87瓶 みんなの家
子供たちを、家に招き‥共同 生活が 始まった。
事情‥話してくれるか分からないけど、安全な場所になるように‥するからね。
・・今日は、エタンを連れて‥ロムメットに、向かってる。
「リモン‥さん」言いにくいの? ごめんね、慣れてね。
「何?‥早かった?」エタン‥首振ってる。違うの?
「なんで、僕だけ・・一緒なの?」みんなで、ぞろ ぞろ は‥目立つし。
「エタンだけ、10歳だったからだよ」それに、みんなのリーダーだもの。
「ファベルも、もうじき10歳になるよ‥」
そうなの? じゃあ、また‥その時は・・一緒に、行かないとね。
「エタンの ご両親は、生きてるんだよね?」頷いてる。
男の子は10歳になれば、親の同意さえ貰えたら‥商人や冒険者になれる。
それだけじゃなく、町の工房で‥見習いとして入る事も 出来る。
「働ければ、子供だけでも‥生活が出来るように、なるからね‥」
私は、いつまでも‥ココに居る‥とは、限らない。
いつ・・私が居なくなっても、生活 出来る状態にしないと。
シェルタたちみたいに、子供だけでも生きられるように・・。
「‥今から・・どこへ行くの?」
「ロムメットだよ。あそこの・・」
エタンが、あんな 大きな本 を抱えて、あの場所まで、持って来ただけ‥あるって思った。体力が 多い みたいだね・・・。
いや・・ステータスでは、そこまで多くないのに・・。筋力?
「今日は、見学だけで良いからね」
「うん‥」
「こんにちは~」
「はい。どうしました?」
今日は、いろ いろ・・やる事が ある。
まずは・・3つの依頼品を、送ってもらう事。
ワング商店に、飲薬 ( 体力80回復 ) ・スッキリ柑橘系・・まぁ、ライムーンだけど‥。それを10本 納品で、木箱に入ってる。隙間は‥綿を詰めた。
・・・この『綿』。 綿花かと思ってたのに・・違うんだよ‥。
魔物 素材って、どういう事?!
お店の中‥大きな声で驚きそうになって、慌てて 口を塞いだのよ・・。
魔物 素材で、多く入手 出来るからか・・安かったけど。
あと、アルドルの商館に‥傷薬ムニ ( 体力40回復 ) の ア ナ ナ 味‥えっと、パイナップルみたいな味。
中心が空洞で‥輪っかの‥果物なんだ。ピンクの‥果肉だったけど。
甘酸っぱいんだ。それを30袋‥1袋5個の内、1つだけ ライムーンの すっぱいの‥混ざってるんだよね。フフフ…。
「大丈夫?」 ハッ
あはは‥何でもないよ‥うん。
30袋だから、それで木箱1箱分。それと回復ムニ薬‥うーん。
その内、名称が略されて・・『傷 ムニ』や『回復 ムニ』になりそうな‥予感。
・・・まぁ今は、いいか。
回復薬ムニは、魔力40回復で‥クムトラ味。こっちは、洋ナシっぽい、柔らかさと、甘みのある果物だった。若干・・見た感じが‥ビワ・・だったけどね。
それも1箱分で2箱。それと、もう1つは・・オマケで‥。
ちょい‥余分に作る事になった挙句‥自分は使わない。
‥サポーネを売って貰おうと思って。うん・・あの、最初の失敗時に・・。
「サポーネ‥ですね」はい。
「初めて作った時に、大量の泡まみれになったので・・」あはは‥。はぁ~
泡で 溺 れ る…かと、思ったのよね・・。
部屋の外に置いてたコビトが、空気で魔石を作ったように‥って、泡を錬成したら・・。一般的に売られてる‥あの、サポーネになって‥驚いたんだよね。
同じ物から 出来た泡だった から、同じのが‥大量に在る‥訳でして。
どうやら、一般的なサポーネが‥そこ そこ の泡しか出ない理由は‥。
・・材料が『泡だけ』だったこと。
泡だけで・・あんな形になるの?って、少し疑問だったけど・・。
レシピ見たら、泡と 何かの粉 を 混ぜて‥香りの花の エキスを垂らして・・出来上がり‥みたい。
私のサイコロ サボ石で作った方は、あの小ささだったのが‥普通の固形 石鹸 並みの大きさと、丸みが あるの‥謎だった。
・・まぁ、雑草から傷薬 作ってる時点で、そういうのは補完されるんだろうな‥って思う事にしてる。
私の‥サイコロ サイズのサボ石で作った方は、ちょっと透明感のある緑の色で、、小さめな‥。魚とか入ってた・・あの袋に入れてある。
‥子供たちに、リモン印‥として、私の名前を細い棒で‥全部に、入れてもらった。もちろん、私も書いた。
文字、書けないって子達に‥文字を書いたメモを渡して‥。
失敗したのは、家で使う用‥になった。
それも、ギルドの お姉さんに説明し、ギルド長宛に‥手紙も同封する。
もちろん‥他人が 開 け れ な い ようにと、葉っぱで作って貰った『お守り』も、フタから箱に かけて貼ってある。
解除は、アルドルの ギルド長のみ‥可能にした。
・・確か、フォルス・・って名前だったから、名指しになったけど・・。
これは、ワングさんの商品箱にも貼った。
中を確認すると思ったから、ここで‥今、貼り付けたんだ。
ギルドの人達‥不思議そうに見てたの‥見えた。何か‥言いたそうだけど。
最後の1つは、手紙だけ。 そう。ウィリディス州の軍団長宛てにね。
素材を用意して貰えるなら、作ります・・って書いた。
・・ただ、郵送してもらう必要が在るかも‥だけど。
もしくは、騎士団内で‥作る事になる・・かもね。それは遠慮したい。
「配送に関しては、承りました。代金は、合わせて‥」はい。
少し多いのは‥荷物が含まれてるから・・だね。
「それと、家について・・なのですが‥」
「でしたら‥。アリシア!‥お願い」「はーい」
奥に居たらしい‥。そっちに向かう。
・・またしても‥高い椅子に‥よじ登る。
「2人共、乗せてやるから待て‥」あ・・お兄さん。お願いします。
エタンが先に乗せられ‥。次が私・・。
この体で ふ わ り と、持ち上げられる不思議さを感じながら、椅子に到着。
「ありがとうございます」お兄さん。
「‥ぁ‥ありがとう‥ございます」
「あぁ」
「それで、どうしましたか?」
「えっと…今の家、買いたい‥」んですけど‥。
「え⁉ 購入されるんですか?!」‥はい。ダメなの?
「コホンッ いえ‥驚いただけで‥す」そう?
「購入されるなら、こちらに書いて頂き‥」
うん。ボッカさんから買う時にも書いたね・・。うん・・はい。
紙が ギルドの証に入ったのを 見るのは2回めだから、私は驚かなかったけど…。
「わぁ!入っちゃった!!」エタンが‥びっくりしてた。ふふっ‥
「あの‥それで、家具とかって‥替えて良いんですか?」
「はい。購入されたので、潰して建て直す事も出来ますよ」え?‥。
「家 や 家具‥だけじゃなくて、土地も‥含まれてたんですか?」
「はい。カエルレウス州では‥ 一般的なんですよ」そうなんだー‥。
ちなみに、他の州では密集した家が多いから、そういう事は少ないみたい。
・・え・・何? これ・・。
「家や土地に関しての説明書です。家具の取り扱いや、破棄などに関する事など、様々な事が書かれてる冊子ですので、ご参考に」おぉ!有難い!
商館で貰ったものは、読み終えてしまったし・・。新しいの!
なんか、青と黄色の‥ゲーム中古店で発行してる、無料の冊子くらいの大きさ と 厚みだ。家の絵とか、間取りも‥いろ いろ書いてある。
「そういえば、家具は・・工房で作ると聞いたのですが‥」
この辺りだと、どこに?
「家具の工房は、食料品を扱う店の近くにも 一応 ありますが‥。大きな家具が入用なら、山脈の合間に築かれた‥パンヤオの村で頼むと宜しいかと」
「!!」・・・ん?‥どうかした? エタン‥。
今、ビクッ‥って‥しなかった?
「だ‥だいじょうぶ」そう? 背中を よし よし しておいた。
「なるほど‥」それは、外ですね・・。ひとりで行かないと。
「詳しくは、門の兵士に…お尋ね下さい」はい。ありがとうございました。
降りる時は、廊下側を向いてから‥ジャンプッ! よし。
・・エタン‥降りれる? あ・・お兄さんに降ろされてる‥。
会釈する。
エタン‥考え込んでるけど・・。
「エタン? 大丈夫?」
「…うん」ホントに? あ、疲れたのかも。どこかで休もうか。
お昼時だったからか・・食べ物屋さんの・・良い匂い~‥。
串カツみたいなのを見つけたので、2本 買う。
休憩所の所で、机と椅子2つ‥出て来た所に座らせ・・。
「まずは、暖かい内に・・食べよう!」あ、気づいた。
「‥いただきます」うん。いただきます。
サック サクッ! うまー!!
‥エタンの様子も気になるけど、帰りに‥雑貨屋 や 服屋を見ていきたい‥と言うと、力強く頷いたので‥ 一緒に行く事になった。
疲れたら、おんぶ‥するからね・・と言うと、なぜか顔を膨らませて‥。
「ぼく・・そんなに 子供じゃない よっ!」と‥。え? なんか・・ごめん。
家具工房 横の雑貨屋で、木を刳り貫いて出来た‥取っ手付きのコップを‥12個・・買った。私も同じの使いたい。
あとで、それ ぞれ 色を塗ったり‥書いたりしても良いし。
それから、タオル・・。
女の子用に 大きめのと‥普通の フェイスタオルくらいのも‥多めに。
‥食器・・カトラリー‥は、エタンに言われるまま、フォークとスプーン1種類づつだけ。お皿は大皿・・は、入りそうに無いから‥普通より 少し大きめな‥プレートを人数分・・購入。
これ、都度・・カウンターに運んでは 清算・・・の繰り返し。大変!
仕方ない。他の お客さんを待たせるのは、悪いからね。
「ふぅ‥ありがとうございましたー」
「毎度どうも!また来てね~」
「次は、服屋だよ。エタン・・大丈夫?」
「ぼくは、大丈夫。リモン‥は?」うん。平気。なんの これしき!だ。
ここ に在る家具工房は‥今は、予約が いっぱいで、注文は受けられない と言われてしまった。やっぱ、行くしかないか・・。
エタンたちに聞いた‥服を譲ってくれたという・・服屋を探しに来た。
「ここら辺に‥在った・・はず」
お店の名前は、覚えて無かったから・・エタンの記憶 頼りなんだけど・・。
「そろ そろ、人に聞こう」え!? って顔しないの・・・。
早くしないと‥夕方になるし、家に戻る内に暗くなるよ。
「すみませーん。少し‥よろしいですかー?」
「はーい‥ちょっと、待ってくださいね~」
店の暗い辺りから、女性が出て来た。メガネかけてる。
「はーい?‥あら? 君・・知ってるわ~」ん? エタンを見てる?
「この子、知ってるんですか?」
・・どうやら、目的の お店に‥到着していたみたい。
「それで、子供たちの服を見繕いに来まして」
「まぁ、あなたと 一緒に?そうなの~」
店主の名前は‥オクトーベルさん。
息子が2人居て、1人は騎士団 所属の青。もう一人は、家具工房の職人らしい。
「最近、工房 勤務の息子から‥手紙が届かなくてね‥」と、心配されてる。
「自分・・その工房に用があるので、近い内に行きますよ」
「そうなの? じゃ、これ‥」
エプロンのポケットから、折り畳まれた‥紙を渡された。
「預かります。息子さんの お名前は?」聞いておかないと・・。
「工房 勤めの息子は、フラーメンよ。顔は私に似たから‥分かると思うわ」
この やり取りの間に、子供服を適当に見繕ってもらい、お会計を済ませる。
『必ず、直接 渡す』と約束して・・。
帰りに・・出来立ての コロッケを‥人数分、購入。
・・どっちにしても、真逆の方向なので・・付いた頃には夜になってた・・。
灯りくらい、付けて欲しい‥と思ったよ・・みんな・・しく しく。
「ただいま~」
『帰って来た?』 『帰って来た!』
・・灯りを付ける。
‥なぜ・・そんな所に固まってるの?
部屋の角に・・そんな、まんまる ふわもこ な‥あの癒しの、カワイイ子達じゃあるまいし‥隅に固まってる。なぜに・・??
「みんな、周りが暗くなったら・・灯り・・付けて おいてね…」これからは。
勝手に触ったらダメって、思ってたみたい。おりこうさん‥では あるけども・・。
「もう、ここは‥みんなの家になったから‥」なんで、困り顔なの?
「大丈夫だよ。君たちを、どうこうしようなんて、思って無いから」
・・ただ、雨風が凌げる家‥として、使ってくれれば良いよ。
「今日、何か・・変わりは無かった?」誰か来た・・とか。
「‥たまに、人が通るくらい‥だったよ」そうなんだ。
今日 買った、食器とカトラリーを洗って貰い、拭いて・・床に並べるしかないのが・・今の哀しさ‥よね。
あのオクトーベルさんの店では、布 単体は・・売って無かった。
前に買った所みたいに、大きめな店を紹介されたので‥明日 行く。
「まずは、晩御飯を食べよう‥。お腹空いたし・・」
今日は‥コップを買ったから、それに‥野菜ジュースを注ぐ。
そういえば、ココ・・。街中にガラス工房が在ったな‥。
・・頼めば‥こういうのも、ガラスで 作ってくれるかも。
お皿に・・柔らかいパンの薄切りと、帰りに買った‥コロッケ。
いえ・・『コシーニャ』。形も・・独特。若干‥涙の形?
美味しそうな匂いはしてたけど・・どうかな?
‥ササッ と 切った‥パップリーの千切りと挟んで‥。
コロッケ サンド~‥。 ライ・・そろ そろ食べたいぞ・・。
「さぁ、みんな食べて」こんなのしか無くて・・ごめんよ。
※以前の飲薬は、体力70回復だったが‥今は安定して80回復になっている。
※サポーネ = 一般的に 何にでも使う 石けん。四角い形が 一般的。匂いは様々。主に 花の香り。リモンは香りの 強い草 を 使ってる。色は 使われた花 や 草の色になる。@30R サボ岩に 水をかけ出た泡 と 固定させる為の粉、香り付けの 花のエキス で 作られる。サボ石を使った物は 無かったが‥。泡だけでも固まる理由は 元々 鉱物だから。
【アリシア】
ロムメットの商人ギルドで、家の管理全般を担当している。美人と評判 ( 本人は 謙遜してる ) 。女 / 25歳 / 緑の髪 / 青い瞳 / 162cm / 恋人居ない。
【オクトーベル】
カエルレウス州 チェントロの町で 服屋を営む女性。子供が 大好きで、孤児たちを心配している。女 / 既婚者 ( ふたりの息子が 居る ) / 38歳 / 細かい ウエーブの茶髪 / 黒い瞳+メガネ / 166cm / 細身で エプロンを付けている。村の工房に 住み込みで働いてる息子の ひとり と 連絡が取れず、心配している。
【フラーメン】
オクトーベルの次男。町から離れた 村の工房に 住み込みで 職人 見習いをしている。今は 忙しいのか 手紙が届かないそう。
【コニーシャ】※ポルトガルでの コロッケ と 同じようなもの。
この世界では ガムジャ ( じゃがいも )などで 作られた コロッケの味 の 食べ物。油で 揚げられてる。
※パップリー = キャベツ
次回‥おだやかな生活、が始まるのかと・・思いきや・・・




