姫は決意した!
前回の区切りはやはりミスだった。
なんか短くなった。
アリシアは急いでドアを押し開けると、
丁度竜が脚を降ろす瞬間であった。
降ろされる脚の先にいた青年もこちらに気付いたようで
ふと開いた口から自然と彼女の名前が零れた
「アリシア…」
アリシアの視線は竜が脚を降ろす先にあった。
彼には見覚えがあった。
昔、まだアリシアが周囲の貴族達とも交流があった頃見た事があるような顔がである。
あれは宮廷の舞踏会だっただろうか…
当時はお互い幼く、
世間体ばかりを気にした大人達に揉まれ
庭に逃げて泣いていた私と一緒になって泣いてくれた。
初めて自分と同じ土俵に立ってくれた人である
同い年である彼は逞しく、
それでいて品のある美丈夫に育っていた。
彼の顔を見た瞬間、胸がざわついた。
古い知り合いだからだろうか。
一瞬ではあった、
一瞬ではあったのだが、
今まででこれ以上の胸の高鳴りがあっただろうか。
彼になら連れ出されてもいいかもしれない…。
青年は再び、今度は確信を持って叫ぶ。
「アリシアー!」
その呼び掛けに心が揺れる、
心が踊る
ハッとする頃には竜の脚は地面に着いていた。
そして真っ赤な鱗の足の下からドロリと同じ色の水溜まりが出来上がる。
「ぁ…ぁ…」
アリシアは呻き声を漏らしながら竜の足元の血だまりによろよろと近付く。
「私の…王子……様………。」
普段のようにワーワー喚かれると思っていた竜も慌てたように足を退ける。
そしてぺしゃんこになった血みどろの赤黒い物体を持ち上げる
「…もう潰しちゃったけど…いる?」
「うっわ、グロ!」
珍しく気落ちしていたかと思われたが、
反応としてはそんなに気にしていないように見えた。
そして竜がオロオロしている横で平然とアリシアは考え込む。
「今の…今さっきの気持ちは何だったんだろう…?」
よくはわからないが気持ち良かった…?
だがこれは言わずに閉まっておいた。
もしかしたら、ルシリアも兵隊を潰すとき同じ気持ちだったのかもしれない…。
謎は深い
そんな静寂を切り裂くように
アリシアはしゃがみこんだまま
何事もなかったかのように竜に問いかけた
「ねぇ。ここで待ってるのって、やっぱり暇?」
急な問いかけに一瞬躊躇った竜はひとつため息をはくと続けて
「そうね、千年ぶりに外に出ているから周りがどうなっているのかも少し…ほんの少しだけ気になるわね」
どこか遠くを見るようにして返す竜の返答。
それを聞いて、心は決まったとばかりに微笑むとアリシアはこう言った
「よし、なら。婿探しに行こう!」
ここからアリシアの旅が始まります。
アニメでいうとこの1話が終わったとこ。
1クールの1/12!まだまだ序盤ですな。




