穏やかな会話(玲視点戻る)
会場は、変わらず賑やかだった。
笑い声。
紅茶の香り。
静かに流れる音楽。
いつの間にか鴻が席に来ていた。
それ以外は。
何も変わらない。
そう見える。
色々、思いながら辺りを観察していると。
「少し、よろしいかしら」
声。
柔らかい。
振り向く。
綺麗な女性。
パティー会場の。
王妃様。
「隣国の王妃様」
ミアが小さく呟く。
「あら、そんなに固くならないで」
王妃様は微笑む。
穏やかで。
どこか、温かい。
「突然ごめんなさいね」
「いえ」
短く答える。
王妃様は、少しだけ私を見る。
観察するように。
「もう一度、お礼を言いたくて、あの子を助けてくれてありがとう。」
あの子。
「……いえ、当たり前のことをしたまでです。」
思い出す。
小さな影。
細い手。
手を振る。
すぐに出てくる。
「大したことではありません」
そう言うと。
王妃様は、ゆっくりと首を振った。
「いいえ」
「とても、大切なことよ」
言葉は静か。
でも、重い。
「ありがとう」
まっすぐに言われる。
少しだけ。
言葉に困る。
「……どういたしまして」
それでいい。
王妃様は微笑む。
安心したように。
「今日は、顔を見ておきたかったの」
「それに親としてもお礼を改めて伝えたくて。」
王妃様は
「よろしければ、一緒にお茶でも」
断る理由はない。
「はい」
席に着く。
紅茶が注がれる。
湯気が、ゆっくりと揺れる。
「甘いものは好き?」
「…あまりとくいではないです。」
少しだけ、間。
王妃はくすりと笑う。
「正直ね」
「それと、貴方達とは友としたでしょ?」
「…はい」
「だからね、あまり堅くならなくて良いのよ。敬語もあまりなしでいけるならお願いね。」
悪い気はしない。
ミアが嬉しそうに話し始める。
場が、少し明るくなる。
鴻は少し離れた場所にいる。
何も言わない。
ただ。
視線だけが、こちらにある。
守るように。
会話は続く。
穏やかに。
何も問題なく。
――そのはずなのに。
カップに触れる。
ほんの少しだけ。
手が冷たい。
理由は分からない。
「どうかしたの?」
王妃が気づく。
「いえ」
すぐに答える。
問題ない。
本当に。
それでも。
どこか。
少しだけ。
空気が、重い気がした。
会場は明るい。
人も多い。
何も起きていない。
なのに。
「……」
言葉にできない違和感が、残る。
それは。
不思議と残り、消えない。
その後のお茶の会話で判明したのは、隣国の王と王太子は抜けられない用事があり来ていないと言う物だった。
そして、王太子から伝言を預かって来たのだそう、伝言の内容は「玲お姉ちゃん、次、会う時まで待っててね。」と言う物だった。
王妃様いわく、実際は長すぎて、分かりやすく簡単にカットされたのだそうな。
そして、王妃様いわく、王太子は懲りていないそう。(屋敷での件も含めて。)
私やミアの話やいつ会えるかと言う話をよくするのだそう。
実際は王妃様が言うには王太子がこちらにこれるのは2年後だそう。それまでにもう少し、礼儀を覚えてほしい。と王妃様が言っていた。
その後は王妃様と仲も深まり楽しくお茶会をした。
最後が思ったより、長くなりしかも読みにくく、なってしまいすみません。
最後を気を付けて下さい。




