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Parallel 君と二人で S高組 同級生組

同級生組です。同じ部活仲間の健と章代に理絵との確執を聞かれてしまいます。

明かしていいのかどうなのかとちいは悩み、太一はそんな彼女を見守ってます。

昼休みになるとすぐに、今日は5時間で、休校になって一斉下校になると校内放送があった。

2時間目から降り始めた雪はあっという間に陸上トラックを真っ白に染めてしまった。

スキー同好会は練習をしたいんだろうなとぼんやりと外を見ながら私は思う。

真奈も加わってランチタイム。寮の太一は本来だったら食堂でお昼だけど、食堂のご飯はカレーライス以外は残念すぎるので、女子三人がローテーションで1回500円で作っている。

今日は、私が当番の日。メインは昨日作ったすき焼き風の煮物。それとお浸しと卵焼きと見にハンバーグ。デザートはウサギさんに切った林檎。

「みんな揃った事だし、食べようか」

「そうだな」

「「「「「いっただきまぁす」」」」」

私達はお弁当箱を開けて食べ始める。

「ちいの家はすき焼きだったの?」

章代が何気なく聞いてきた。

「そうだよ。お弁当に入れたいから必要な分を取っておいたのよ」

「ミニハンバーグは?」

「今日の姪のおやつのハンバーガーの具」

本当は違う。昨日の夕飯がミニハンバーグの予定だった。

けれども、そこまで皆に言う必要はない。

5人で机を囲んでランチ。最初は博子ちゃんと食べていたのに、英語部に入ったら5人で食べるのが定番になった。

夏まではもう一人いたんだけども、今は交換留学制度でアメリカにある高校にいる。

私達はエアメールで定期的に連絡を取り合っている。



「そうそう、ちい、なお君がランチ終わったら生徒会室だって」

真奈が私に伝える。イレギュラーで呼び出すなんて珍しいから何かがあるかもしれない。自然と私は身構える。

「俺は?」

太一が真奈に確認をする。

「太一は今回は大丈夫よ。2日後の事だから、必要なら…寮に迎えに行くから」

2日後には付属中の入試がある。私達は野球部と男子バレー部と一緒に当日のお手伝いをすることになっていた。

直君がしたいのは、放課後にやりたかった最終チェックなのだろう。

「珍しいね。直也先輩が真奈の所に来るなんてね」

「移動教室のついでだったみたいよ。たまにあるんだから」

真奈はそう言って、健と章代を交わす。

多分…それは嘘だ。なお君は目的があって2年理系クラスに行ったのだろう。

「だったら、早く食べて行った方がいいんじゃないか?」

「平気よ。少しは」

私達は取りとめのない話をしながら、ランチタイムを楽しんだ。



最後の5時間目は、担任の政治経済の授業だった。

けれども、先生は今日は自習と言って外で遊びたい人は外で、教室に残る人は静かに過ごすようにと言って外に出てしまった。

私達4人は、外に行く気はないので、教室に残っていた。教室には私達以外は誰もいない。

おもむろに健が切り出した。

「ちい、朝に誤魔化した件…聞いてもいいか?」

「健、デリカシーなさすぎ。このバカ」

章代がすかさず健をげんこつで殴る。

「いってぇな。アッキーは…。このじゃじゃ馬娘」

「うるさい!!」

この二人のじゃれ合いはいつもの事なので、私と太一は二人が落ち着くのを待つ。

「ちい…もしかして」

「えぇ、その何とかよ。2年前から離すのが筋よね」

「あいつ等に、その覚悟があればだな。それで…お前はいいのか?」

「あいつの策略に二人が巻き込まれなければ…。ところで、私達の教室って…」

「有也先輩いわく、ないってさ。大丈夫だろ」

太一の大きな手が私の頭を撫でる。大事な仲間だ。二人を信じてみよう。



いつの間にか、二人は私達を見ていた。

「あら?もう喧嘩は終わったの?早いのね」

「もっとやっててもいいのに…なぁ」

私と太一は言いたい事を言う。これも私達にとってはいつもの事。

「相変わらず、二人は辛口だよな」

健は肩をすくめて、私達を見る。

「あんたがいっつも馬鹿な事ばかりするからでしょう?」

章代が健にもうひと殴りしようとするので、私は止めた。



「まずは健に聞きたいんだけど、お前らの知りたい事は、ちいの過去とかなり突っ込んだ個人的は事まで知ることになるんだけども、他言無用を貫けるか?」

「そんなに…重要な事なのか?」

「あぁ…。全てを知ったら、ひょっとすると健は私といる事を後悔するかもしれない。だって、お前はあいつの表の顔しかしらないから。私としては、知らない方がいいと思う。知ってしまったら…巻き込まれるよ。それでもいいのなら、私は何も言えない。二人は…それでもいい?」

私は二人の意思を尊重して確認したかった。逆に好奇心だったら…知らない方が幸せだ。

「俺達はお前の何だ?」

「えっと…同級生で、部活仲間」

健に聞かれて、私は思っている通りに答えた。

「俺と…アッキーはお前も大切な仲間だと思ってるぜ」

「私だって、ちいは親友だと思ってるよ。辛いのなら無理しなくていいよ」

私は二人に覚悟があると認識をする。

大きく深呼吸してから、太一を見た。太一はにっこりと微笑んで私を見ている。

決めた。二人に私にとっての事実を明かそう。それでどうなるかは後で考えよう。



「ねぇ、太一と私が最初に合った話って、二人は知っているっけ?」

「えっ、お前らって、ここの入試の時じゃないのかよ?」

健がすかさず、突っ込んでくる。確かに普通はそうなんだけども。

「私もそうだと思っていたんだけどね、どうやら違ってたの。あの頃の記憶はそれなりに曖昧でね。本当は私が話した方がいいと思ったんだけど、主観が入るから私が言うよりも太一が話してくれた方がいいと思うんだけど…太一…それでいい?」

「そうだなぁ。その方が冷静に自分が確実に分かる事実が言えるからなぁ。分かったよ」

正直、全てを打ち明けるのは怖い。でも、あいつの行動が徐々にエスカレートしている今は知って貰った方がきっとプラスになる。

私はそう考えていた。皆に守られている、温室育ちの観葉植物ではなくて、自力で生きていく野の花になりたい。

後10ヶ月って考えないで、少しずつこちらも反論したらどうなのだろう?

今までだって、アレだけされたのだ。今の噂だって、完全にねつ造…呆れる位に。

ただ、中学の時の様に、広まらないのは、うちの学校のレベルがそこそこで、良くも悪くも無関心を夜添える人が多い事。

皆の力を借りて、あいつと戦っていこう。そんな事を私は考えていた。


次回は同級生組 太一の場合

ちいの真実を明かした後のやり取りになります。

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