◆ジードの冒険 その一
前回の前書きで書いていた夢、
アリシアと同様にお話にして書き出しました!
しかし、
しかしですよ?
PV数が伸びない…
あれぇ?直近の更新頻度で言えば一番高いのに
なんでPVこんなにのびないのだろうか…
個人的には1話目のシュールなかんじは大好きなのに…
もしよかったら読んでみてくださいませ。
きっと漫画になったら面白くなる作品だと思う・・・・・・
「しっ。」
ジードの合図に皆息を潜め、音のする方向を観察する
街道から外れた森の中でハイオークと戦うパーティーを確認。
剣士二人、僧侶と魔法使いの4人。
僧侶が未熟なようで味方にバフをかけれていないようだ。
その所為でいいところまでは剣士が斬り込めるのだが、あと一押しに欠ける。
「あの感じ…D級冒険者ってかんじだな、一人C級も混ざっているが…」
対峙しているのはただのオークではない、上位種族のハイオークだ。
100頭に1頭と言われる希少性の高いオーク。
クエスト難度で言えばハイオークは単体ならばC+級だ。
基本的にはハイオークを中心に群れを成し、単独での行動は行わないはずなのだが、
周囲を確認する。
勝てない戦いに手を貸すつもりはない。仲間の命が最優先だ。
姑息だ、卑怯だと罵られようが、「命に貴賤はない」なんて綺麗事をいうつもりも毛頭ない。
食べ物は野草でもなんとかなるが、街に戻るなり金は必要になる。
素材なり、薬草なり、売れるものは売って金にする。
横取りするようで悪いが、恩を売り金にするのが一番だ。
なんといっても知らない街でもツテがあれば、何事も円滑にまわる潤滑剤になる。
…ハイオークの奥に走るメスオークと子オークを発見。
どうやら、父親が妻と子を隠れさせるために時間を稼いで攪乱しているようだ。
「ジードどうする?俺らが助太刀に入れば…ハイオークでも、やれるぜ。」
ニビーがナイフを握る
「あぁ。」
わざわざ森の中に入ってハイオーク相手に逃げずに対峙しているんだ。
きっとクエストを受注しているに違いない。
助ければ報奨金の分け前、あと倒したオークの肉でハラも満たせる。
ハイオーク一体でいい。
母子オークを深追いしてオークの集落に突っ込んだりしたら終わりだ。
家族でいるってことは集落が近い。
助けを呼ばれる前にサクっとハイオークを不意打ちで倒し、死体を7人で少し離れたところに運び素材の分配。
…わるくない。
「おい、ジードどうする?」
「ジード」
「オーケーだ、最高のタイミングを計ろう。先ずは3手に分かれ死角を取る。合図で飛びかかろう。」
「「了解!」」
これでいい、
これで当面の方針はおおよそ固まった。
母子オークと残ったハイオークの距離を計算…
「あのくらい離れていれば、俺らを見られることはないな。」
――ドクンッ。
時折後ろを必死に振り向き涙を流す子オークが…
一瞬、母親と思われるオークに手を引かれる子オークが、幼い頃の自分と重ねて見えた。
「畜生。何を考えている。俺は…」
俺はオークなんかより仲間の方が大事、だってのに……
ニビーとフェイはジードの合図を待ち、今か今かと待機をしている。
「……俺は。」
俺は…何だ?
フフス村から冒険者を目指したC級冒険者くずれのならず者?
ニビーとフェイに頼られるアニキ分?
…今はそれだけじゃぁない。
そうだ…今は、今の俺は……
ジードは合図もなしに茂みからゆっくりと音を隠さず、冒険者パーティーとハイオークの間に出た。
「「え!!??」」
ニビーとフェイが驚きを隠せずに動けないでいる。
それでいい。
「応援か!助かる!決め手に欠けていたんだ、手伝ってくれ!!」
冒険者パーティーのリーダーのような剣士に近づいていく。
冒険者パーティの剣士は表情は少し和らいだものの構えた剣は崩さない。
「その腕輪、同じC級冒険者とお見受けする。名前は?」
「…ジード。前衛職だ」
「そうか、助かる。」
ジードはパーティーを近くから見まわす。
魔法使いは少々訝しんでいるようだ…
人数が増え、先程までギリギリ保っていた均衡が崩れ、明らかに分が悪くなっているというのに目の前のハイオークは逃げ出さない。
それどころか捨て身を覚悟し、脚を踏ん張る
…理由は解っている。
魔法使いは考えていた
(奇妙だ…応援として参戦するなら死角からの奇襲をするのがベストなハズ…)
(C級冒険者なら尚更、このくらいの事が解らないのはおかしい。余程の自信があるのか?…警戒しておくに越したことはないか……?)
「俺はC級冒険者のダイル。見ての通り剣士だ。分け前は人数割りで、素材も分け合おう。」
笑顔でジードに話しかけるC級の剣士。
悪くない、悪くない提案だ。話が早くて助かる。
そしてこのダイル、いいヤツそうだ。
「直ぐにケリをつけるいい作戦があるんだ。」
ジードはハイオークを見据えながら拳を握りしめる。
「参戦早々、頼もしいな。なんだ?」
お前はいい奴だ、きっと。だが運が悪かった。
顔を近づけてくるダイルの腹に一発。
70kgはあるであろうダイルの身体が少し宙に浮く
渾身の一撃
「ガボッ!?な…なにを……?」
震える手でジードの腕を掴み、そして力なく倒れた。
「「「「「 !? 」」」」」」
その場にいる全員が驚愕を表情にする。
「命張って、妻子供逃がすのはいい。だが、ぜってぇ死ねねえだろ!残されたヤツの悲しみを考えろ!!」
ジードはハイオークに叫んだ。
「血迷ったか!敵はハイオーク!ただの魔獣だ。」
もう一人の剣士が焦ったようにまくしたてる。
それでもだ、
魔獣だろうと関係ない、これはジードの我儘だ。
「聞こえてんだろ!! 妻と子供を見捨てるな!命を張って戦うなら、手前が生き残る道も考えやがれぇ!!!!」
ニビーとフェイはそれを聞いてやれやれ、とばかりに茂みから出てくる
肩を回しながらニビーは拳を鳴らし、ナイフを構える。
「今夜は豚肉が食えると思って喜んでたんだがな…」
「ジードが言うなら仕方ないよね、今回は見逃すからさ。肉、食いたかったな」
フェイはナイフを回しながら笑みを浮かべ、ジードにウインク。
「恩に着る…!」
そして傷だらけのハイオークを背面に冒険者たちに向き直る。
「疲弊したD級3人で、俺達を相手どれるかな?」
「お前ら…何をしてるかわかってんのか!?オーク討伐のクエストが出てるんだ!…わかるだろ??」
「ホント、なにやってんだろうな…俺。」
「くそっ…後悔するぞ…!」
「既にしているさ。コイツも連れて帰れ。」
そういうとジードはダイルを開放し、冒険者達に返す。
「・・・で。なんでこうなったのかな」
フェイがジードにため息交じりに問う。
「…俺の、我儘だ。ごめんな。それと…」
ジードは振り返り膝を折りポカンとするハイオークを睨み、拳を叩きつける。
ハイオークはビクともしない。力が入っていないからだ。
「てめぇのオナニーで、家族にトラウマ残そうとしてんじゃねぇ。ホントに最善だと思っていたのか?」
「・・・。」
「ていうか、オークって人間の言葉わかんの?」フェイが飄々と茶々を入れる。
「確かにそういう個体もいるみたいだぜ」ニビーが笑いながらナイフをしまう。
ジードはバッグから薬草を取り出し、ハイオークに押し付ける。
「子供、肘、すりむいてたろ。この為に集落から出たんだろ?親バカが…」
押し付けられた薬草を見た途端、ハイオークは涙を浮かべ土下座をしながら地面に額を擦り付けた。
『アリ…ガトウ……ア…リ…ガトウ』
『オマエ…ラ、イイヤツ。オレブゾクノ、オサ。カンシャ、スル。』
そういうと少し歩き、ジード達にハイオークが手招きをする。
どうやら集落まで案内して、お礼をしたいみたいだ。
「えー、ついてこいってよ。俺ら喰われるんじゃね?」
「いやだなぁ」
しかし、ジードがハイオークの後を追うと二人もしぶしぶついて行く。
岩場の影の茂み、その中をくぐるとそこは間違いなくオークの集落であった。
集落とはいっても、文明的ではないテントがいくつかあるだけで、洞窟のような空間に所々人間から奪ってきたのか、松明が火を灯している。
ハイオークが茂みの中に入るや否や先程の子供とその妻が涙ながらに抱き着いてくる。
しかしその後ろに控えるジード達を見て驚愕する。
ゾロゾロと他のオーク達が出てくるが、先程のハイオークが皆に説明をする。
『ニンゲン、ナマエ。ナンテイウ?デキルカンシャゼンブ、スル。』
「俺はジードだ。」
『ジード、ニンゲン、オンナスキ、ヨコス』
「わかってんじゃねーか。え?」フェイが驚く。
『ホカノトコカラモッテキタ、オンナ、ヨコス』
そういってハイオークの入ったテントには大きめの木の檻があった。
「コイツラ普通に悪い魔獣じゃんかよ…」フェイは息をのみ木の柵を握る。
確かに…
勿論ここのオークが善良で人間に全く害がないかと言えばそれは無い。
一般的にオークのメスは繁殖能力が低く、子供が作りにくい。
なればこそ人間や亜人を攫って来ては種付けをし、無理やり孕ませ種族を維持する。
檻の中には10代の娘3人と1人亜人の…トカゲだろうか?娘がいる。
「おい、ハイオーク。」
『ボッカ、イウ』
「じゃあボッカ。この娘達、全部貰ってもいいか?」
『ゼン…ブ…?』
考え込んだように黙りこくると
『イノチノ…オンジン…ボッカワカッタ』了承してもらえたみたいだ。
「オークのお古はきっついなぁ…」
「お前らのじゃねえよ、返すんだ。街に。」
「貰う意味なくね!?」
「意味、じゃない。知ってしまったらやるしかないんだ。」
とはいっても全員放心状態で大分穢されてしまっている。
オークも生きる為に繁栄のためには仕方がない。
しかしだ、
「ボッカ。この人たちから生まれた子はいるか?」
『イル、こっち。』
続くテントには
「うわー、ちょっと人っぽい。」フェイは相変わらずおしゃべりだ。
確かに少し人が入ることが多くなってきた為か、人に寄ってきているようだ。
「ボッカ。もう人を攫うことはなくても大丈夫か?」
『ワカラ、ナイ。デモ、ジードノ、ノゾミカナエル』
「無理はしなくていい。罪を犯した人間とかはいい。悪いことをしていない人間は捕まえないでくれ」
『ジードノノゾミ、ワカッタガンバル』
「ただそっちからの要望とかないのか?」
『ボッカハ、カゾクガ、ブゾク、イレバ…』
「わかった。お前らは俺が責任をもって人間から守ろう。」
悪いことしていない人間を襲わない、その約束の元。
「マジかよ、ジード」
「まったく。」
ニビーとフェイはやれやれといった様子でジードを見る
その視線に応える。
「俺は最強の冒険者になるんだぜ?」
最強でカッコイイ男になるんだ、
その先を見越して。
どうも、またやってきました。
幸運の申し子ジードさん。
意外と熱血漢で「あらやだ、イケメン」展開ですが、
眠い眠いの目をこすり半分寝ながら書いたのでちょっとどころかおかしいところたくさんかもですがごめんさい。
あぁもう仕事に行かねば・・・
いやだなぁ・・・




