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親友ポジションに憧れる俺は彼女達に狙われている  作者: 瑞柿けろ
第三章 体育祭&杏理編

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第106話 クッ!! 世の中が敵過ぎる!!







「来たわよ」


 皆で倉庫内に潜んでいると杏理が静かに言葉を発した。

 小さな窓硝子を僅かに開き、スナイパーの銃口を外に晒してスコープを覗いていた杏理の声に緊張の色が現れる。


「私の方も確認したぞ。センサーに反応があった」


 次に乱華が口を開く。

 どうやら乱華が仕掛けた罠には人感センサーを搭載しているらしく、すぐに反応を報告してくれた。

 てか、コイツら本当に女子高生か?? 今時の女子高生の流行はSNSと武装がセットなのか? まあ確かに今時じゃネットも物騒だしね?

 なるほど、女子は身嗜みの他にも色々お金が掛かるらしいからな、納得したわ。


「んな物騒な世の中じゃったら最悪過ぎるじゃろ」


 おっしゃる通りですはい、冷静に姫からツッコミを入れられたことに冷静に応える。

 ちょっと露音姫様? 思考読まないでくれませんか?? そんなに思考読むなら俺にも考えがありますわよ?? 


 エロい事でも考えてやろうかこのやろう。


「心ー? 透お兄ちゃんがセクハラしてくるのじゃー」


 あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ッ!! 待ってくれよ神様ぁ!!?


「透この非常時に何してんの殺すよ?」

「ち、違う違う誤解だ!!」

「犯人は皆そう言うけど?」

「既に犯人!?」


 最低!! 心に報告するとか下手したら命に関わるじゃないかよ!! 俺を殺す気か!?


 と、まあこんな状況でも変わらずに言い合いをしている俺達を誰も放っておく訳もなく、景ちゃんはハッキリ告げる。


「先輩うるさいです」

「嘘ぉ俺だけ!?」

「遊ぶなら他所行ってください」

「……そ、そうだよな。俺から頼んだのに悪かったよ。ここからは何が起こるか分からないだろうし……」

「何が起こるか分からない?」


 いえ違いますよ、と景ちゃんは不気味な笑みを浮かべながら続けた。


「ここから起こるのはシンプルな”蹂躙”ですよ」

「ヒェ……」


 ひ、景ちゃん? お顔が怖いわよ?

 とても可愛らしい女の子とは思えないわ。鬼とか般若、悪魔みたいよ……??


「私の先輩を傷つけたんですから殺すなんて優し過ぎます……恐怖に震えながら怯えてもらわないと……」

「怖……この人……」



「……透よ」

「なんだよ姫」

「あれはなんじゃ」

「……なんだろうね」

「おい目を背けるな見るのじゃ」


 姫の言葉を聞き、俺は倉庫の窓から外の森を確認した。

 そしてその直後に聞こえるのは激しい爆音、因みにだが一回ではない。一回の爆発の後に連鎖するように複数の爆発が発生し、風圧で倉庫を揺らしているのだ。


 これは戦争か何かかな?


 呆然と外を眺めていると、倉庫の閉まった扉をぶち破り侵入してきた存在が一人。

 見間違える訳がない。杏理を傷つけ俺の肩に風穴を空けた張本人のフードを深く被った男が突っ込んできた。


 だがその様子は少し前に見た冷静な姿ではない。


「お前ら馬鹿か!? いくら町から離れててもこんな爆発して良いと思っているのか!?」

「あ、す、すいません?」


 まさか殺し屋に常識を問われるとは思わなかったわ。と、まあ爆弾を仕掛けたのも常識が無いのも乱華な訳だけど……ともかく、


「……また会ったな殺し屋!! 俺の肩と杏理の怪我の分!! というかお前の悪事はここで止めさせてもらうぞ!!」

「……その前に外の環境破壊を止めた方が良いんじゃないのか? それともこの国ではアレが一般的なのか?」

「違います」(真顔)


 今も外の木々が爆発しているが、もう俺は何も触れない。乱華さんは外で高笑いをしているし……もう俺は知りません。


「で、お前が俺を止めるって? その傷で?」

「あ、いや、俺は今回見張り役というか……一線を超えないように監視というか……」

「何を言って」

「皆! やっちゃってください!!」


 俺が言葉を発すると共に、今回戦力外の杏理と姫、そして外で高笑いをしているアホを除く皆が続々と対峙する俺と殺し屋の前に遮る様に立つ。


「コイツが透を……殺ス」

「ここちゃん一緒にヤろうね」

「先程は油断したが次は刀の錆にしてくれる」

「私の先輩を傷物にしたんです……覚悟はできてんだろうなぁ?」


 何この人達凄い怖いんですけど……


「おい! あれだけ格好つけておいて女に頼るとか男としてどうなんだ!!」

「あ、すいません。今時代性別に関してデリケートなんで”男”とか”女”は差別になるんでやめてください」(圧)

「クッ!! 世の中が敵過ぎる!!」


 そこは本当今よろしくないやつだから、極端に反応してくる奴いるからしょうがないのだよ。


 てかこの子達の方が俺より強いですから、なんなら人類最強ですからね?


 それにしても、


「なんか皆が並んで揃ってるとアベ◯ジャーズみたいな安心感があるわ」

「何言ってるんですか先輩」

「なんならエクスペ◯ダブル感もあるぞ」

「とー君は私達がゴツいおっさんだと? え、なに? とー君から先に死にたいのかな?」


 馬鹿やろう!! あんなムキムキで格好良い漢が良いんだろうが俺の中で最高の褒め言葉だわ!! ステイ☆サムとか最高に格好良いだろうが!!


「あんなイケおじに将来はなりたい」


 いやマジで、割と本当にマジで。



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