服も作る
「それで、こういった男性用の服を作って欲しいんです。」
今日はブリギッテさんの店に集まり、私のスケッチで新たな服飾製作の依頼を行っている。
「閣下、これは軍服のようですが。」
「そう見えるかも知れませんが、この形でフォーマルな場で失礼に当たらないような物と、庶民でも買えるような価格の物を作りたいんです。」
「襞襟(ひだえり・貴族や南蛮人が首に巻いてるシャンプーハットみたいなヤツ)は付けないのねえ」
あんな物付けたくない、これは私の美的感覚が許さない。
「ええ、首元にはタイを付けたいと思います。何より活動的に、機能的にしたい。」
「これは~、インスピレーションビンビンよ~。」
「これは、胸元が空いてますね。」
「下に綿か絹のシャツを着ます。」
「色は、どのヨウにいたしマスか」
「フォーマルなものは黒やグレーなど大人しい色で、それ以外の場で着る物は自由にお願いします。それと、腋の下にこういったひだを入れると、動きやすくなると思うので、そういった工夫も存分に入れていただいて結構です。」
「こっちはドレスね。」
「はい、こういった複数の案がありますが、最終的なデザインは皆さんの感性にお任せします。」
「これは、スカートがあまり拡がってないわね。」
「デザインは自由に、機能的に、がモットーです。上流の方が好まれるスカートにはそれなりの意味がありますし、これからも人気は続くでしょうが、それとは別のアプローチも世に問うていただきたいと思っています。逆に、腰から足のラインが出るようなデザインだってあり得ると思いますよ。」
「破廉恥だと避けられる可能性はあるわね~。」
でも、この国には少数ながら女性の騎士もいるらしいからなあ。
「女性でもズボンを履くのですね。」
「女性も作業をするときは、動きやすい方が良いと思いまして。」
「男性と同じスタイルなんて~、なんだかもうビンビン~。」
頼むから芸風パクらないでね・・・
「これは下着デスね。」
やはりそこはカタカナなのね・・・
「ええ、これらはデザインや色もそうですが、皆さんのような熟練の針子さんが作るものと、それほど熟達していない人が、安く大量に作ることを想定したものの型紙を別に作って欲しいんです。」
「あら、他に職人を雇うの?」
「皆さんが作った服が帝都を埋め尽くす。そのためには3人だけでは手が足りませんよ。そういうの、挑戦してみません?」
「閣下、素晴らしいお考えです。大きな工房を持てとおっしゃるのですね。」
「いいわあ~、そうすればあれも、これも、それも、あんなのも、キャー!ステキ!」
「ということで、ゆくゆくはそれぞれが多くの職人を抱え、服を見れば店の名前と紋章が思い浮かぶような、そんな工房を育てて欲しいんです。」
「夢が、大キ過ギて、くラクらします。」
うん、話が進まなくてくラクらする。




