おまけ① 第14話のその後
「あのさ景ちゃん」
「なんですか先輩?」
目の前で次のお好み焼きを焼く景ちゃんに俺は、ふと思ったことを聞いてみることにした。
「景ちゃんは良いのかなってな」
「? 話が見えないのですが」
「いやさ、景ちゃんって俺の好きなんだろ?」
「違います」
「え、嘘? マジで?」
「好きじゃなくて大好きなんです。もうどうしようもないくらい大好きなんですよ」
「お……おう、そうか……」
良かった。一瞬否定されたから俺無茶苦茶恥ずかしい奴になるってか、なんだったら精神に大きな傷を作るところだったわ。
でもなんかハッキリ言われると照れ臭いな、ってそんな照れてる場合じゃない。
「まーそれでさ、景ちゃんは琴凪とかを惚れさせればいいとか言っただろ?」
「言いましたね」
「良いのか? 仮にも俺のこと大好きなんだろ? 嫉妬とかさ」
そう”嫉妬”これは心で既に結構味わっている。
まだ心と再会して数日なのに、アイツの病み具合にはなかなか悩まされている。
だから景ちゃんから聞かされた作戦に驚いてしまったのだが、それを聞き景ちゃんは鼻で笑った。
「嫉妬? あ〜はいはいあの相手を信じることも出来ないで自分の想いばっか優先して独占欲だけ空回りしちゃうあれですか?」
「ちょ、言い方言い方」
「先輩のお友達の心先輩もそうですよね。なんですかあの人、先輩は誰のものでもないのに……本当に性格ブサイク……」
あれでも一応親友だからその辺にしておいてくれ、と伝えるけれど景ちゃんが言ったことは否定できない。だが、
「私、先輩に堂々と言えますけど心先輩嫌いなんですよね。他の誰よりも嫌いです」
あ、陰口は嫌いなので本人にもハッキリ言いましたけど、と言葉を続ける。
……言ったのかよ。
「なんですかあの人……いきなり出てきて昔から好きだったって、そんなこと言ったら私がどれだけ先輩の事を昔から大好きか……」
その後もボソボソと文句を言ってお好み焼きをコテでグサグサと攻撃している。
やめて景ちゃん! お好み焼きには罪はないの!
すると景ちゃんは我に返り、
「あと先輩何か勘違いしてませんか?」
と、満面の笑みで言った。
「私はあくまで”作戦”と言ったんです。その後のことなんてどうでも良いです。全てが終わったらここから逃げて南の島とかにでも行きましょう。そこで私と一緒に暮らすんです」
「ちょっと?」
「私は嫉妬なんてしません。そんな必要ないですもん。ね、先輩?」
「私と先輩は既に好き同士ですもんねー?」
「____ふぁっ!?」
あ、やばい。景ちゃんもなかなか拗らせてるじゃん。




