冒険の始まりの章 第三話
とある青年に助けてもらった光。連れてこられたのは
かなり広い草原の村だった―――――
「さあ、やっと着いたね。ここが僕の村、アルーダ村さ。」
広い草原の中に柵に囲まれた村があった。村の中にはテントのような
家が点在していた。人口密度は低そうだが、何しろ非常に大きい村なので
人はいっぱいだった。村の外には羊や牛などの動物が放牧されていた。
「さて、とりあえずぼくの家に入ろうか。」
「あ、はい!」
光は彼について家に入っていった。
家の中には生活に必要最低限の物しか置かれたいなかった。小さめのタンスに
ベッド、そして食事用なのか大きめのテーブルくらいである。彼は光を椅子に
座らせてから話し始めた。
「まずは、この世界についてざっと説明しておかなきゃならない。まず、見てわかったと
思うけど、ここは君のいた世界とは違う場所なんだ。この世界はスピリッツワールドの一部、
光の世界と呼ばれてる場所だよ。」
「スピリッツワールドの一部?国とか県とかのことか?」
「いや、違う。もともとスピリッツワールドはいくつかの世界に分かれているんだ。
それらをすべて合わせてスピリッツワールドと呼ばれてる。光の世界、闇の世界、
大地の世界、空の世界、悪魔の世界の五つで出来てるんだ。」
光は一気に話されたためか、眼を白黒させていた。彼はそれに気づき再び話始めた。
「・・・といっても、今は光の世界についてわかってればそれでいいから。今すぐ僕が元の世界に
戻してあげられればいいんだけど・・・」
「あ、それは大丈夫!元の世界に戻してくれるって人がいるから。」
「ん・・・そうなのか・・・。わかった、じゃあとりあえず剣術の稽古だけはしておこう。またさっきみたいに
魔物にやられちゃたまったもんじゃないしね。僕も少し忙しいから、ずっと付いていけるわけじゃないしね。おっと、
そういえば自己紹介がまだだったね、僕はライタル・ガント・クルール。改めてよろしく。」
「俺は海野光。光って呼んでくれ。」
「わかった。さて、じゃあさっそく外で稽古としよう。僕はちょっと用事があるから、村の見学でも
していてくれ。」
「ああ、わかったよ」
光は頷き外へ出て行った。家の中には彼がひとり残された。光と話していたときは笑って
いたのに、今は険しい表情だった。
(元の世界に戻してくれる人がいる・・・か。世界間の転移には莫大な魔力がかかる。そんなことができるのは
‘僕’と‘あと一人’だけだ・・・)
そして彼は家の壁に掛けられていた剣を二本とった。
(もし僕の予想が正しければ、‘あいつ’が復活しつつあるってことだ。注意しておかないと・・・)
剣を持ったまま家の外に出た。村を見学している彼を探さなければならない。
(万が一のときのためにも、みっちり彼を鍛えなければ・・・)
険しい顔のまま、彼は一人そう思うのだった。
久しぶりの投稿です。といってもまだだれからも評価いただいてませんが・・・




