心のこもったプレゼント
最近、日曜日が日曜として機能している。
一通り決めるべき事を決め、それぞれが自ら動き始める。
それが上手く動いている時は、こちらが下手に口や手を出さない方がいい。
これは教育現場で長年培った知恵である。
そして、今日は部屋でダラダラすると決めている。
コンコン!
「ローサです、よろしいでしょうか。」
「うん?いいよ、入って。」
「はい、では、失礼いたします。」
相変わらず真面目だなあと思う。
生徒にこれほどちゃんと敬語を話せる子はいなかったし、しかも半年でここまでマスターしたんだもんな。
仕事も含めて。
「今日はゆっくり休んでていいんだよ。」
「いえ、その、お坊ちゃまにお渡ししたいもにょがありまして。」
噛んだ、かわよ。
「何だい。」
「これ、お菓子です。先日初めてその、お給金をいただきましたので、お礼に・・・」
「これローサが買ってきてくれたの。私に?」
「ええ、もしご迷惑でなければ、その、受け取っていただければ。」
「ありがとう。とってもうれしい! でも、あんまり無理しなくていいよ。せっかくの給金だから、欲しい物があれば何でも買っていいんだからね。」
「はい。ありがとうございます。でも、欲しいものは、思いつきませんし、その、今までのお礼がしたくて。」
う~ん、いい子。
舞も昔はこんなだったよなあ。今や王の風格が漂ってるけど・・・
「こちらこそありがとう。じゃあ、一緒に食べよう、その方がさらに美味しいから。」
「よろしいのでしょうか?」
「よいよい、ささ、近う寄れ、近う寄れ。」
何か浮かれてきた。
だから舞に怒られるのか・・・
「はい、それでは。」
「おいしいね。」
「はい、とても・・・」
「これからはもっと美味しいものも、綺麗な物も、楽しい事も出来るようになるよ。」
「お仕事、もっと頑張ります。」
「既にアイリーンさんよりはしてるように見えるけど。」
「いえ、働くだけでは、その、ご恩が返せておりません、ので。」
「ありがとう。その気持ちがとても嬉しいよ。」
何か、この雰囲気、いいよね。
それに最近、彼女が実はかなり美形なのに気づいた。
しかも性格いいし。
ごめん恵利加、夢だからね、男の下らない・・・
舞もそんなに睨まない。
お父さんだって夢に女性くらい出てくるさ!




