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69瓶 塔の見学 - 前編 -

アンビジョ塔町で起こった 一連の話には 決着がつき・・。


 私は 軍団長から 塔の調査を 依頼される。


という事で‥今日は初‥塔の中へ・・向かいます。

ルカー幹部たちは、キトゥリノ州で。

 アルクスの後継者は、ウィリディス州の牢屋に‥幽閉となった。


 一連の話を、キトゥリノ州の軍団長 と 副官さん から聞き、アフティさんの移送を見送る。〈 足枷《ケッテ》の守り 〉も‥外して。



話が終わると思いきや‥毎度、お馴染みとなった‥『白紙』を受け取り‥。


 今、後 片付けに追われる人々の中を・・・歩いてる。




 町に居た人達は‥事前に騎士団によって、避難が完了してた事で‥怪我した人は居なかったみたい だけど・・。


 錬成で‥家までは、直せない‥。

いや‥。出来たとしても、大っぴらに注目を、集めたくない!




アルクス団の皆‥元気に‥なったかな?


あ‥「タオくん、こんにちは!」


あんまり話さないんだよなー・・。うんって頷(うなづ)くくらい。

 みんなは? 居る?


「あー! リモンだぁ~!」

「こんにちは、ドロルちゃん。シェルタ や みんなは?」


手を引かれ、中へと入ると・・・何‥やってんの?

‥フェリータが、ヴェレーノの世話を焼いてる‥もう治ったのに?


「ヴェレーノ、こっち向いて!」フェリータ?

「ぃ…いや!‥ぉ‥俺はもう!大丈夫!!だからっ」真っ赤な‥ヴェレーノ。


うん。いつも通り。問題は・・・。

「何、呆《ほう》けてんの? シェルタ‥」


床の無い地面に、大の字で寝てる? あ‥目 開いた。

「よう‥リモン‥」元気?


ギフトくん、クレオ、ラーナちゃん・・うん。みんな居る。

・・良かった。


「あのさ、届け物と‥お願いが あるんだけど・・」

「届け物? 俺らにか?」


「シェルタは、受け取らないかもって‥本人は言ってたけど、貰っておけば?」

あ・・起きた。土・・付いてるよ。



「相手は?」アフティ‥さん。

瞬時に、緊張が走ったのが分かった。アフティさん・・何したのよ・・。


「中身は?」見てない。


はいって、手渡す。中に何が入ってるかは‥知らない。鑑定もしてない。

「これは、誰にも見せたり 話したり しない事を条件に、預かってた物だから」


受け取った‥かと思った時には、地面に投げつけてた・・。


・・最終的に、フェリータに預かってもらう事になった。

「開けたくなったら、開ければ良いんじゃないかな」「そうするわ」


「で、リモン‥。お願いってのは?」クレオ‥元気そう。

「うん・・実はさ・・」



 白紙を 受け取った事は、内緒だけど・・。




「塔の1階を・・案内?」うん。


「この間、ここに来たら‥塔の入口が開(あ)いてたから、中が気になってさ」

「リモンくん、騎士団の人に 薬を渡して 手伝ってたんでしょ?」

‥まあね。でも中を ゆっくり‥見てない。


「…まっ、いいぜ。ついて来いよ」お? シェルタ、元気になった?

「たいして、面白いもの なんて無いぜ‥」そうなの?


シェルタ と ヴェレーノ、ギフト や クレオ まで一緒に行く。

・・フェリータ、ヴェレーノと‥前より、よく話すようになったな・・。


 だから道中‥ちょっと、からかったら‥真っ赤になって・・・。

どうやら‥飲薬を強制的に、飲ませる為に した 事で‥仲良くなったそうで。



「なぁ‥リモン・・」何?


「俺は‥どうやって治ったんだ?」・・!‥いや、えーとー。



‥同じ方法で・・とは、さすがに‥言えない。気づいてないようだし。

「普通の傷薬をかけて‥そう!クレオの時みたいな感じ・・かな」


…って事にしておくよ‥。うん。



「塔に着いたぜ。どっから見てく?」

どこから・・と 言われてもなー・・。


「まずは、ギルドに行こうよ~」と、ギフトくん。そうだね。


 入って‥ただっ広い空間・・。

こんなに広くなくても‥良さそうなくらいに、広い・・。


けっこうな距離を歩いて‥やっと、ギルドのカウンターに到着。


 ツヤのあるカウンターは・・・。


 左側 奥から‥登録 や 塔についての案内の人、真ん中に‥塔の 上の階へ 向かう為の 手続きをする人、右側に 冒険者の依頼 受理の人が 居る。


「素材の売り買いは、出来ない?」

「ううん。出来るよ」

そう言うクレオが、さらに横に居た人の方を向いて‥。


「商人ギルドの お姉さんに、言えば良いんだ」なぜ商人ギルドの人が?

「‥私、ここで‥やる事が、特に無いから‥」って。そうなの?



ん? 何・・これ・・。

「シェルタ、この黒い板みたいなもの・・何?」

「それは、塔の手続きに、必要な物だよ」そうなの?これが⁇


「冒険者の証を翳(かざ)して ごらん」私‥持ってない。

‥代わりに、ヴェレーノが実践してくれた・・・。


ポンッ と、軽い音が鳴って、え! ウインドウが開いた!!

・・みんな‥見えてる・・みたい。


「俺は、まだ まだ弱いぜ‥」


『ヴェレーノ 15歳・男・ランク3

 体力150 魔力30 危険 回避率88% 鋭さ80』


「でも、前に見た時より‥危険‥のとか・・上がってね?」

「それ‥危ない目に遇うと‥上がるよ」


「‥おまえ、何で そんな事 知ってるんだ?」ん?

あー‥「僕は自分のこれ、いつでも見れるから」


 『はぁ?!』・・そんな、みんなで大合唱しなくても・・。


「冒険証も持ってないのに・・か?」うん。最近は、見てないけど。


‥この黒い板・・スマホとか翳(かざ)す時のパネルに 似てる。


あれ? そういえばコレ・・入口付近にも在ったような?

「シェルタ、これ・・。この板、入口の近くにも‥」

「あれは壊れてるみたいだぜ」そうなの?


ギルドの お姉さんに会釈して、入口付近に・・戻って来た。



「おまえが言ってたのって、コレだろ?」ほらっ‥て、さっきみたいにしたけど…。確かに・・うん とも すん とも ポン も‥言わない。


鑑定してみるか・・。


【 コリ 】魔道具 装置

商人の為に 店が 出来る場所を提供。1つの端末で お好きな場所に 設営可能。なお内装に関しては、扱う商品に比例します。1人に付き1店舗まで。


魔道具?! 装置・・・。

 しかも、これは 商人 用。


 さっきのも、同じ名前だったけど・・内容が『冒険者の為に』って書いてあった。内容もヴェレーノが 実演してくれた事が、文章になってた。


「ちょい、試して良い?」一応、みんなに聞いた。

「商人証を、かざすのか?」うん。


シェルタが、やってみろって言うから‥。

 黒い端末に‥自分のカードを当てる。


 ポンッ さっきと同じ、乾いた音・・・。


それと同時に、3枚くらいの畳分の スペースに…。


 棚やら カウンターやら が、出て来た!!


 なんか、外観の無い‥店内・・みたい‥。

しかし‥なんか、やたらと‥豪華な気がするけど‥。


・・私が店 開くなら、こうなるの?

もう少し・・落ち着いた雰囲気が良いのになぁ。


「お!おいっ!!すげーな!!」

「こんなの!! 初めて見た!!」


‥今まで、誰も‥やらなかったの?


解除は、どうするんだろ?

 使い終わったとして、そのまま…な 訳ないよね?


『解除には、証を翳(かざ)し「解除」と唱える事』

 ‥あぁ。魔石品みたいな感じね。はい。


「解除」と言って当てると・・どこへ‥引っ込んで行ったのだろう?というくらい、綺麗に無くなり‥最初と同じになった。



・・・お も し ろ い 。


「ねぇ、クレオも やってみてよ」

「う・・うん」


クレオが、ここで‥お店を開くなら?


わぁあっ! なんか、素朴で良いなぁ~。

 自分の豪華 絢爛(けんらん)さが無くて‥。私、こっちが良いよ・・。


「おぉ!!クレオの店になった!」


「‥ちょっと、君たち、何してるの?!」あ、さっきの お姉さん。

「これ、商人用の物でしたよ」商人証を当てれば‥あら不思議・・。


その人、専用のお店 の 出来 上がり!



 もしかして‥ここが、こんなに広いのって・・。


商人が多く来て、市場みたいに‥店を構える事を想定して?

・・それなら、この広さにも‥少しだけど、納得 出来る。


「これに、こんな機能が あったなんて・・」

お姉さんも、やってみてくれ!って シェルタたちが興奮 気味に頼んでる。


 クレオの店が、出たままだけど‥と思ったら、その横に‥。


 棚やカウンター‥が出て来た。お姉さんの お店は、クレオ と 私の店 を 足して2で割った‥みたいな感じ。


 家具は、私のと・・よく似てる。でも ちょっと‥事務所みたいな印象。


クレオのは、棚は‥あんまり出て無かった。


「僕の‥しょぼ‥」

「そんな事 無いよ。今、クレオって配達や、案内が 主な仕事 なんだろ?」


「‥商品として何か持ってたら、また違うんじゃないかな」

将来・・クレオのお店が、今さっきの私の店くらいになったら、また来たい。


「おい おい!なんか、すげー!!」興奮‥冷めてないもよう。


「ねぇ、これ‥どうやって戻すの?」

「ここに証を当てて『解除』で戻りますよ」

お姉さん、クレオの順番でやって・・消えた。


 もう消すのか~‥みたいに 言ってるのが 居るけど・・無視 で。


「商人ギルドの お姉さん、今度から 商人に 提案してみては、いかがですか?」

まぁ、手数料として‥いくらか貰った方が 良い とは思うけど・・。


・・どうやら、ギルド長に‥相談してみるって。そうですね。



ふと、反対側の‥扉の部分・・。

 やたら分厚いけど‥なにか 石碑? ある。



ふら ふら・・と、そこへ行くと、シェルタたちが 駆け寄ってきた。

「これはな、俺らの起源なんだぜ!」と、ドヤ顔・・?


『 我ら、アルクス団。この塔を作りし者なり。遥か未来の子らよ、我らと 信念 を同じくし 共に この塔を‥駆け上がらん 』って、書いてある。


「さすが、商人・・読めるとは‥」ん?そりゃあ‥ねぇ。


「僕らがコレを見つけたのは、もっと昔でさ」

「その頃は、誰も文字なんて‥読めなかったんだぁ~」


そこへ ひとりの冒険者が来て、読んでくれたんだって。


 その時に・・シェルタが‥。

「俺達は、今日から『アルクス団』を名乗るぜ!」と言って、始まったらしい。


「思い出の場所なんだ・・」



「でも~」ん? どうしたの?ギフト・・。


「ホントは、塔の地下に‥もっと難しい言葉で書かれた石碑が、在るんだって‥」

「でも、地下なんて行けないから‥」


 じゃあ、どうして『地下にある』なんて、分かったんだろ?

そう言うと、ヴェレーノが‥今度は、カウンターの左奥へと 案内してくれた。


「この裏手には、沢山の部屋が在るんだ」

そこは、今回の事件前に‥町の人が避難してた所みたい。


「この少し先の・・ここ!」‥あれ? 非常口の近くに、こんなの‥在ったんだ。


「これ、誰も読めないけど‥。どっかの学者が来た時に、ブツ ブツ言ってるのを聞いたんだ」


 その時に、入口の石碑の『 本当の意味 』を知りたければ‥地下の石碑へ 来い‥って書いてある・・とか。ん?そう?


 みんなの話を、手帳に書いていく。


でも私には・・これ。 非常口の説明にしか‥見えないけど?

‥まぁ、ここを開けるのは騎士団か、印章 持ってる‥私くらいだからな。


・・地下の調査は、頼まれてないので・・無視の方向で。うん。



 その後(あと)、部屋の1つを‥見た。簡単に 開いたから。平屋の 一軒家 みたいな内装が、ずっと続くらしい。避難所という扱いで、建てたのかなぁ?


「‥ここら辺は、あの‥ルカーの奴らが、勝手に使ってた場所だ・・」

「今は・・もう、きれいだけど‥」


事件が終わった後は、凄い血の量が‥ べ っ た り ‥だったらしい。

 ギルドの人が掃除してたの?・・大変。



「そういや、この塔‥」ん?


「騎士団の兵士、いつもの場所じゃない所から、登った‥って聞いたんだ」

「あぁ うん。それはホントだよ」


 冒険者の証が在れば‥あの・・転移 装置‥っぽいので上に上がれるけど、騎士団は持ってないと思う。だけど‥あの甲冑は、印章と同じ効果がある。



 魔道具と同じように、過去の遺物の ひとつ なんだろうな・・この塔も。



「そういえば‥」上を、見上げながら聞く。


「シェルタたちは、塔の上に・・入った事‥あるの?」



・・・あれ?


 頭を戻すと‥首を横に振ってた。


「ランクが4以上じゃないと、危険だからって‥ダメなんだ」

「一度、他の奴らが乗り込む時に乗ってみたけど・・俺らは上に 上がれなくて‥」


‥次の時は、ギルドの人が居ない時に‥コリに 当てて乗ってみたけど‥ダメ。

と、創意工夫で‥ずっと試してるけど、駄目なんだってさ。そりゃ残念。


「俺ら、アルクス団なのに・・」


「きっと、もう すぐ だよ」

まぁ 冒険者のランクが、どうやって上がるか‥知らないけど・・。


「シェルタ、武器‥壊れちゃったし‥」ん?

当分・・仕事も出来ないね‥ってクレオ。


「どんなのが良いの?」作ろうか?


「‥良いよ・・気にしなくて」何 むすっ としてるの?‥変なの。



そろ そろ、帰ろうか‥って時に・・・・。

 冒険ギルドのお姉さん‥珍しく短髪な人に、声をかけられた。


「君、リモンくん・・だよね?」はい。ん?!


・・初めて見た・・。



  ピンクの紙・・・・。え?

※足枷の守り = アフティの手首に付けてた 逃げないようにしていた お守り (リモンの魔石品)


【魔道具 装置】魔道具の一種

魔道具には 人が持てる 大きさの物~その場から 動かす事も 出来ない 大型 な物まで様々。『装置』と付いてる物は基本的に その場所 固定 の魔道具。


【コリ】板(いた)の意味

カウンターの所にあるのは 冒険証で起動。登録者の現時点でのステータス表示・塔上層への許可などの手続きも これで行う。入口近くは 商人証で起動。その商人の 情報 ( ギルド証に 自動で 記載されてる ) を 元に 店舗を展開。なお コリに当て「内装 変更」で見ためを 変更 出来たり「解除」で 戻したり出来る。商人ギルド カウンター側の 横にある コリでは 商人証で 机や椅子が出る。実は‥もう1カ所あるが…分かり難いため 今の所 気づかれてない。


次回‥塔の見学・・2日め。今度は‥また別の依頼で・・・

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