第37話 初めての鑑定
光が蓮の身体へ吸い込まれていく。
『スキル《鑑定》を獲得しました』
「……鑑定?」
蓮は自分の手を見つめた。
新しい力を手に入れた。
けれど、どうやって使うのかは分からない。
「……鑑定って、どうやって使うんだ?」
少し考える。
すると、頭の中に言葉が浮かんだ。
――鑑定。
その瞬間。
目の前に置いていた槍へ意識を向ける。
『名称:槍』
『種別:武器』
『状態:使用可能』
「……見えた」
蓮は驚いた。
ただ見ているだけなのに、その物が何なのか分かる。
「これが……鑑定」
蓮は次に、グランウルフから取った牙へ意識を向けた。
『名称:グランウルフの牙』
『種別:素材』
『状態:良好』
「……素材まで分かるのか」
続いて毛皮にも使ってみる。
『名称:グランウルフの毛皮』
『種別:素材』
『状態:良好』
蓮はしばらく鑑定を試した。
石。
植物。
自分が使っている道具。
鑑定するたびに、その物の基本的な情報が頭の中へ入ってくる。
「便利だな……」
そして、ふと思った。
「……これ、自分にも使えるのかな」
蓮は自分自身へ意識を向ける。
――鑑定。
瞬間。
目の前に情報が浮かんだ。
『名前:黒瀬 蓮』
『年齢:16歳』
『種族:人間』
『スキル』
『《無限成長》』
『《生存適応》』
『《鑑定 Lv.1》』
「……16歳?」
蓮は年齢の部分を見つめた。
少し考える。
そして――
「……そういえば」
蓮は小さく呟いた。
「誕生日、いつの間にか過ぎてたんだ」
ダンジョンに入ってから、時間を気にすることがほとんどなくなっていた。
毎日を生きることだけに必死だった。
気づかないうちに、誕生日まで過ぎていた。
「……16歳か」
不思議な感覚だった。
外の世界なら、誰かに祝ってもらっていたのかもしれない。
けれど、ここには誰もいない




