表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
無能な僕はこの世界で、精神科医の夢を見る  作者: 精神科医Tomy
New World

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

126/127

残された者たち

僕はレクサの隣に立ちながら、口を開いた。


「ねえ、レクサ。どうやって、ここに来たんだ?」


レクサは遠くを見るように目を細めてから、ゆっくりと話し始めた。


「私ね、実は一つだけ魔法が使えたの」


「魔法?」


「ええ。物を向こうの世界に送る力。

最初は、ただの偶然だと思ってた。でも」


彼女は小さく笑った。


「ふと気づいたの。アナタがここに来たあと、試してみようって」


「試す……?」

「ええ。あの瓶を、送ってみたの」


その瞬間、記憶が蘇る。

突然、宙から現れた瓶。

あの違和感。あの手触り。


「……そうか」


僕は小さく呟いた。


「瓶のこと、覚えておいてって言ったのは」


「そういうこと」

レクサは笑って頷いた。


「あれが繋がりになると思ったの」


「そして、イートンが、私たちの世界を食べ尽くす前に、可能な限りの人間を、こっちに送ってみたわ」


彼女は続ける。

「どれぐらい上手くいったかわからないけど、私たちの世界の住人の1部は、ここにいるはず」

遠くのどこかに視線を向ける。


「ルーランやリタたちもみんな、そうやって連れてきたのよ」


やがて、僕はふと思ったことを口にした。

「そういえば、よく、僕の居場所がわかったね」


レクサは少しだけ笑った。

「瓶を、アナタの手元に送れた」

その言い方は、確信に満ちていた。

「その『手応え』があったの」


彼女は僕の方を見る。

「だから、瓶のある場所に、私たち自身を送るように念じたの」


「結果――ビンゴだった」

レクサは、ほんの少しだけ、いたずらっぽく笑った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ