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追放された雑用係、実は最強の古代魔法使いでした  作者: ラーラーリールー


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第60話 白銀の守護竜

第60話 白銀の守護竜


ゴオオオオォォォッ!!


吹雪の中から現れた巨大な白い影。


それは、氷のような鱗に覆われた巨大な竜だった。


翼を広げるだけで、周囲の雪が一気に吹き飛ばされる。


「でかすぎる……。」


クロードが呆然と呟く。


レインも思わず息をのんだ。


魔導書が激しく震える。


『氷霊峰守護竜・フロストドラゴン』


「守護竜……。」


シリウスが静かに語る。


『あれは敵ではない。』


『氷霊峰と第五の遺産を守る存在だ。』


しかし、守護竜は五人を睨みつけていた。


『何者だ。』


『なぜ、この山へ来た。』


レインは一歩前へ出る。


「第五の遺産を探しています。」


「そして、仲間を助けたい。」


レオンが胸の呪印を見せる。


『闇の呪印か。』


守護竜の瞳が鋭くなる。


『黒翼教団の仕業だな。』


レインは頷いた。


「はい。」


「だから、どうしても氷晶の魂が必要なんです。」


守護竜はしばらく黙っていた。


そして大きく翼を広げる。


『ならば、力を示せ。』


「え?」


『氷霊峰へ進む資格があるか。』


『この私に証明してみろ。』


次の瞬間、守護竜が空へ舞い上がった。


「来るぞ!」


レオンが叫ぶ。


守護竜が翼を一度羽ばたかせる。


ドォォォッ!!


猛烈な吹雪が五人へ襲いかかった。


「うわっ!」


視界が完全に白く染まる。


レインは魔導書を開いた。


「《風壁》!」


風の壁を作り、吹雪を防ぐ。


しかし守護竜はそのまま急降下してくる。


「避けろ!」


巨大な爪が雪原をえぐった。


リリアとクロードは左右へ飛ぶ。


サラはレオンを支えながら距離を取った。


「レオン、大丈夫?」


「ああ……。」


しかし呪印の影響で、動きが明らかに鈍っている。


レインはそれを見て拳を握った。


「急がないと……。」


守護竜が再び空へ舞い上がる。


今度は口元に青白い光が集まっていた。


「ブレスだ!」


レインは魔力を集中させる。


「《蒼雷嵐》!」


水と雷と風が渦を巻く。


守護竜の口から放たれた氷のブレスと正面からぶつかった。


ズガァァァン!!


巨大な衝撃が雪山を揺らす。


レインは必死に耐える。


「くっ……!」


少しずつ押されていく。


その時、リリアが走り出した。


「レイン!」


「私たちもいる!」


クロードも続く。


サラも短剣を構える。


三人が一斉に守護竜へ向かう。


だが、攻撃する直前――。


守護竜が突然動きを止めた。


『もうよい。』


「え?」


守護竜はゆっくりと地面へ降りる。


『力だけではない。』


『仲間を守ろうとする心を見た。』


『それこそが、この山を越える資格だ。』


レインは驚いた。


「じゃあ……。」


『認めよう。』


守護竜は大きな頭をレインの前へ近づける。


『第五の遺産は、お前たちを待っている。』


その言葉と同時に、山頂へ続く巨大な氷の道が現れた。


しかし――。


遠くから爆発音が響く。


ドォォォン!!


守護竜が振り向く。


『……遅かったか。』


山頂の氷霊城から、黒い煙が立ち上っていた。


シリウスが唸る。


『黒翼教団が動いた。』


レインは魔導書を握り締める。


「急ごう。」


「第五の遺産を奪われる前に。」


五人は氷の道を駆け上がっていく。


その先には、黒翼教団の新たな敵が待ち構えていた。


そして氷霊城の最上階では、一人の男が青白い炎を手のひらに浮かべていた。


「継承者……。」


男は静かに笑う。


「待っていたぞ。」


第61話 青き炎の使徒 へ続く。

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