギし始めた。


 「厭だ、男の人達にこんなに見つめられると恥ずかしい。」

 などと頓珍漢なことを言い始めるマヤ。


 「馬鹿を言っていないで早く自己紹介を始めろよ、マヤ。」

 そう言ってニックはマヤをせっついた。


 こう見るとニックはマヤに気やすいな。

 まあ、特別なことが無い限り、市井出身者が貴族子弟に絡むことはまずないからな。


 フランカは騎士学団の幹部だから別だけどね。

 市井出身者同士が気やすいのは普通なのだろう。


 途端、マヤは目を煌めかせ、

 「はい!」






 と言って、手を上げるのだった。

 自己紹介だけで二話以上消化するとは思わなかったよ。


読んでいただき、有難うございます。

本作は長編となっています。

続きを間違いなく読みたい場合はブックマークを。

作者がんばれ!

面白いよ!

と、思っていただけたなら、それに見合うだけの☆を付けて頂けると幸いです。


それでは、また続きでお会いしましょう。


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