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囚われのアリシア~私にだって意地がある!~  作者: ホマージュ
第三章 貿易港国コルトバッツ
37/51

アリシアの本懐①

年内にできなかったです。


あけました!おめでとうございます!!


今年はコロナコロナで大変ですね…

私の会社でも首を切られる社員が出てきました…


これからどうなってしまうのか…

「理不尽だ!」

狼の獣人は自分の雇い主である男に対し叫んだ。


してもいないミスを押し付けられ、

賃金の支払いが減らされているのだ。


「だが、私がお主に頼んだのはロベルト公爵家の送迎と警護だ、お茶なんか出せと言った覚えはない。自分の仕事を全うしろ」

髭を何度も撫でながら俺を見ない。


「送迎と警護はしっかりと行っております、お茶はメイドがお湯を持てないと言うので…」

途中までいいかけると男は激怒した。

テーブルを叩き、唾が飛ぶ

「何度言ってもわからんやつだなぁ!!

お前は公爵の召使いじゃない、私のだ。

…それはわかるか?」


「存じております。」


「だが命令に背いて別の仕事をしていたのはお前だが?言われたこともマトモに出来やしない。」

言われた事はしっかりとこなしている。

前は言われた事だけしていたら、気のきかないヤツだ。と減給された。

だから気を効かせてメイドの手伝いもした。

しかし、この男はいつもそうだ。

やれと言われた事をやれば言われた事しかできないと言い、

言われた事以外にも手を出せば、勝手な事はするなと言う。


ただの憂さ晴らしにイチャもんをつけているのだ。

いつからだ?

獣人や亜人が冷遇されるようになったのは…





「ディモンドさん、もう我慢できないぜ」

「ディモンドさん!」

「俺だって!」

複数の獣人が狼の獣人に口々に不満を打ち明ける。

時々こうやって亜人同士集まって、

実質、愚痴大会ではあるが集会を開いている。


「ふむ…」

確かに自分自身も理不尽にいつも悩まされている。

しかし、自分には子供もいる。

多少の理不尽も我慢しておくべきなのもわかっている。


「ディモンドさん!」

「このままじゃ我々の子供も苦労しますよ」


その一言が刺さった。

確かにこのまま獣人や亜人が差別される世の中であれば息子の人生もそこまで明るいものではないだろう。

しかし安全は確保しておかなければならない。

結論は出た。

「そうだな、この森の中に亜人の国を…我々の国を作ろう」

エルフの国が元々あった、

忌み死にの森とまで言われるほどに、

人間の血を啜るこの大森林に。




◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆



「……で。失敗したと。」

「そうだ、安全確保の為に出た大人達は皆帰ってこなかった」


「迷子になってるんじゃなくて?」

人間にのみ危険と呼ばれている森。

そういう認識のあったアリシアは疑問をぶつける。

「もう6年だ…!それに僕らの種族は鼻が利く…目を瞑っていても危険も元の場所も嗅ぎ分けられる…!!」


「ふーん。」

地面に視線を落としたまま震える犬に興味を無くしたかのように立ち上がるアリシア。


軽く伸びをして、

ルシリアに合図を送る。


「ど、どこ行くんだ?」

獣人は少し期待の籠った瞳でアリシアとルシリアを見上げる。




「え?ご飯。」



「え?」

ポカンと、何を言っているのかわからないといった表情で。


「ん?」

まるでそれが当たり前のように。


「森の化け物を倒しに行くんじゃなくて…?」


「うん、ご飯。コルトバッツには色んな名産品が集まるって言うから期待してたんだ~。あ!なんかお勧めのお店とかある?」

笑顔で何事もなかったかのようにはしゃぐアリシア。


「え!なんか今助けてくれる流れじゃなかったのかよ!」


「誰が?え?私達?」

アリシアの問いかけに首を縦に振る獣人。


しかし、その期待はとりつく島もないまま打ち砕かれた。

「なんで?めんどくさいし。」


「え…」

膝から崩れ落ちる獣人を背にアリシア達は歩きだす。


「ねー、ルシリア。私今日はお肉の気分ー」

「お前いつもそうじゃないか。賛成だが。」


まるで何事もなかったかのように歩きだす2人に獣人は言葉も出ない。

少し離れてから捻り出たのは


「期待…させんなよ。」

なんとも身勝手な、発した自分を嫌悪する、そんな言葉だった。


しかし、それが聞こえたのか、

歩を止めアリシアが振り返る。



「賭けもしないで賭け金を貰えるなんて事は無いから。期待をするだけの何かをアンタはしたの?」


正論だ。

ただでさえ貴族から殺されそうな所を助けてもらったというのに

本当に厚かましい。


アリシアはその後置いていかれた獣人を見る事はなく、ルシリアに合流した。


「なぁ、アリシア……」

ルシリアはアリシアに声をかけるが


「気にしないで。まぁ。森の中にイケメンなんかいないだろうし。早くご飯食べに行こう!」


「そ、そうだな。」

しかし、アリシアはそう言って過去にレフィーを助けている。

この広大な森の害を取り除くのは容易な事ではない。



「ほら!みてこの魚!脂すごい!」

出店の魚の目玉をつつくアリシアに、

ルシリアは近い未来に起こるであろう苦労にため息をついた。

なんだか最近はあんまりアリシアさんの夢を見れません。


なんか寂しいな

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