二十七色 一縷の望み
「目覚めた…早く白を!」
紫劉が触手を切ろうとしているのに気付いたギベーリは、尾で紫劉達を吹き飛ばす。
「みんな!?」
「父上、それが贄でございます!」
「アアアア…」
ギベーリは白を丸飲みした。
「そん…な…」
「ククク…アーッハッハッハッハ!
これで父上は完全に復活する!
先ずはお前達を地獄へと送ってやろう!」
「…足りぬ」
「父上?」
「足りぬぞゼーレ!」
ギベーリの叫びで洞窟が揺れる。
「な、ならばこいつらを贄に!」
「…ゴミではないか。
ゴミを喰った所で意味はない」
「しかし他には…」
「…あるではないか」
ギベーリの体から触手が伸び、ゼーレの体に巻き付く。
「父上、何を!?」
「我が糧となれ」
「それでは軍隊の指揮が!」
「我さえ居れば問題ない」
「や、やめっ!?」
ゼーレを一飲みすると体から翼が生え、上を向き口を大きく開け黒い光りを放ち天井を破壊するギベーリ。
「地球へ向かう気だぞ!」
「白…」
「何ショボくれてる!
今、あいつを倒さなければ終わりなんだぞ!」
「白を守れなかった…」
紅蓮の胸ぐらを掴み殴り飛ばす橙児。
「見えるかこれが?」
橙児の手には金の糸が一本あった。
「これは…」
「ここへ来た時、あの女に付けた物だ。
あの化け物に続いてる」
「白を食べたからだろ」
「まだ繋がってる」
「繋がってる?
じゃあ白は!?」
「体はまだ無事なようだ」
「まだ助けられる!」
「奴の中から引っ張り出してこい」
「でもどうやって…」
「俺達がサポートする」
支え合いながら歩み寄る蒼司達。
「みんな無事だったか!」
「奴が飛び立ち始める前に急げ!」
「わかった!」
「あいつを押さえるぞ!」
ギベーリの足を蒼司が凍らせ、地面を手の形にして翼を黄理が押さえ、藍麻と紫劉で全身を感電させ、橙児の光りの鎖で口を開けたままにする。
「いくよ紅蓮!」
「頼む!」
翠の風に乗り、紅蓮はギベーリの口の中へと飛び込む。
「やった!」
「グググ…こざかしい!」
ギベーリは全てを消し飛ばし羽ばたき始める。
「くっ…逃がすな!」
全員でギベーリを押さえ込むも、更に上昇していくギベーリ。
「ゴミめ」
口から黒い玉を地面に吐き、洞窟を吹き飛ばす程の爆発が巻き起こった。




