冒険の始まりの章 第二話
建物から出て、冒険を始めた光。
出たさきはかなり広い草原。彼はとりあえず
村を目指して歩き始めたのだが・・・
外に出ると、そこには広い草原が広がっていた。
「おぉ~~~~広いな~~~!」
さわやかな風が吹き、彼の横を通り過ぎて行った。
果てしなく広がっている草原の中に、ぽつんと
立っている石造りの建物を振り返った。入口には
黒い闇が広がっていた。
「・・・でも、まずどこに行けばいいんだ?」
広い草原の中には目指すべき場所が見当たらなった。
魔法があるとなれば、相当ファンタジーな世界のはず。
だったら小さな村かなんかがあるはずだ。
そう考えて周りを注意深く見渡すと、広い草原の
すみっこに、村と思われる小さな黒い点のようなもの
を見つけた。
「とりあえず、あそこに向ってみるか。」
彼は草原の中を歩き続けたが、いっこうに近づいている
気がしない。少しずつ頭上の太陽も沈み始めた。疲れて
足を止めると、彼は背後に気配を感じた。
振り返ると、そこには謎の液状の物体があった。
いや‘いた’。その物体はドロドロとうごき、彼のもとへと
迫っていった。
なんだこいつは!あまりの衝撃に頭の中が真っ白になった。
その物体は彼の足もとにたどり着くと、いくつもの触手
を伸ばし、彼を殴ろうとする。
「くっ!」
後ずさって一発目と二発目をよけたが、足を触手に
巻き取られ、転んでしまう。
まずい!そう思ったときには手遅れだった。彼が起き
上がってくる前に、物体は触手を彼の首にからませてくる。
「くっそ、放せ・・・」
酸欠状態になり、少しずつ意識が遠のいてくる。
こんなところで死んでたまるか!その意識とは裏腹に、
体は少しずつ動かなくなっていく。彼が意識を失いかけた
その時、首を絞めつけていた力がなくなり、彼は意識を
取り戻した。急に入ってきた空気に彼はむせてしまった。
足もとを見ると、物体は二つに切断されていた。
「大丈夫かい?」
声の主は18くらいの青年だった。
「あ、ああなんとか。助けてくれてありがとう。」
青年はにこやかに笑い、答えた。
「どうやら君は異世界から来たようだね。僕の村へ来ないかい?」
光はもちろんうなずいた。




