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リンツ伝  作者: レベル低下中
第一章 領地改革編
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給料、上がる

「坊ちゃん、こ、これは・・・・」

「今月から採用する新しい給与基準だ。」

「本当によろしいんですか?」

「みんなよく頑張ってくれてるからね。私の一番大事な仕事だよ。」


「ありがとうございます。しかしよろしいんでしょうか。みんな倍以上の金額ですが。」

「うん。こないだ商会の給料を聞いてそれを参考にした。一応、ここ貴族の屋敷だし、その辺の人と同じじゃあ恥ずかしいもんね。」


 今まで説明していなかったが、この国の通貨単位はディリといい、全て硬貨である。

 各国ごとに通貨はあるが、有数の大国だけあってこの国の通貨は価値が高い。


 ちなみに、為替相場は商業ギルド国が決めたものに各国が従っている。

 1ディリ青銅貨が感覚的に約10円。ほかに10ディリ大銅貨、100ディリ白銅貨、1,000ディリ銀貨、10,000ディリ金貨がある。


 また、この大陸における金と銀の兌換比率は1:20だが、通貨は金の含有率を落とすことで1:10となるよう各国で統一している。


 ちなみに、一般市民の平均給与は国家統計というものが存在せず、貨幣経済の浸透も都市と農村で大きな差がある。

 それも一因となって地方や職種で給与水準の差が大きく、所得を金額で表す意味がないらしい。


 しかし、ロスリー商会では月額平均1,200ディリ、感覚的にロスリー市民は月額500ディリ程度でないかと推測している。


 今回の月給額は、執事長5,000ディリ、空席だが執事2,500ディリ、メイド長と料理長2,000ディリ、メイドと料理人、庭師、馭者が1,000ディリとした。

 庭師と馭者を兼ねているゲルハルトは特別に1,500ディリとした。

 兼務なんだからもっとくれと言いそうだけど、馭者やってる時は庭師してないもん。


 今回引き上げの対象としたのは屋敷使用人8名、政庁7名と市長2名。今まで無給だった騎士団長と副団長にも手当を出す。


 残念ながら、伯爵家直属騎士団員400名、市役所職員12名、徴税員20名は予算の都合で今後引き上げとしたが、伯爵家の人件費月額は改正後で21万ディリ、年額250万ディリに達した。

 騎士爵家所属の騎士団員は・・・知らん

 これを考えると帝都伯爵邸ってどんだけ浪費してるのか・・・ 


「いやあ、まさかこれほど引き上げるとは・・・本当にありがとうございます。」

「びっくりさせたかったから秘密にしてた。」

 プロ野球選手もびっくりのアップ率である。


「これはますます働かないといけませんなあ。」

「一応、ゲルおじさんのお願いは叶えたからね。」


 それにしても、ゲルハルトの酒代がいくらなのか気になる。


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