冒険の始まりの章 第四話
「これくらいで疲れてちゃ、旅もできないぞ、光」
空が暗くなってきたころ、光は特訓で疲れ、地面に倒れていた。
しかし、ライタルは汗一つ流さず、倒れている光を見下ろしていた。
「はぁ・・・わかってるけど・・・さすがに・・・」
ライタルの特訓は、光にとってはあまりにきつすぎるものであった。
昼間剣の持ち方や構え方の講義に始まり、素振り、基本的な技、さらには訓練用
の剣を使っての模擬戦をしたのである。普通なら疲れて当然な訓練内容である。
ましてや、光は剣を持ったことなど一度もないのだ。
「仕方ないか・・・じゃあ今日はここまで。そろそろご飯にしようか」
「よっしゃ!」
光はご飯という言葉に反応して飛び起きた。
「・・・それだけ元気があればもうちょっと頑張れそうだね。」
結局光はまだ特訓を続けることになったのである。
それから3日が過ぎた。ライタルの修行は厳しいものであったが、そのおかげで
光の剣技もなかなか様になってきた。そして彼は今日、特訓を終えて旅に
出発するところである。
「じゃあな、ライタル。今までありがとう。」
「ああ。本当は付いていきたいところだったんだけど・・・」
「大丈夫大丈夫!俺はなんとかやるからさ。」
「そうか・・・でも、これだけは受け取ってくれよ」
そう言ってライタルは彼に小さな袋を渡した。袋を開けてみると、いくらかのお金と、
非常食が入っていた。
「じゃあ、いつかまた会おう。光。」
そうして、彼は村から旅立った。彼とこの世界の明暗を分ける冒険はこの時から
始まったのである。




