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【200万PV件達成!】新生児から始まる異世界ライフ~愛情いっぱいに育てられた俺は剣も魔法も極めます~  作者: 天斑 蒼
第五章 アベル君と騎士学校。

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520.アベル君と妾の品格。

520.アベル君と妾の品格。




 「アンネちゃんがうっとりした顔をしていましたね。」

 ローズは踊りに入る前の俺の右手を握りなおして言ってきた。


 「そうだね。僕と踊れて嬉しかったみたいだ。それに四年後に迎え入れる話もしたからだろう。」

 「お決めになったんですね。」


 「決めた。爺ちゃんのお陰で既定路線ぽくなっていたしね。二人きりで話す機会もなかなかないから、話せるうちにってやつかな。」

 「一言も仰って下さいませんでしたね。」


 「不服?けど、ローズも賛成だろう?」

 「そうですけど。子供のころから知っていましたし。」


 「ごめんな、この流れで言っちゃおうと決めたんだよ。誰かさん、落ち込んでいたし。言う暇もなかったけど。」

 「落ち込んでいた?どなたがです?」


 「あなたがです。」

 「私は落ち込んでなどおりませんでしたが?」


 「さようですか。それは見誤りました。失礼致しましたね。」

 「いえ、別に。」


 「ならいいさ。」

 そう言いながら、ローズと息を合わせたステップを踏む。


 ヴァレンティアでのダンスレッスンの相手は、ロッティー、リサ、ローズの誰かだった。

 ローズは長年のパートナーともいえる。


 「ウィリアム爺ちゃんとも息が合っていたね。」

 「宰相閣下がお上手なのです。私は合わせるだけで精一杯で。ご覧になっていたんですね。」


 「まあ、自分の奥さんは気になるからね。姉さんと踊りながら、目の端で捉えてはいたよ。」

 「シャーロット様とはどんなお話をしたんですか?」


 「世間話さ。貴族がする噂話とかね。」

 「アベル様とシャーロット様の話題のようには聞こえませんが。」


 「意外かい。君の亭主は案外下世話なんだぜ。」

 「それは知っております。シャーロット様が。」


 「姉さんもなんだかんだ言って大学の教授ともなれば、そこは政治の世界だからね。おとなしくしてれば自分の研究予算が削られるしね。」

 「そういうものなんですか?」


 「うん、学校の先生同士も競争があるんだ。だからいい生徒を育てなきゃならないし、有用な研究もしなければならない。先生同士のディベートにも勝たなきゃならないからね。」

 「学校の先生は、生徒を教えればいいだけじゃないんですね。」


 「大学校だけが特殊なのかもね。うちの学校はそうでもないし。」

 「シャーロット様も大変。」


 「最近苛ついてんのも、そういう部分があるのかもしれないね。たまにはリサも含めた女性たちで遊んであげなよ、ローズ。」

 「そうですね、考えてみます。その間、ご主人様は娼館ですか?」


 「穿った目で見ていらっしゃる。けど、それもいいなぁ。」

 「アベル様!」


 「なんてお気楽にしていられるのも、ローズが支えてくれているお陰だよ。いつもありがとう。」

 「いえ、私は今まで通りのことをしているだけですから。」


 そう、四歳のころから、変わらず俺の面倒を見てきてくれた。

 その感謝の気持ちを表すために、俺はローズを妾にしたといっても過言ではない。


 「そう続けられる人は少ないし、他人のためにできることじゃないさ。」

 「私は、アベル様のお役に立ちたいだけです。」


 「うん、その気持ちに礼を言ったのさ。愛しているよ、ローズ。」

 「アベル様。」


 そう言ってローズは自然と目を閉じる。

 こうなってはやることは一つ。


 俺がローズの唇に自分の唇を重ねる。

 すると、俺たちのブースのほうから、


 「「あー!!」」

 などと絶叫が聞こえた。


 「どなたでしょうか?」

 ローズが気になったのか俺に聞く。


 「気にすることではないが、今のはカミラとオリビィだな。」

 「カミラ様と王女殿下?」


 「まあ、積極性の塊みたいな二人だから、放っておこう。今は二人の時間を楽しもうよ。ね?」

 俺がそう言うと、ローズは幾分頬を朱色に染め、


 「はい。」






 とだけ言って、俺とのステップに興じるのだった。





読んでいただき、有難うございます。

本作は長編となっています。

続きを間違いなく読みたい場合はブックマークを。

作者がんばれ!

面白いよ!

と、思っていただけたなら、それに見合うだけの☆を付けて頂けると幸いです。


それでは、また続きでお会いしましょう。


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