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【200万PV件達成!】新生児から始まる異世界ライフ~愛情いっぱいに育てられた俺は剣も魔法も極めます~  作者: 天斑 蒼
第五章 アベル君と騎士学校。

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550.アベル君と差別とか区別とか。

550.アベル君と差別とか区別とか。




 「おやめなさい!」

 鋭い声がかかった。


 そこに居たのはオリビィだった。

 「ミカ様、この国のこの学校には様々な種族が居ると言ったでしょう?そのような物言いはお止め下さい。」


 「何故です?オリビア様。ヒューマンは獣人種より上なのです。その下の者は虐げられて当然。そうは思いませんか?」

 などとミカ嬢が言った。


 うわっ!えっぐっ!

 ここまでステレオタイプは、前世でも見たことないや。

 

 いや、むしろここだからこそのステレオタイプなのかもしれない。

 「おい、下級生。人にその物言いはないんじゃないか?ニックに謝れ。な?」


 パオロがミカ嬢に噛みついた。

 それに対し、ミカ嬢はキッ!とパオロを睨みつけ、

 「そう言う貴方は何方です?王族に対しての口の利き方がなってないのではなくって?まず自分の名前を名乗りなさい。下郎め。」


 ミカ嬢はそう吐き捨て、プイっ!とソッポを向く。

 今の彼女がそんなことをしても、ちっとも可愛くない。


 勿体ないことだ。

 「王族?ああ、こいつが噂のお姫様か。」


 パオロは怒り狂うかと思ったが、案外落ち着いている。

 パオロの状態を見てホッとしながら、俺は口を開く。


 「ちょっと待って。ミカさん、まず言っておくと、この学校内で身分は関係ないことになっているからね。入学時のオリエンテーションでも聞いたはずだ。だから、僕はオスカーもオリビィもこのままで呼んでいる。僕だけだけど。」

 「あら、いつでも私は旦那様のオリビィですよ。」


 などと、オリビィは緊迫感の無いことを言い始める。

 「ゴホン!」


 俺は一つ咳ばらいをして、

 「そう言ったわけでね、この学校内で、こいつを下郎と言ったのは頂けない。」


 そう言いながら、俺はパオロを指さした。

 「はい、そうでした。皆さん、気分を害したならば謝罪いたします。」


 ミカ嬢はそう言うだけ言って謝罪もせずに突っ立っている。

 謝ったら負ける病気の人なのかもしれない。


 面倒臭いから、別の観点に行こう。

 「ミカさんのお国は獣人種を虐げているのかい?」


 「アベル先輩まで!虐げてなどおりません。ヒューマンより劣ったものが野に居る。それだけです。動物や虫が野に居るのを虐げるとは言わないでしょうに。」


 うわちゃあ、こりゃ参ったね。

 人類とみなしていないのか。


 「何を以て、彼らが劣っていると?」

 「皆様のこのお国でも同じでしょうに。王侯貴族がヒューマンで占められ、ヒューマンが社会を動かしている。違いますか?デミヒューマンはむしろ政から逃げる傾向が強いではないですか。それを劣っていると見て何が悪いのです?」


 「いや、このノヴァリス王国の発足は、英雄王ノヴァリスとデミヒューマンであるエルフの大長老とで成し遂げられているからね。勿論獣人種の貴族もいるし。ルナが居ただろ?彼女だって子爵家だ。」

 俺の言葉を聞いてから、


 「ルナさんのお里は此処からずっと離れた森の中の田舎だと聞きました。そこの政でこのセイナリアの何が変わるのです?」

 「西の森は結構重要拠点でね、言ってしまえば大長老様の所在地なんだよ。だから国王陛下はあそこを大事にしている。もう一つ言えば、大長老様は、このノヴァリス王国において、国王陛下と同じ位にいらっしゃるのでね。西の森を田舎だと蔑むものはこの国には居ないんだ。知らないからだろうけど、不用意な事は言わない方がいい。」

 「あら、そうでしたの。私は一応この国の勉強はしてきたのですけど、まだ表面的な事しか頭には入っていないようですね。」


 ミカ嬢はぶっきらぼうに言った。

 論破された悔しいとか、そう言う感情はないらしい。


 ただ己は知らなかっただけ。

 責められる立場に立ったことは分かっているから、そこに活路を見出そうとしているのだろう。


 「まあ、他にも獣人種や、他種族の貴族も居るんでね。同じことを言うけど、不用意な事は口にしない様に。勿論この学校内では身分差は無いから。」

 「不用意な事は申しません。」


 「よく出来ました。」

 俺がそう言うと、ミカ嬢は


 




 「クスッ」と笑うのだった。

 なぜかオリビィの目が険しいが、気にしないのさ。







読んでいただき、有難うございます。

本作は長編となっています。

続きを間違いなく読みたい場合はブックマークを。

作者がんばれ!

面白いよ!

と、思っていただけたなら、それに見合うだけの☆を付けて頂けると幸いです。


それでは、また続きでお会いしましょう。


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