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9瓶 暇潰し錬成

 前日に、待望のお風呂に入れた事、ついでに洗濯も出来た事で上機嫌になってた私は、明日は観光だ~と、無駄にテンションを上げたまま就寝した。 


 しかし・・・

・・ザアアァァァァァ・・・


・・起きたら、大雨でした。…これでは、出かけられないっではないかっ!

天気予報が欲しいです。昨日の夜・・雲‥‥無かったのに。なぜ?!


 いつもは、まばらなお客さんしか居ないのに・・・。


 たくさんの人が、食事をしていた。普段は早々に 仕事へ行く人たちも、今日みたいな大雨は、お休みなのだろうか?


 何人かが、いつも居ない人達に「今日、仕事は良いのか?」と聞いている。

急ぎの仕事は無いから、こういう天気の時は休みで良いって話をしている。


傘があれば、いいのにね・・。いつか、作れるかなぁ?


・・錬成2つで・・とか書いてあったけど・・。2つの素材で、傘は 作れなそう。せめて3つくらい扱えないと・・。まぁでも、この世界に無いものは・・作れないような気がしている。気 が す る だけ なんだけどね。


・・・部屋に戻ってきた。


昨日 お風呂に入れた事で とても気分が良い。これで雨じゃなかったら…。


はぁ~



 仕方ないので今日は 地図を開いて、いろいろ検索かけて・・。手持ちのアイテムの組み合わせで、何か 別の が出来ないか?と、やってみる事にした。

暇だし?



 そういえば・・と、以前もらった冊子を開く。


「次のランクは・・」


黄色の次は・・・・名前 長っ!・・色は 赤 になるみたい。


・・でも…それぞれのランクで、もらったアイテム…全部に身に着けたら・・ちんどん屋みたいに‥見えるだろうな・・と、脳内コーデして‥思った。


 ある程度ランク上がったら、他のは なるべく使わないようにしようかな?

それとも、コーデの幅が広がるように・・組み合わせる・・か?


・・・しかし、この世界の男子が、そこまで気にするのかな??

うーーん。 ま、いっか。その時の気分で変えれば・・ね。




さて、ど れ か ら やろうか? そうだな・・一番 気になってるから・・


 2つの錬成 にしよう!



 とりあえず手持ちを確認する。


 いつか、薬師さんに渡すものは 手を付けたくないから・・まぁ、気になるんだけどね・・使って減ると・・渡した時に「少ない」とか言われても困るし。それぞれ入手場所とか‥入手可能かどうかを‥判断出来るまでは、放置して 素材の数に 入 れ な い よ う に と考えてる。


なので、今は・・草・雑花・土・石・・・・ガラス小瓶・・と、水。


 水は、昨日の風呂で汲んだお湯が、冷めたもの。ガラスの小瓶は、必要と思って買ったけど、使ってないもの。水の入ってる容器は、元々持ってた予備の素材入れ用の 瓶があるのに気づいたから、それに入れてある。


 草は、本当に雑草よ。それに魔力量とやらは、鑑定しても見えない。

微量・・とかしか書かれない。花もそう。


 草は、同じ種類の草しか採ってきてないので、他の種類になれば、また効果も変わるのかな?とは思う。それから雑花も…花部分だけで作った時に、効果が高いものが出来たので、茎だけの部分、根っこだけの部分で・・分けておいたんだ。


 これで、効果が変わるのか・・。それとも、結局同じものなのか??

作れたら鑑定して、図鑑登録ね。



 まずは、草1本と・・花~根っこまでの1本を合わせて・・・。普通に考えれば、体力回復の草+魔力回復の花=どちらの特性も持ってる・・・みたいなのになる予定だけど・・・。


パアァッ と光が漏れたので、開いてみて鑑定。



【 リモン回復薬y 】

少し効果の高い回復薬。魔法を扱う者にオススメ。

効果・魔力50 回復 材料・花1本分



・・・。



あれ? 少しだけ・・効果の部分が違う? 同じ??


分からなくなったので、図鑑を開く。

 すると、同じ回復薬で魔力40~50回復・・になってる。


効果が‥少し上がってるのもあるって事・・だ よ ね ?


ただ…材料の表記に、草 入った話は‥出てこない。なぜ?!



・・気になったので、草の本数増やして・・3本くらいにして 花と再び錬成!

ゴトッ ゴトッ ・・・2コ出てきた。同じの。


??? もう、よく分からなくなってきた。


 花の方が、魔力量が 高い という事だろうか?

雑草じゃ、いくらやっても変わらなそうだな・・と、少し思った。


 明日‥いい天気になったら、薬草を探しに行こう。

薬草と花なら、また違うのでは?って期待しておく。



・・・また、同じ感じになる可能性も…無きにしも非ず‥ですが。



 さて、花だけを使った残りの・・茎だけ と 根だけ・・・

・・それぞれを、錬成。



出来たのは『 回復薬 』・・という点では、同じだけど・・。


茎のものは、魔力30回復・・。普通に回復薬。yは無し。



 根だけは‥・・あれれ? 回復薬じゃない!?‥いや、回復薬とは書いてある!・・・えーと『魔力低下効果回復薬』となってる。


 魔力低下 効果? 

たぶん・・これ、状態異常‥を 回復する ものって意味よね?


  ” 魔力低下 ” って事は、デバフ解除って事か!


・・いくら に、なるんだろ? 金額も、見えるようになれば良いのに‥。


 同じ花であっても、花の部分、茎・葉の部分、根・・と、効果が同じようで、違うものにも なったりするのか・・・。これが、花~根と1本とする と、たぶんだけど・・花に最も 魔力量 っていう、効果を決定付ける要素があるのかも・・・。


・・・合ってるかは、まだ・・謎だけど。


 植物図鑑とか、アイテム図鑑とかが本として置いて在って読める・・とか言わないと、本当かどうか・・判断出来ないね。・・図書館が在ったとしても、自分が入れるかどうかは‥ちょっと…分からない。


 図鑑は、まだまだ見れる数が少ないから、何とも言えない。またお店に立ち寄ったら‥都度、鑑定しよう。それから・・・


『おぉーーい! みんな、飯だぞーーーー!!』

また、階下から・・大声が。


・・今日は人が多い。座れる所・・あるかなぁ?

 降りて行くと・・・わりと、空いている。普段 仕事してる人たちは、長く寝てるみたい。お疲れさん。


・・久しぶりの休みでも、こんだけ大雨じゃ‥寝る以外 無さそうだもんね。

私みたいに、何か部屋で‥ごそごそ作ってるような人は、少ないだろう。


 お昼のごはんは、調味料 無い頃の薄いスープを思わせる見ためだったけど、しっかり味の濃い・・美味しいスープと、ゴロゴロとした野菜。まぁポトフに近い料理だった。雨で、気温が冷えてるのか‥少し寒い と思ってたから有難い。温まるね。


 ここの世界に、米 は出てこない。今の所。主食は、この固いパンや焼き立ての柔らかいパンくらいなのだ。お肉や魚は、あるけど・・魔物なんだか、動物なんだか・・今の所は不明。


 魔石を使ってる という記述がある物なら魔物なのかな?と、思えるのだけで。


 具がゴロゴロと多いので、お腹いっぱいだ。男性たちは、お代わりしてるけど・・。自分は、十分です。上から人が降りて来たので、私は席を立つ。


 部屋に戻って、窓から‥外の様子を見ると、朝よりかは・・雨が弱まってきているように思う。明日は、晴れると良いな‥。


しばらく外を見ていると・・『ここに‥・・ …。』


 ん? 何だろ? 階下が・・騒がしい?


・・気になったので‥ドアを 少し 開ける。すると、この雨の中・・誰かがやって来たみたい。店の主人も「落ち着いて話せ」と言うけど、かなり急いでる人みたいで・・・めっちゃ‥早口だ。


・・・早口 過ぎて、聞き取れない・・。


「キントリヒじゃないか‥どうしたんだ?慌てて・・」

「ハインツ‥。それが、とある少年を‥探してるんだけど・・」

「少年?・・まさか、あの問題児か?」


「‥違うんだ。礼儀正しくて・・えっと、赤い髪の・・このくらいの背で・・」

「名前は、分からんのか?」と店主の声。


 聞いてくるのを忘れた時の・・『あっ・・』って声が 小さく 聴こえて‥。大きな溜息と共に「おまえなぁ~‥それじゃ探しようが…。ん?・・赤毛の少年?」



・・・もしかして・・ 自 分 でしょうか?



・・鞄に、ちらかし用品を放り投げ入れてから、肩にかける。身支度を整えて、階下へ降りて行く。階段 降りると‥すぐの場所に入口のドアがあるが、その手前に・・商館の‥元気なカウンターのお兄さんが居た。降りて来た私に気付いた店主が、兄さんに声をかけて、こちらへ 振り向く。


「! 居た!・・・良かったぁ~ 」


 今から来い‥とか言いますかね?・・大雨の中、行くのは 嫌 だ な ・・と少し思いましたが。どうしたのでしょうね?


「えっと、どうかしたんですか?」

「えっとね、ちょっと待って・・」ズボン後ろのポケットから、何か出す。


あ・・・破れた・・いや~・・・元には 戻らないでしょ・・。


 お兄さんは、ずぶ濡れ状態だったし、依頼の紙と思われる物も濡れてて、破れてしまう。なんとか見えるようにと、指で つまんで‥私に見せる。


「えっと? 回復薬あるだけ・・と、傷薬・・あるだけ・・」

在るだけって・・。アバウトな・・。


「少年、在るのか? 在るなら、これに入れてやれ」

店主は・・小さめな木箱を、カウンターの上に置いた。


 回復薬・・在るだけって言うので、品質云々とかより、数なのかな?と思ったから、作った回復薬と‥残ってた傷薬を入れる。2本ほど あぶれたので、鞄に仕舞う。店主が蓋をしてくれて、お兄さんに渡す。持てる‥のだろうか?


ひょいっ と持ち上げて、私の方を見てから「報酬は、明日‥商館に受け取りに来て!‥これ、ありがとね! じゃあ、店主も皆さんも、お邪魔しました!」とドアを押して、また雨の中・・駆けて行ったのが見えた。・・・大変ね。 風邪・・引かないと良いけど・・。


「キントリヒの奴、いやに慌ててたな・・。しかし、子供の持ってる傷薬や回復薬じゃ、そんなに、役に立たないだろ?」

「かなり、慌ててたからな。急な依頼でも入ったんじゃねーか?」

「子供の作るものでも、根こそぎ買うくらいに、切羽詰まってたんじゃないか?」


 うん。まぁ・・なんか、そんな感じだね。


「騒がしくなったが、解決したようで何よりだな」

「そうですね。自分も、部屋へ戻ります」店主に声をかけてから戻った。


部屋のドアを‥開きっぱなし で来たようで、開いていた・・・。


・・・まぁ‥部屋の中に何か置いたまま・・って訳でも無かったので、問題なし。問題は無いけど、泊らない と、判断される所だった!・・危ない。


・・・・これからは、もっと気を付けないと。



 雨の中・・・来てたけど、カウンター内に居るお兄さんも、今回みたいに出向いたりするのか・・。大変。カウンター内 業務だけじゃない所が。


・・あの、無口なお兄さんも・・だったのだろうか?


 でも、あの2人しか見た事無いんだよね。依頼受付けの カウンターの所に居るの。まぁ夜は出向きませんので知らないってだけかも‥。


他は、売店の人ら・・・だけだし。

 もう一人の方は、何って名前か分からない。存じません。


・・明日、北の方へ向かおうかと思ったけど、先に商館へ 寄ろうかな。どうせ、行く道にあるし。うん。そうしよう。


部屋に戻って、椅子に座り・・地図を出す。


 薬草は検索しても、出てこない。雑貨屋を検索したら・・以前、納品に行った、ケントニス店と、もうひとつ・・西の外れにある・・バルヘント店が出てきたので、印を付けて書き込みしておく。


なぜ、雑貨屋を探してるのか?と言えば、お風呂セットが欲しいので!

あと・・服屋を調べると、3件ヒット。


こちらも、書きこんでいく。

・・・子供用の服を売ってれば、良いのだけど・・。あるはず・・。


 ちょっと心配なのは、サイズが分からないって事。現代なら M とか L とか書いてあるけど・・。この世界の服が、オーダーメイドとか言わない限りは、サイズ不明で、買うしかなくなる。店員が見繕ってくれれば、その中から選べるけど・・。行ったら、聞いてみよう。


 道中で、たくさん草が生えてたら抜いていく。それから、武器屋や防具屋も寄りたい。一応、いろんな依頼や商品を売る事で、お金を得ているけど‥。今後の旅費としても、蓄えておかないと落ち着かないし。武器や防具も、もし子供が扱えるような物が無かった・・としたら、作ってもらう必要もあると思う。・・そう考えると、お金が・・ここは コインだけど・・。羽をつけて・・パタ パタ と飛んで行きそうなイメージで、消費しそうで怖い。



夕食を済ませ、早めに眠る。


 新しい錬成は、出来るようになったとはいえ、そもそもの素材数が 少な過ぎて検証しにくい。素材屋は・・高かったから、まだ行くに行けないなーって、布団の中でブツブツ言ってる私は、さぞ不気味だろう・・と思った。


 思ったので、口を閉じ、目を閉じ・・ふぅー・・と息を吐き、考えるのは終わり。明日にしよう・・と、眠りについた。

【キントリヒ】商館・依頼カウンターに常駐しているひとり。赤毛で黄緑の目をしていて、元気に明るく、何事も丁寧に教えてくれる。24歳。男性。細身。


【ハインツ】主人公と同じ宿に寝泊まりしている、職人のひとり。大雨により休みとして、だらだら過ごしていた。キントリヒとは、幼馴染の男性。23歳。


※ちらかし用品=錬成で作る為にと出してあった、草や花、土や水の入った瓶、作った回復薬などが雑多に置いて在った。放り投げても、鞄の入口に当たれば、アイテムバッグに入ります。(かす)らずに落ちると・・当然、割れます。


次回・・とあるお店の店主のエピソード入ります。

 10瓶では、商館に寄ったあと・・薬草を目指します。つまりは、北へ・・。

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