アフターフェスティバル
こんば……おはようございます。
少し空きましたね。
また割りと早い段階で更新します。
「ねぇー、これみて。ヤバくなーい?」
「それはヤバイな」
「じゃー、これはー?」
「それはエグいな」
「ちょーうける!」
アリシアは売店で水着を選びながら笑う
「正直、お前の語彙力のなさもヤバイと思うがな。今いくつだよ。」
「竜のくせに、語彙力とか難しい言葉使って……」
「あ、これにしようかな。いやこれも……」
「おい、選んでるだけで結構時間たつぞ。」
「女の子はこういう事で時間を使うものなのよ?」
「お前はもう女の子、と呼べる歳じゃないだろう。今いくつだよ。」
「何言ってんの、女はいつでも若く見られたいものよ?」
「さっきからなんなんだお前は。変だぞ」
「だって、私ら初の水着回よ?初の!」
「水着回?」
「細かいことあんたは気にしなくていいの、どう?どれがいいかな、選んで。」
そう言うとアリシアは両手に水着のハンガーを二つずつ持ち腰を捻る。
「……じゃあ、これ」
ルシリアが指さしたのはアリシアが持っているものとは別のもの。
「はぁ?なんでよ」
ルシリアが指さした水着を見れば、
紫のタータンチェックのタンクスーツである。
「うぇ、これはないでしょ。」
「じゃあ、こっち」
そう言ってルシリアが持ってきた物は白ベースで肩にコサージュのついたモノキニだった。
「え、いいかも……」
「極力肌を出すな、変な男に絡まれるぞ。」
「あ…………なに?妬いてんの?」
「私は面倒事を増やしたくないだけだ。」
会話をしながらも会計を済ませる。
「またまたーそんなこと言ってー。照れんな!」
アリシアは肘で突っつきながら既に夕方になっている為そのまま更衣室に向かう。
『清掃中 今しばらくお待ちください』
という看板を無視して。
「よーし!泳ぐぞー!」
アリシアはルシリアの選んだ白いモノキニ姿で伸びをしながらプールにくるなり、
「あ、アレにのる!」
スライダーの階段を駆け上がる。
「おい、アリシアー?」
ルシリアは一人先走り颯爽とプールに向かうアリシアをゆっくりと追う。
アリシアはスライダーの乗り口に着いたものの、
ゴールデンレトリバーのような犬に止められていた。
「あの……水、まだ…………掃除、もうすぐ」
スライダーの乗り口を通せんぼしている犬の脇の下をひょい、と抜け
「別にもうすぐ終わるならもういいじゃない。」
とスライダーを滑る。
そして滑り初めて1秒も経たずにアリシアは悲鳴をあげる。
「お、おし、お尻が……」
スライダーには水が流れておらず、
スライダーの摩擦はアリシアのお尻に直接ダメージを与える。
あまりの激痛にアリシアは思わず筒状のスライダーで両手足で踏ん張り、自重と傾斜で滑り落ちるのを途中で止めた。
「アンタ、まだ終わってないの!?」
プールの入り口から大声で嫌味が聞こえる。
犬はビクリとしながらも、
走って行き、苛立っている女性の従業員を見上げながらキョドる。
「プール、広い……もう、すこし……」
「はぁ!?ふざけんじゃねーよ。何時間掃除してんだよ!もう開ける時間過ぎてんぞ、おい。」
そんなやりとりを浮き輪でプールに浮かぶルシリアは見ていた。
「アリシア、どこいったかなぁ」
「ルシリアー!!」
アリシアの両手足は既に限界を向かえ、踏ん張る手足が震える。
「ルーシーリーアー!」
もしも手足の力を抜けばまたお尻に大ダメージを受ける。
ただでさえ、既にヒリヒリ痛むと言うのに。
「アンタ……まさか、もう客入れてんの?終わってないのに!?」
犬の従業員はその声にビクリと怯え、手をあげようとする。
「流石に、客の目の前でそういうのはよくないんじゃないのか?」
ルシリアは腕を掴み犬の獣人を庇う。
さっきまでルシリアが浮いていたプールには浮き輪のみが浮かんでいた。
「……申し訳御座いません。お見苦しい所をお見せ致しました。」
先程まで犬を叱りつけていた女は綺麗にお辞儀をし、その場を後にする。
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あぁ、もうだめだ。腕に力が入らなくなってきた。
そして再び地獄摩擦のスライダーに身体が落ちる。
「南無三……」
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ルシリアが礼儀正しい従業員がプールから出ていくのを見送ったあと
「……ちょっと、だけ」
「?」
犬の獣人はスライダーに付いているハンドルを回す。
「あの、あり。がました」
再びルシリアの元へ走り、お礼を言いに来る。
先程犬の獣人がハンドルを回したスライダー出口に目をやると勢いよく水が流れ出す。
結構な勢いだな、なんて考えていれば
スポーンと
勢いのついた水と流れ出てきたのはアリシアだった。
「あぁなんだそこにいたのか。」
ルシリアは半べそのアリシアを迎えに行くのだった。
そしてその後誰も客は来ずに夕飯の時間を迎えた。
アリシアさんのお尻は一命をとりとめました。
個人的にはお尻をまっかっかのヒリヒリにしてよかったのですが、
獣人の従業員に助けられました。
でもルシリアがみてないとこでこの苛められていた獣人の従業員はどうなるんでしょうか?
お察しの通り、
アフターフェスティバルですね。。。




