北の門
【〇六〇〇】
朝六時、黒翼隊舎・作戦室。石炭ストーブが部屋の隅で赤く唸っている。
中央の長机には、白い布を被せられた何かと、封蝋つきの茶封筒がひとつ。黒い軍服の五人が、席に着いていた。
「時間だな」
カラムが立ち上がり、封筒を手に取る。封蝋には、特務課の双翼印。全員に見えるように掲げてから、親指で割った。
命令書の封は、現場指揮官が隊員の前で切る。黒翼の、決まりごとらしい。
「特務課直令。発令者、グレイ・アークライト少佐」
思わず、扉の方を見た。
「……少佐は、来ないの?」
「来ねえよ」
カラムは命令書から目を離さずに答えた。
「少佐は現場には出ねえ。命令書が少佐だ。……ま、うちの流儀ってやつだ」
あっさりとした答えだった。その奥に、まだ何か畳まれている気がした。
カラムが白い布を、ばさりと剥ぐ。現れたのは山岳地帯の立体模型で、深い渓谷が一本、斜めに裂いている。
「任務地は北西国境――バルドア鉱山国。ヴォルグ渓谷の戦線だ」
「バルドア……」
リズが、珍しく声のトーンを落とした。
「半年前、バルドアの武装勢力が国境沿いの帝国採掘拠点を襲撃した。死者十九名。帝国は報復として開戦。ここまでが、新聞に載った話だ」
カラムの指が、模型の渓谷をなぞる。
「戦線はこの半年、一歩も動いてない。理由はこいつだ」
指が、渓谷を見下ろす稜線で止まった。
「鉄冠稜線。この尾根に、敵は『魔導無効化砲』の陣地を敷いてる」
机の下で、リヴィアの指先が固く丸まった。
無効化。魔法を、消す兵器。
「前線の連中は『沈黙砲』って呼んでる。射程内に周期的なパルスを撃ち込んで、一帯の魔法を数十秒、根こそぎ黙らせる」
「はっ、悪趣味な玩具だな」
アシュが吐き捨てた。
「正規軍は何やってたんだよ。半年だぞ、半年」
「三回、総攻撃をやった。三回とも失敗だ」
カラムは淡々と続ける。
「魔導部隊で攻めりゃ、突撃の途中でパルスを食らって、丸裸のところを撃たれる。魔法抜きで攻めりゃ、今度は敵さんの魔導砲と地形に磨り潰される。……絵に描いたような、袋小路だ」
「そこで、うちの出番ってわけね」
リズがリヴィアの方へ体を傾けて、小声で補足した。
「黒翼はね、こういう時に呼ばれるの。動かなくなった戦線をこじ開ける部隊。先陣切って、扉を蹴破る係」
「扉を、蹴破る」
「そ。だから黒い軍服は前線じゃ有名なのよ。『黒翼が来た戦線は動く』って」
「任務内容――鉄冠稜線に浸透し、無効化砲陣地を沈黙させること。俺たちが黙らせりゃ、後ろで待ってる正規軍一万が、半年ぶりに前へ進める」
カラムが命令書から顔を上げた。
「ネロ、現地の情報は」
「え、ええと……っ」
ネロが端末を叩くと、机の上に青い光の資料が浮かんだ。
「無効化パルスの有効半径は推定六百……観測記録がバラバラで、正確な数値が出ません。発動周期も不明。げ、現地で実測させてください。それと――」
ネロは眼鏡を押し上げた。
「この規模の無効化を、半年間、一度も止めずに維持してるんです。……逆算すると、必要な魔素量が、バルドア一国の年間産出量を、たぶん超えます」
部屋が、少しだけ静まった。
「たぶん、ってのは」
「桁がおかしいので、僕の計算違いだと思ってました。三回やり直しました。……同じでした」
「動力の記載は」
「資料のどこにも、書いてないんです」
カラムは、命令書を畳んだ。折り目に沿って、一度。それから、もう一度。同じ場所を、指の腹でなぞるように。
「ネロ。その計算、他所で喋ったか」
「え? ……いえ、まだ」
「そうか」
それ以上は続かなかった。カラムは畳んだ紙を胸ポケットに入れ、手を叩いた。
「以上だ。〇八〇〇、ヘリで発つ。朝飯はしっかり食っとけよ――北は、スープが五分で凍る」
椅子を引く音が重なる中で、リヴィアはその胸ポケットを見ていた。
【北へ】
「うちの子は世界一だぜぇ!!」
轟音の中、操縦席のジンが叫んだ。
黒塗りの輸送ヘリが、帝都の空を切り裂いて北へ向かう。機体は古いが、ローターの音に濁りひとつない。
「揺れるぞー! 北の風は気まぐれだからな!」
「揺らすなよ!」
アシュが怒鳴り返す。座席で足を組み、二丁の魔導拳銃を分解しては組み直していた。薬室に込められた魔素カートリッジが、橙色に淡く脈打っている。
その向かいで、ネロが真っ青な顔をして端末を抱えていた。
「う……ぐ……」
「ネロ、あんた飛ぶたびにそれね」
リズが飴を放ってやる。
「な、なんで平気なんですか、みんな……」
「慣れよ、慣れ。――あ、リヴィア、見て見て!」
リズが窓を指差した。
眼下に、街が流れていた。継ぎ接ぎの畑。銀の糸みたいな川。広場には市場の天幕がひしめいて、豆粒のような人々が行き交っている。荷馬車が一台、橋の手前で止まったまま動かないのは、たぶん向こうから来る誰かと立ち話でもしているのだろう。学校らしき建物の屋上では、子供たちがこちらに向かって手を振っていた。
リズが、大きく振り返す。
「……あの子たち、私たちがどこに行くのか、知らないのよね」
振りながら、リズがぽつりと言った。
「知らねえだろうな」
カラムが腕を組んだまま答える。
「バルドアの戦争なんざ、新聞の三面の隅の三行だ。半年やってて、それだ。……帝国はデカすぎる。北の端の戦争は、この国じゃ『遠い天気の話』なのさ」
窓の外を見つめる。市場。洗濯物。手を振る子供。
十年前のエルデナにも、こんな朝があった。空が船で埋まる、その前日まで。
(……遠い天気の話、か)
やがて畑の緑は褪せ、地面は茶に、やがて白に変わっていった。窓の縁に、霜の花が咲き始める。
「――初陣の顔だな」
いつの間にか、カラムが隣に座っていた。
「……顔に、出てますか」
「出てる出てる。ガチガチだ」
カラムは笑って、それから少しだけ声を落とした。
「いいか、嬢ちゃん。緊張は消そうとするな。緊張してる奴の方が、生き残る。戦場で一番先に死ぬのは、慣れた気になった奴だ」
「……はい」
「ちなみにアシュなんてね」
リズが身を乗り出してきた。
「初陣の朝、緊張しすぎて、コーヒーに塩と砂糖まちがえて入れたのよ。しかも全部飲んだの。顔真っ青にして『こういう味だ』って」
「おいリズ!! それは言わねえ約束だろうが!!」
「ぶふっ……」
ネロが酔いも忘れて吹き出し、パイドが通信機の向こうで珍しく肩を揺らした。
「うるせえ! 全員降りたら模擬戦だからな!!」
笑い声が、ローターの轟音に混ざって流れていく。
リヴィアは、口の端で小さく笑った。窓の外は、もう一面の白だった。
【前線基地】
扉が開いた瞬間、世界が牙を剥いた。
寒い、ではない。痛い。吸い込んだ空気が喉の奥で凍りつき、鼻の奥がツンと軋む。吐いた息は白い塊になって、千切れて飛んでいった。
ヴォルグ渓谷前線基地。雪と泥を固めた土嚢の壁。半分埋まった塹壕の列。鉄条網の向こうに灰色の渓谷が口を開け、その奥に、白く霞む稜線が見えた。
鉄冠稜線。あそこに、魔法を消す砲が並んでいる。
「黒い軍服……おい、特務課だ」
「黒翼だ。黒翼が来たぞ」
基地のあちこちから視線が集まってくる。二種類の色があった。半分は、すがるような光。もう半分は、燻ったような暗さ。
「……へっ。お偉方の切り札サマの、ご到着かよ」
通りすがりの兵が、聞こえよがしに吐き捨てた。その右手には、指が三本しかない。凍傷の痕だ。
アシュが眉を跳ね上げかけたのを、カラムが目だけで制した。
「怒るな。……半年、ここで削られてきた連中だ」
基地の中は、疲労でできていた。医療テントの垂れ幕をくぐるまでもなく、消毒液と膿の匂いが風に乗って流れてくる。担架の上の兵は、運ばれながら天井の帆布の一点だけを見つめていた。焚き火を囲む十人ばかりは誰も喋らず、順番に手を炙っては、また膝の間に戻すという動作をひたすら繰り返している。
足を止めそうになった。
(……あの目)
生きているのに、どこも見ていない目。十年前、帝都に流れ着いたエルデナ難民たちが、みんなあの目をしていた。彼女自身も、鏡の中で、長いこと。
案内されたのは、基地司令の掩蔽壕だった。司令のドルン大佐は頬のこけた男で、黒翼の到着を「ようやくか」の一言で迎えた。状況説明は作戦室で聞いた通り――というより、それより悪かった。
「パルスの間隔は不規則だ。二時間空くこともあれば、十分で来ることもある。凍傷より、あれで頭をやられる兵の方が多い」
「頭を?」
「魔導兵ってのはな、嬢ちゃん」
大佐は乾いた声で言った。
「物心ついた時から、体の中に火があるんだ。それが、前触れもなく消える。真っ暗になる。……三度も食らえば、銃を握る手が戻らなくなる奴もいる」
夕刻。配給の列で、年配の曹長と隣り合った。バロウ曹長。顔の右半分に、古い凍傷の痕がある古参兵だ。
「黒翼さんよ。あんたら、明日には稜線に取りつくんだろ」
「……ええ」
「なら、ひとつだけ、聞いとくか」
曹長はスープの湯気の向こうから声を落とした。
「――あの山、何が埋まってるか、知ってるか」
「……鉄では、ないの?」
「鉄なら、半年も殺し合わねえよ」
曹長は渓谷の奥を顎で示した。
「俺の同期が後方の輸送部隊にいる。そいつが見たとよ。……後方の集積場に、もう削岩機がずらっと並んでるんだ。山ひとつ、まだ落としてもいねえのにだぜ」
スプーンを持つ手が、止まった。
十年、鉱石の帳簿をつけてきた。第七魔鉄鉱精錬工場では、掘る量が決まってから機械が発注され、発注から現場に届くまで、早くて四十日。順番が逆になったことは、一度もない。
機械は、掘ると決まってから、届く。
「それによ。集積場の一角に、妙な幌つきの貨物があってな。護衛が、俺らと違う軍服なんだ。近づいたら銃を向けられたって、同期が青くなってた」
「……違う軍服」
「バルドアの連中はな、山を神様だと思ってる。掘られるくらいなら死ぬ、って民族だ。……で、帝国様は、落としてもいない山の削岩機を、もう並べてる」
曹長は、スープを一口すすった。
「……なんの戦争なんだろうな、こいつは」
リヴィアは、答えの代わりに列の先を見た。配給の鍋から立つ湯気が、すぐに凍って消えていく。
背後に、カラムが立っていた。いつから聞いていたのか、彼は一言だけ言った。
「――曹長。その話、よそでするなよ」
声は穏やかだった。目は、笑っていなかった。
【消える魔法】
夜。眠れずに、外の空気を吸いに掩蔽壕を出た。
雪はやみ、恐ろしいほど星が近い。北の地平が、薄い光の帯でぼんやりと明るんでいた。
美しい、と思いかけた。
ジリリリリ、と警鐘が鳴った。
「パルス来るぞォ!! 沈黙警報!!」
見張り台の声。基地の兵たちは、慌てなかった。慣れきった動きで火から離れ、壁に背を預け、目を閉じる。
「新入りは動くな! じっとしてりゃ終わる!」
稜線が、光った。
爆発の光ではない。白い波紋が、音もなく、夜を渡ってくる。
それが基地に届いた。
世界から、色がひとつ消えた。
魔導灯が、蝋燭を吹き消すように次々と落ちる。空気の底で常に鳴っていた魔素の微かな唸り――生まれてからずっと聞いてきたはずのその音が、ぷつりと途切れた。
右手に魔力を灯そうとした。
――灯らない。
手の甲に線は浮かばない。体の奥へ手を伸ばしても、そこには何もなかった。空っぽの、暗い井戸。
「……っ、あ」
膝が、雪に落ちた。
耳の奥で、十年前の音が蘇る。詠唱が霧散する音。白いローブが倒れる音。ティナの三つ編みがほどける音。黒い箱。降ってくる砲弾。届かない手。
(息が――)
吸えない。吐けない。雪の冷たさも、感じない。世界があの日の色に塗り替わっていく。
「――おい」
肩に、重くて大きな手が置かれた。
「息を吐け。……吸うんじゃねえ、先に吐くんだ」
カラムだった。彼はリヴィアの隣にどっかりと膝をついて、自分の水筒を差し出した。
「白湯だ。飲め」
震える手で受け取り、一口。ぬるい熱が喉から胸に落ちて、ようやく雪の冷たさが戻ってきた。
パルスが抜けていく。魔導灯がひとつ、またひとつと灯り直す。空気の底に、魔素の唸りが帰ってくる。
三十秒。たったそれだけの、永遠だった。
「……すみま、せん」
「謝るな」
カラムは星空を見上げたまま言った。
「……エルデナ、だったな。お前さん」
水筒を握ったまま、小さく頷いた。
「あの音の中で……みんな、死んだんです。魔法が消えて、ただの人間に戻されて、それから」
「そうか」
カラムはそれ以上聞かなかった。代わりに、ぽつりと言った。
「無理に慣れようとするな、あれには。……あれに『慣れた』気になった奴から、死ぬ」
「怖いって感覚は、捨てるな。持ったまま、動く方法を覚えろ。――それが、明日お前を生かす」
昼間、ヘリで言われた言葉の続きだった。
「……リーダーは、怖くないんですか」
「怖えよ」
あっさりと、カラムは言った。
「俺は三刻だ。ガキの頃から、魔力なんざ大してアテにしてこなかった。……だからああいう夜は、皮肉なもんでな。魔法をアテにしてない俺が、この基地で一番まともに動ける」
彼は自分の右手に、ほんの少しだけ魔力を灯した。三本の線が、雪明かりの中に浮かぶ。
「四刻や五刻の天才サマたちが火を消される夜に、三刻の凡人が隊を運ぶ。……だから俺が、隊長やってんのさ」
三本の線が、ふっと消えた。
その手を見つめる。線の数で人を測らない部隊。その意味が、今夜、初めて骨まで届いた気がした。
「――り、リーダー! リヴィアさん!!」
雪を蹴って、ネロが駆けてきた。真っ青な顔で、眼鏡の奥の目だけが爛々と光っている。
「い、今のパルス、計測できました! 波形、取れました……! それでですね、あの、これ、僕の仮説なんですけど……っ」
「落ち着け。深呼吸」
「はいっ、すぅ――……あのパルス、完全な連続照射じゃ、ないんです。無効化の波が、ごく短い間隔で明滅してる。つまり……い、息継ぎを、してるんです」
「息継ぎ?」
「呼吸みたいに、です。ま、まだ一回分のデータしかないので、周期の特定にはもっとサンプルが……で、でも、もし『息継ぎ』の瞬間が読めたら――」
ネロは、ごくりと唾を飲んだ。
「――その一瞬だけは、魔法が、通ります」
カラムと顔を見合わせた。
少し離れた土嚢の陰で、ゴッ、と鈍い音がした。アシュが土嚢に拳を叩きつけて、俯いている。
「……クソが。二度と食らうかよ、あんなもん」
焚き火のそばでは、リズが膝を抱えて座っていた。いつもの笑顔が消えている。
歩み寄ると、リズは顔も上げずにぽつりと言った。
「……ね。魔法が消えるとさ」
「うん」
「自分が、空っぽになった気がするのよね。私って、風を取ったら、何が残るんだろって」
神童と呼ばれた少女の、素顔だった。
隣の雪を払って、腰を下ろす。
「……残ってたわよ」
「え?」
「さっき、パルスの中で。あなた、真っ先にネロを庇う位置に動いてた。……風がなくても、体が勝手に」
「…………見てたの?」
「見てた」
リズはしばらく黙って、それから、ふにゃりといつもの顔で笑った。
「……あーもう。新人のくせに、生意気」
【夜明け前】
〇四〇〇。
起床の合図はない。時間になれば、各自が闇の中で起きる。それが黒翼だった。
掩蔽壕の中、小さなランプの明かりで、五つの影が支度を整えていく。留め具の音。革帯を締める音。カチン、カチン、と乾いた音が、暗がりのあちこちで規則正しく重なっていった。誰も余計なことを言わない。手順が体に染みついた人間だけが出せる静けさだった。
アシュが魔素カートリッジを一本ずつ薬室に送り込んでいる。橙の光が、彼の横顔を下から照らした。
「……さっさと黙らせて、あったけえ飯、食うぞ」
誰にともなく、彼は言った。
リズは鏡も見ずにポニーテールを結い直していた。結び終えると、両手で自分の頬をぱちんと張る。
「――よし。行きますか!」
いつもの声。いつもの笑顔。それが彼女の鎧なのだと、もう知っていた。
ネロは端末の点検を三度繰り返している。その頭に、カラムの大きな手がぽんと乗った。
「ネロ。今日はお前の目が、全員の命綱だ」
「……っ、は、はいっ」
カラムは全員を見回して、短く言った。
「作戦は単純だ。俺たちが稜線の砲を黙らせる。そうすりゃ、後ろの一万人が半年ぶりに前へ進める。……それだけだ」
「派手な演説はしねえ。ひとつだけだ――全員で、帰るぞ」
「「了解」」
声が、重なった。
外へ出る。夜と朝の境目の、藍色の世界。東の稜線の縁だけが、刃物のように細く白み始めていた。
塹壕には正規軍の兵たちが息を殺して並んでいる。その中に、昨日の三本指の兵もいた。彼はリヴィアと目が合うと、小さく顎を引いた。
腰のレイピアに手を添える。指が震えていた。寒さのせいではない。
(……いいのよ、震えて)
怖いって感覚は、捨てるな。持ったまま、動け。
柄を握り直す。魔鉄鉱の刃が、鞘の中で応えるように小さく鳴った。
(十年前――私は、消される側だった)
空を埋める船。降る砲弾。消えていく魔法。何もできずに、ただ守られて逃げるだけだった十八歳。
(今日は、違う)
東の空で、光がひとつ高く昇った。突撃を告げる、照明弾。
藍色の世界が、一瞬、真昼のように白く染まる。
渓谷の底で、一万人が息を吸う音が聞こえた気がした。
北の門が、開く。




