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90瓶 違和感

『アリスモス』の面々と、村に来て・・。


 山の中の牢屋で、村人たちを 発見した 私達。

早く、ここから‥離れて村に・・。

 後方・・。門が開いて、馬車が通ってるのを‥スキルで見た。

嫌な予感がするから‥急いで…。


 一番 先頭を、リガさん・・私は、真ん中‥。

最後を、カセィールさんと 守りながら‥森の斜面を降りていく。


 馬車は‥大きな道を反れたら・・・良かったのに。



‥牢屋の前で‥停まって・・居ない事に気付いて‥腹を立ててるような‥そんな姿が見えてた。一体・・誰…なんだろう?



「何か‥村が・・変じゃ」え?

「みんな、止まって!」リガさんの声。何?


「リモン、村の様子は・・探れるか?」

「やってみます‥」意識を前に向ける。村の‥ギリギリで見えた。


・・・。


  何これ?! 


「村、何かに襲われた形跡がっ!」

「リガは、ここで皆(みんな)を頼む!」


「分かった。気をつけて‥」

「一緒に来てくれ‥リモン」はい。


私が通ると‥おじさん や おばさんたち‥。

「まだ あんな子供なのに 連れて行くの?」怪訝(けげん)な顔と、声で言ってる。


 ご心配、ありがとうございます。


 周辺感知・・という名の、遠くまで見える 能力が在る から‥連れられたの、分かってます。それに仲間が‥心配だろうし。薬も持ってるから。


村を囲む・・低い塀に、隠れるように しゃがむ。



 周囲には‥去ったのか、知らない人は「居ません」。

そして、結界を張ったままの家に・・・・。




「みんな!無事か?!」

「…だ ん‥ちょー…・・」


酷い怪我!

 ディロスさん と ルインさん・・瀕死に‥近い。


「トゥードーは、どうした?!」


「答えられるような状態じゃないです!‥周囲を、探してきては?」

お二人、何か伝えようとしてるけど、声に な っ て な い の。


 まず、治療だ。すぐ・・回復しますからね!

ルインさん・・意識‥あんま無いみたい。


えっと‥ここを‥うんせっ うーーん!


「何してんだ?」

「口を開けたいんですっ」

意識 無い人の口って‥教わった通りにやってるのに‥開(ひら)かない!


「まったく・・開けたからって何だ‥」ほらよ‥と、開けてくれた!

すかさず、紙を1枚‥入れる。


「もう、離して良いですよ」離した直後に光ってる。

カセィールさんの 驚き声 を横に、粒を口に入れて・・噛んで貰った。


連続で光った事で・・カセィールさん‥。

‥そんな目で・・私を見ないで‥。


「何してんだ・・おまえ・・・」え?‥治療です・・よ‥うん。


「‥団長!」お? ディロスさん‥起きた。

ルインさんは、頭に疑問符(ハテナ)を浮かべて‥体の あち こち を 触ってる。


「ディロス?!‥もう、平気なのか!」

「はい。それより、村人は?」「見つけた」


・・どうやら、私達が村を出て・・。

しばらくは、村の中を見て周ってたみたい。


 たぶん、山の上に来た辺りの頃に・・村に、数人の 黒装束の男たちが 来て‥戦いになって‥。


 途中で魔物も出たりして・・対応‥出来なく‥なって‥。


 「俺、魔物の攻撃 受けた‥って所までしか、覚えて無くて‥」

‥その後、トゥードーさんに担がれて‥家まで運ばれたそう。


「俺も、ディロスが‥やられた直後に、脇腹に‥攻撃を‥受けて‥」

意識 無いまま、気づいたら家の中・・・だったみたい。


「その、トゥードーは・・どこに行った?!」

「あいつらを‥追う‥って・・」


「リモン!‥周囲に居るか?」

・・・・。居ない。


「見える範囲には・・居ません」

「リモンは、ここ に 居ろ。俺は、リガ と 村人を 迎えに行く」はい。


団長さんが出てから‥しばらくは・・質問 責めにあった・・。


「今のは、薬なのか?!」とか‥。

「村人は、無事か⁇ シャッラさんは?!」

どれが誰なのか なんて‥まだ見てないから、知らないよ・・。


「村の人が戻って来るのを、待てば良いんじゃ‥ないですか?」「う‥」

二人共、大丈夫そうだから・・・今の内に‥。


「どこに行く気だ?」

「村の塀に沿えば‥村全体を コレ で 囲めますから‥いってきます」


コレ・・とは、家も囲った‥結界の 楔(くさび) の事。



【 楔(バリク) 】魔石品

円(セルクル)の守りの、要となる楔(くさび)。どんな地面だろうが、力を入れずとも刺さる。表面に 謎の文様が 青緑に淡く光っている。これで 円のように囲む と 結界となる。結界に攻撃しようとしたり、中に入って 攻撃的な事をすれば、強 制 的 に 外に出される。創造者・リモン


‥くさび・・・じゃないんかーい!と、思わず‥ツッコミ入れたけどね‥はぁ‥。

これ、どのくらい必要になるか分からなくて。かなり 大量に作ってある。


思いのほか・・この村‥広い。途中‥山に登る道も、あったけど・・。

 そこは、素通り。あとで行ってみよう。



 村の皆さんが戻る頃には、なんとか全域を刺せて‥結界が 発動した。



「おかえりなさい」


 声をかけると、結界 発動で‥若干、青緑の光に包まれてるのを‥村人たちが、不思議そうに見てたり‥。私を見つけて‥ホッ としてたりしてた。


 結界は何か壁のようにも見えるけど、ホントは‥小さな 粒が 整列してる‥みたいにも見えるのよね。粒たちは空気のように‥触れないけど。


 そうだ。あの場所の事・・聞かないと。

「すみません‥」


 村から道が伸びてる‥山への‥登山道?

「あの先には‥農作物が植えられてるんじゃ」え!大事な所だった。


「そこも、結界の・・付けてきますね!」と走って行く。

なんか、後ろで喋ってるのが聞こえてたけど・・。


でも・・広範囲だと・・大変だな…なんて考えて来たけど‥。

 なんか、洞窟の入口みたい。じゃ、1つで十分だね。



洞窟の入口の 真ん中 辺りに、楔を刺す。よし。

・・入口 塞げば…侵入 出来ないだろうし。



 これ、囲むと 結界 になるけど・・。

1つ でも、透明なシールド・・。


つまり‥大きな盾みたいな役目も ある って、最近 知ったんだ。


 ワシャクの攻撃を、防ぎたくて投げたら・・地面に刺さった直後から発動して‥。あいつの爪の攻撃を防いでくれたんだよね。すごく 使いやすい。


それに、けっこう広範囲に展開されてるみたいで。まぁ・・透明で‥。

 よくは・・ 分 か ら な い のだけどね・・・。


‥ラフェヌさん達と‥検証してみたいけど・・。



だから、洞窟とかの入口なら・・1つで十分。戻ろう。


 戻ると‥なぜか怒られた。えぇ?!



子供なんだから ガミ ガミ 。

・・・はい。すみません・・ごめんなさい。



 言い訳というより、説明しようとしても『子供なんだから、大人を頼れ』と‥言われて‥話 進まず・・。こういう時は‥黙って、話が終わるのを待とう。



 初めてかも・・・。子供として・・叱られるの・・。


ただ‥心配してくれる言葉と‥分かってる。なんだか‥暖かい人達だな。


「村長。一体・・何が あった って言うんだ?」

「皆(みな)は、自宅に戻ってくれ。ジルヴァは来てくれ」「はいよ」


元気になった ディロスさん・ルインさんは、村の前後で見張り。


リガさん‥私も、カセィールさんと一緒に、村長の家に・・移動した。

 大きな部屋で、座布団に座る。足は崩して良いみたい。



「あれは‥今月に入っての‥事‥じゃった」

「最初は 調査団の 一行が来るから‥村で、もてなしてくれ‥って話だったのさ」


村長の横に座った女性は、村で 酒場を経営している 女将さん‥だった。


 そんな依頼が・・村長に言われたから‥と、たくさんの食料を調達するのに、村総出で‥取り組んだそう。


「その『調査団』の名前は? 聞きませんでしたか?」


「‥なんじゃったかのぅ‥何か・・。おぉ、ちょっと待っておれ」リガさんの質問で、立ち上がった村長さんは…奥にある引き出しから、何か 紙 を出して来た。


「これじゃ。依頼として‥受けたからのぅ」

リガさんに渡されて‥団長さん、そして な ぜ か ‥私も 見る事に なった。




==================================


 パンヤオの村 村長 殿


近々、そちらに我が遺物 調査団〈 フェイリュア 〉が、訪問いたす。


目的は、チュリマー洞窟に在ると言われる、遺物の眠る遺跡の調査である。

長い道中の疲れを癒すべく、貴殿の村を利用したい。


よって、我らの到着に合わせ、もてなして頂きたい。

報酬は、もちろん お支払い いたす。


2週間後‥楽しみにしていますぞ。


遺物 調査団 フェイリュア 団長 ギョット

=====================================


‥確かに、もてなせ・・と書いてあるけど・・違 和 感 。


丁寧な口調に 見 え な く も‥無いけど‥。

「どう思った?‥少年」・・え? 


顔を上げると‥みなさんに注目されてた・・。えっと・・。


「なんか、違和感を感じました」


「うん。俺も‥。それに、このフェイリュア‥っての‥」

「あぁ。聞いた事のある‥名前だな・・・」そうなんですか?



・・普通に考えたら・・・・だけど。

依頼するなら‥まずは、確認じゃない? 村長さん宛てなんだから。


『調査のために村に行くので、この人数が 泊れる場所を 確保して貰いたい』

とか‥じゃない?


これ、知ってて・・ここを選んでる‥。



「そも そも 知らん奴らに『もてなせ』って言われてるのが、違和感だよなぁ」

そうなんですよね・・。前もって‥何度か やり取りしてるなら‥別だけど。



・・初対面なら、もっと自分側は『お願いする態度』で、書かないと。

これ・・準備しておけよ・・って…命令してるみたい。



「‥まぁ貴族 連中かも‥って、話になって‥準備する事にしたのさ」

まぁ、2週間後に 来る とか書いてるけど・・。



長い道中なら、何が起こるか分からないのに‥。


 早まった時や、遅くなった時は‥どうする気・・だったんだろ?これ。

都度・・依頼書、送れないでしょ…。


「あの‥この依頼書、誰から渡されましたか?」ギルドの人か、冒険者なら良い。


「‥たしか、よく村を利用する‥バラタって商人ですよ」

‥商人?無くは ない けど。よく利用するなら、顔見知り?



「それより、聞いて頂戴な」女将さんの話を聞いて・・・。




ます ます 依頼書は・・ただの謀(はかりごと)だ と思った。



 なんでも‥依頼が 貴族からかも と思い込み、村 総出で準備を始めたそう。

その間、子供たちの面倒を 見る と言って、商人の馬車で‥子供たちは…。



  そう。あの子達。村 の 子 供 だ っ た 。




「大人達が 忙しいからと、町で世話してくれる‥って、話だったのさ」

・・・そいつ、何も し て な い 。世話なんて‥。



だったら何で・・あんなに‥汚れた服を着て、やせ細った体をしてたの?


「‥おい、大丈夫か?」静かに怒ってた私に‥カセィールさん‥声を かけてくれた。「はい」親御さん達に‥伝えないと。


「子供らが行った後・・しばらくして‥ひとり、また ひとり‥って、村人が居なくなってね」これだけ聞いたら ホラー だけど‥。


「もしかして‥」

「そうなんじゃ。わしらは‥謀られたんじゃ‥」


知らない人間が来る事は、わりと普通だったから‥気にして無かったらしい。

‥でも、村の若者・・女性たち‥と、減って行く事で‥騒ぎ始めた村人たち。


 騎士団に要請に行く‥と、出ようとした矢先に捕まり‥。

ほどなく‥全員が、さっきまで居た牢屋に、閉じ込められた。


「そいつらは、何が目的で・・?」

遺物の調査・・あの‥宝メモの事は・・確か・・メドレグの中で!


・・もしかしたら・・。


「チュリマー洞窟の‥模様の壁について‥やたらと聞いて来たけど‥」

「伝承が残ってるだけで、ヒントになるようなもんは‥」ほれ、前に‥あんたらにも教えたじゃろ?‥って、団長さんたちに話してる。


「あの、団長さん‥」

「どうした?」


「お宝メモの話・・メドレグの中で‥しましたよ‥。もしかしたら‥」

「聞いてた奴が 居た って事か?」はい。たぶんですけど・・。


「‥他に、あいつらは何か、言ってませんでしたか?」

「何か‥あったかのう?」


「教えないと、子供らが‥どうなっても知らない って 言ってたじゃないかい!」

だけど‥伝承として伝わってる話しか、知らないと言って‥。


「あいつら、まともに飯も寄越さないし‥。本当に、腹立つ奴らだったよ」

・・じゃ、みなさん・・お腹 空いてるのでは?


一旦、お話は終わりになった。他の人達からも‥事情を聞こうという事に。

・・私は、子供たちの親御さんを・・探さないとっ!


「村長、また あいつらが 来たら‥私共は‥どうすれば?」

「村長‥子供たちが心配なのです‥」


外に出ると、村の人達が集まってた。エシェック先生は・・居ない。

・・巻き込まれてなくて‥不幸中の幸い?かもだけど。


「皆、落ち着くのじゃ‥」結界の話は、さっき・・村長さんにも話した。

この中に居るなら、安全です と。


「子供ら は、こちらのリモン商人が、知っておるそうじゃ」

「この村の中は安全さ。まずは、食料を集めておくれ!」


「あなた‥子供たちを 知ってる って?」

「あの子は・・」

「落ち着いて下さい‥。最初に、お伝えする事が‥」

【シャッラ】

酒場の看板娘として 結婚した後も 働いている。エタンの母親。アリスモス内でも人気が高い。 女 / 34歳 / 既婚者 ( 旦那 と 息子 ) / 155cm / 茶髪 / 青い瞳


【楔(バリク)】(ポーランド語・楔)

青緑に光る方を 外側に向けて刺し 円 として囲むと 結界 となる。結界内では あらゆる攻撃の発動 感知で 結界外へ 飛ばす為 こちらから攻撃 出来ない。結界外からの侵入は 危害を加えない限りは可能。今回はリモンが『村の人を守る』と 思って発動してるので 無条件で村人は入れる。ただ攻撃すれば 例外 無く 外に投げ出されるので 注意を 村長たちに促しておいた。


【エクシト村長】(スペイン語・成功)

パンヤオ村の村長。村人の総意で 村長となった人。皆と 一緒に 洞窟内の牢屋に捕らえられていた。既婚者で 奥さんも 居た が 黒装束からの攻撃で 狙われた村長を庇い 亡くなっている。亡骸を見つけた ディロス達によって 既に埋葬されている。男 / 66歳 / 165cm / 青い髪 / 青い瞳 / 息子が居るが 今は チェントロの町で働いていて 今回の騒動を知らない。


【ジルヴァ】

パンヤオの村で、酒場を営んでる 肝っ玉母さん‥な女将さん。ハッキリ言い 自分の意見を持っている。みんなの相談役でもある。どんな料理も 作れると豪語する。若い頃に 行商に参加し 各地を巡った経験から 様々な国の料理が作れる。新しい料理を作ろうと日夜 試しで作る料理も ある とか。女 / 44歳 / 既婚者 ( 旦那は 亡くなってる。娘は 他国に 嫁に行った ) / 159cm / 青い髪 / 青い瞳 / 声が大きい。誰であろうが叱る。


※遺物 調査団 フェイリュア‥なんだか横柄な依頼書でした。この違和感に気付いたでしょうか?


※村を利用する貴族の態度は『横柄(おうへい)』と 決まってる ようなもの。そういう態度の人物しか 遭遇してなかった為に 今回 気づくのが遅れてしまったようですね。


【バラタ】(ポルトガル語・G※皆さんの嫌いな虫)

村長に依頼書を届けた商人。実は フェイリュア 所属で 遺物 や 遺跡に関する情報を 集める部隊の ひとり。商人登録をしてて各地を巡り ( 商人ランク3・赤 ) 企みを実行する前段階で依頼書を渡す役目。村長などに すんなり会えるように常連や 顔見知り程度になってから行動を開始する事が多い。見ためは温厚な 商人の姿。リモン自身は 遭遇してない。


※村の子供たち = エタン率いる 少年 少女たち 全員。


次回、フェイリュアさん達・・登場で・・・

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