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囚われのアリシア~私にだって意地がある!~  作者: ホマージュ
第二章 遊戯大国クムルンランド  後編
30/51

全てを知る者

少し時間が空きましたね。

なかなかアリシアさんの夢が見れません。


あとひとつ報告ですが転職しました!


…え。デジャヴ?

いえいえ、転職というのは少し違うかな。

転勤、かな?

やる仕事は変わらないのですが、

所属が変わりました

休みが不定期で寝まくることが出来ません…

夢を見れるだけの質の高い眠りが出来ていない為他のも進められないという悪循環。


でも最近はやっと職場に慣れてきました。

よーし、張り切って寝るぞー!!

塔の最上階の居室で

アンブローズは目を瞑り両眉の間を摘まみ、珍しく考え事をしていた。


「おかしい。」

そう呟きながら先程の出来事を思い出す。


つい小一時間前、

目の前のテーブルの先に五剣のブルームが座り話をしていた。



「賢者アンブローズ様、先ずは感謝を。」

「面を上げよ、急にどうした。主の言っていた探し人の事か。大陸は広い、そうすぐには見つからん。じゃが…五剣におればただ探すよりも効率も良かろう。」

「あの…その事なのですが……」

「どうした」

「その、探し人が見つかりまして…」

「それは誠か…!」

「は、はい!お陰様で…」

「……それはよかったじゃあないか。」

「はい、なので僕は五剣を降りようと思います。アンブローズ様には取り立てて頂いて、僕の我が儘も聞いて頂き感謝の念しか無いのですが、僕は……僕は彼の為に人生を、命を捧げたいのです。」


「困ったな。」

「申し訳御座いません。」

「主も知っておろう。五剣は大陸最強の五人の剣士。」

「僕ごときが最強の五人の座を一つでも埋めてしまうのも恐れ多いのです。」

「しかし、(ヌシ)は強い。ノウグストの軍団(レギオン)を一人で下した。(ヌシ)に儂は五剣の末席ではなく実力としては筆頭か次席に座るべきだと思っておる」

「…。買い被りすぎですよ。僕は。」

「しかし!」

「…事実。ー誰一人として護りたい人を守りきれていない。」

「それは…」

「ありがとうございます、貴方の言葉で立ち直れたのも前向きに彼を探すことができたのも事実。貴方のおかげです。」

「……。」


何も言えなかった。

既に決意で固められた表情。


何を言っても変わらないだろう。

そうわかった瞬間から続く言葉は出てこなかった。

ブルームは五剣を辞退したい、というのだ。


五剣というのはアンブローズが認めた大陸最強の剣士5人を指す。

大陸中で一番の発言権を持つアンブローズの率いる五剣は大陸全土に深く根付き、

その影響力は測り知れない。


未来の竜討伐と次代の魔王討伐。

それにはブルームは必要不可欠。

そして、その後の世界樹の理の扉を開けるのにも…





正直なところ、

ブルームに勝てる五剣や英雄等いない。

単純な一騎討ちであればヤイバもミユキもゴライアスもブルームに勝つなんて事は万が一にもあり得ない。

人類超越者と呼ばれるオルトですら、長期戦になればブルームに軍配が上がる。


それだけブルームという剣士は特別なのだ。

ただその実力を知っているのはアンブローズのみ。

当の本人は自分の力に、

能力に気付いていない。

そして気づかれてはいけない。まだ今は。







「…おかしい。」


再び同じ言葉を呟き、頭の中を整理する。

前回はブルームが五剣を辞めるなんて事は言い出さなかった。

それはブルームのいう大切な人、つまりジードという男と合流出来なかったからだ。

それに

「一度目の討伐で何故竜と遭遇する?」

本来ならば二度目、

双頭伝説の雷電とアンブローズ本体自らが合流し、

もう一度討伐隊として出撃した際に初めて遭遇し、戦った筈だ。

どうも自分の知っている通りに世界が動かない。


「…誰だ、儂のシナリオを崩している奴は。」


顔も知らぬ相手に憎しみの言葉を呪詛のように呟く。


しかしまだ大筋は変わっていない。

ブルームはまだ手の内だし、

バウエル一人が死んだだけだ。

戦力としては十分、まだ間に合う。まだ……

必要なピースは残っているのだから。


「儂は儂の目的を違えない。」


そういうアンブローズの瞳の奥には確かに希望と憎しみの火が灯されていた。






◇◇◇◇








「エックシ!ブェックシ!!」


珍しく御者台のルシリアの隣に座るアリシアがくしゃみをする。


「なんだ?風邪か?腹出して寝るからだ。」

「いや、なんかむずむずしただけ。…お腹なんて出して寝ないわよ!」

「いや、出してたぞ。昨夜も」

「も!?」

「あぁ、いつも腹出してる」

そう言われて自分の腹をさするアリシア。


少し考え込んだように空を見上げてから、

「嘘。私そんなはしたない真似しないわよ。」


全く聞き入れようとしない。

相変わらずである。


今、アリシアとルシリアはクムルンランドでの滞在を終え次の地へと向かっていた。


「ねぇ、これからいくのってコルトバッツだっけ?」

「あぁ、大陸の貿易口と呼ばれる国だ。」

「大陸外の料理とかも食べれるんだよね?楽しみ!」




荒れた道を一定の速度で馬車は走っていく。



いつもお読み頂いている方々へ、

ありがとうございます。

短いですが、とりあえず見れている分だけ書きました。

ほんとはも少しあるのですが、

キリが悪いので、適当に切りました。


次の更新も夢の続き次第ですが、

どうぞ宜しくお願いします

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