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68瓶 塔町の…

塔町での救助 活動・・は、成り行きで‥。


 アフティさんを治し‥キトゥリノ州 騎士団 施設内。


軍団長の部屋にて‥金や物の代わりに・・・

報酬は情報で。塔町での・・ 一連の話を望んだ。



「なるほど‥」…え?


「では、順を追って‥説明しよう」

‥何が『なるほど』‥なの??


後ろに居た兵士が、腰かける為の椅子を‥運んで来た。


「座りたまえ」‥長く なるのかな?

私が腰掛けると、一部の兵士を残して‥退室していく。


・・再び、扉が閉められると‥話が・・始まった。



 軍団長の…こちらから見て 右側に居た、副官の ひとり が‥。

1歩 前に動き‥何か、紙を見ながら‥説明を始めた。


言い回しが‥堅(かたっ)苦しいなぁ・・・。うん‥要するに‥。



 何年も前から『ルカー』という集団の暗躍と、それと対立する形で動いてた『アルクスの後継者』が、小競り合いをしてた。


 その内、ルカーは・・大所帯のグループに変化し‥後ろ盾の組織を、騎士団で探っていた。しかし、その存在が居る‥という事は 分かっても、どこ‥とまでは、判明してなかったらしい。



 そして今年、事態が動く。




最初は・・・私‥?


『リモン』が出現した。

‥時を同じくして‥ルカーが、動き出したらしい。




‥何故??


「その方《ほう》が居た、アルドルの町の採取地で、異変が起きていたと報告があった」

・・軍団長さんが言うには、あの‥北東に在った ” 森 ” に、出来てた円形の‥。


 アレによって‥薬草の入手が、困難になってたらしい。


「調べによりますと、ウィリディス州で ザンザーラ 討伐 用のアイテムを作る為にと、行動の制限を 一時 解除されていたファチク氏による、実験薬のせいだと判明しています‥」そうなんだ・・。


 それって・・・・私が空き瓶 欲しさに‥傷薬‥捨ててた所では?


「‥その場所で薬草の入手が出来ず、エキャルラット州軍が 城へ帰還する‥というような話も出てたな‥一時期‥」そうなの?


「はい。しかし‥いつも通り、常備薬の回収は 出来た という報告でした」


「調べた所…。その実験薬で枯れた地面は、数日後には戻っていた‥と、聞いたのだ」・・捨てた傷薬の・・・お陰‥かな?


「その後・・子供 商人の話を、よく 聞くようになる」そう‥そなた だ‥。

‥じぃぃ・・って、見られても・・。


 飲み薬・傷薬アメ‥。

この辺りで、どうやら私は‥広く 名前を知られる ように‥なってたらしい。


 それ以外にも、スフェラ石・ヘボコ岩・ジン‥。いろ いろ‥あったものね…。

悪目立ちしてたのかー… そうかー‥‥。はぁ~…


「何を項垂(うなだ)れておる? 名が轟くのは、喜ばしい事だろう?」‥兵士はねぇ。


「‥話を戻します」‥はい。



そう。その頃から・・『商人 リモン』という 別人 が‥出始めたらしい。



赤毛の子供 商人・・。それが・・私‥『リモン』だ。

 商人 登録 後‥数日の内に、黄色まで上がり‥遂には 赤 となって旅立った。


 ウィリディス州では、騎士団の要請により‥カイチェットの森を‥ボトルグの森に変化させた偉人‥とまで、言われるようになったらしい。えぇ?!


‥あれは、ここ・・キトゥリノ州に来る為に、仕方なく‥やってた事だし‥依頼だったんだもの・・。偉人って・・大袈裟な‥。


 それに‥頑張ってくれたのは、私って言うより‥ウィリディス州の 兵士さん達 だよ・・。非番なのに、来てくれた人 や 冒険者たち も‥だけど。



「ファジャーノが、笑いながら話していたぞ」ん?


ファジャーノ?・・・えーと‥あぁ。ウィリディス州の軍団長だ!

「‥笑いながら?」私が首を傾(かし)げると・・。


「偽者リモンとの会話でな…」そう言う軍団長さんも 楽しそうな顔‥。



 どうやら、最初は『商人 リモン』として対応してたんだって。

笑いを堪えて‥。まぁ、知ってるからね・・。


『騎士団の 印章 を見せろ』って言ったんだって。既に 持ってる からね。


 でも そいつは‥『いえ、まだ受け取っていませんよ‥これからで‥』って、軍団長に言ったんだよ?‥変だよね。


「知らなかったんでしょうね‥」騎士団の軍団長からしか‥受け取れない事を。

どこで、偽物を 受け取る気‥だったんだろ?


そして‥極めつけは‥。胸に付いてた…ランク4のブローチ。


 私のと・・形も色も…本当に そっくりに作られてた‥って、商人ギルド長から報告されたらしい。



 でも‥1つ・・大きな 違い が。



「偽者の胸のブローチは、ただのブローチ だった事だな」うん。


以前に、アルクス団のシェルタ達に・・確認させた。

‥偽者も、ブローチを付けてる‥という話を聞いた…その時。



「じゃあ、僕から‥奪ってみて」そう、シェルタに言うと‥。

いつぞやの ピグロ並みの速さ で、手が動いたけど・・・。


‥だれも、取れなかった・・・。


「魔道具で、作ってますからね‥」と、副官さん。

騎士団も、商人も・・知ってる事。


小冊子にも 書いてあるよ‥後ろの方に。ちっさく・・ちょろっと…。


 読んで ない 人‥なんだろうね。


『おやぁ?…取れるとは‥オカシイなぁ~‥おまえ、本当に商人か?』

商人で、黄色 以上なら…知らない訳‥無い。


クレオだって、知ってたんだ。黄色の‥誰も取れないと。


「そう言って、そこからは‥そいつの本名で呼んで‥尋問したらしいぞ」

‥自業 自得ですね。ご愁傷様‥。


「その後‥リモン殿が、キトゥリノ州に入った辺りで、塔町に居たルカーが、慌ただしく動き出した事で、事態は急変したのです」



‥そう。私を取り込もうと‥動く 女性 や 周囲で監視してきた男性の冒険者たち。


 そして、アルクスの後継者・アフティとの接触、聞き耳 として重用(ちょうよう)してたっていう、マエロルさんの話も出て来た。



 『聞き耳』とは、情報を持つ者 ( つまりは情報屋 ) の事らしく‥騎士団を辞めた者だったりするらしい。え・・騎士団の兵士だったの⁇ マエロルさんって。



 礼儀 正しそうな感じだったものね。私が塔町に来た時には、フィールドで‥馬車に乗ってたみたいだから・・逃げれたかな?



「ウィリディスの医務室で寝てた事が、あった だろう?」はい。


 あの後、キトゥリノ施設 内での集会時に、赤毛の子供商人‥リモンが来た際には、丁重に扱うように・・・って、言ってくれてた‥みたい。



‥あれ? でも・・。


「見習いの兵士は、気づきませんでしたよ」

入るなって‥言われたくらいだし。


額に手を当てて‥大きな溜息の軍団長。

「‥すまなかったな‥」


 だけど‥その時の‥兵士2人は・・・。


 商人 リモンの話の中で、口が滑ったのか‥笑い話にしたかったのかは 知らないけど「そういえば、今日は赤毛の子供 商人が施設に入ろうとしてたんですよ~」「そう そう。勝手に入るなって話だよな~」って話を聞いて・・。


 青の兵士たちが、2人を怒って‥軍団長の所まで報告が行って・・・。


「儂(わし)が、雷を落としておいたから、あのような事は‥二度と起こさせはせん!」と‥仰(おっしゃ)ってる。ありがとうございます。



そうして、私が ソルさん に 渡した‥ルカー 幹部の情報を まとめた紙。


 ソルさんは、それをウィリディス と キトゥリノの両 軍団長に報告し、今回の作戦に繋がったらしい。


 ラフェヌさんが『これで僕らも 動けるよ』とは、そういう事だったんだ。


「しかし塔町には、多くの 住人 が居る。彼らには、ギルド管理 塔内の 部屋に移動してもらっていた」


 あぁ。町の人達 居なかったのは、そういう事だったんだ。

他の町に 向かったにしては、そういう話も 聞かなかった ものね・・。


「そして、ルカー幹部の捕縛の為‥我らはウィリディス・キトゥリノの兵士だけで構成し‥塔町へ 向かい‥捕縛する だけ のはず‥だったのだ」


・・でも、そこには既に戦い始めた‥アルクスの後継者 や ルカーの団員『ニヒ』が、兵士の行動を妨害してきたらしい。


 やむなく・・戦いを始めた‥と。


「挙句‥ラドーニ や クラークは捕らえられなかったが、サム・マジョール・ケンサルの捕縛には成功した。一部・・幹部の部下だった者も 一緒にな…」


‥あの‥マジョールって女性 も『通行料 払え!』って言って来た‥ケンサルってのも、捕まったんだね・・。良かった。


「シジが曲者だったのだが、おまえと 一緒に 飛んで 来た‥と聞いて驚いた」


 『一緒に飛んで』・・・あぁ! ソルさんの お守りで。

ソルさんも、驚いてたけど…。



 たぶん、一番‥驚いてたのは‥その、シジって奴じゃないかな。

私は、びっくりよりも‥怖かったから・・。



でも‥塔町では、ある意味‥三つ巴 状態の乱戦だったみたい。



逃げたい ルカー


 倒したい アルクスの後継者


  捕まえたい 騎士団



その中に、アルクス団が居るのは・・何で?


「あの‥アルクス団の少年たちは、巻き込まれたのでしょうか?」

「あぁ。そう聞いている」


「しかし‥彼らは、アルクス団と名乗っていましたが‥その実は、ルカーのボス‥クラークにより、従属 契約をしていたようです」え?‥何それ・・・。


 塔町で‥家が乱立するように建てられ、シェルタ率いる『アルクス団』は、その時には既に 支配し始めていた ルカーのボスにより、外に追い出されそうになってたみたい。そこを‥団長であるシェルタが‥条件を理由に、契約を結び・・。


 だからこそ、あの家を利用 出来てたらしい。


無ければ‥魔物の餌食に。生きて‥いけない。従うしか‥道は無かった。

 シェルタ・・。…アルクス団の みんな・・。


 そして騎士団が到着する、少し前に‥シェルタ や ヴェレーノは、アフティさんに会ってたみたい。


 その直後に襲われて‥あの・・大怪我?

シェルタたち・・無事・・かなぁ?・・みんな、家に居る‥よね?


「ともかく、物資班も同行させたものの‥予想以上に、こちらの被害が大きくなりました」‥一部、青になりたての兵士が居たから‥らしい。


「まぁ…だが、そなたの お陰で事無きを得た。ウィリディスに続き、我がキトゥリノ軍も‥助けられた事になるな」‥結果的に・・ですけど。


「それからリモン殿に、お聞きしたい事がございます。宜しいでしょうか?」

「はい。何‥でしょうか?」非常口・・の事?



「あのルカー幹部の情報は、どのように 取得したのでしょうか?」

え? そっち??


「自分は…人の鑑定も出来て‥。それで遠くからでも出来るので‥その‥」

ちらっ と見たら‥皆さん‥目が・・大きく見開いてる…。


・・やっぱ、人の鑑定 出来る人は・・居ない‥のかな?



「国王 陛下と『同じ能力を持つ』子供‥か…」え?! 王様??



 どうやら、人の鑑定が出来る人は‥数人だけど、居るには 居る みたい。

珍しいのは変わらないけど・・。居る事に ホッ とした。


「ただ自分は、人の名前などの 基本的な事 だけで‥。どこに居るとか‥誰と居る事が多い‥とかは、アルクス団の皆 や マエロルさんが 調べてくれた事なのです」


‥だから、報酬なら‥彼らに・・・。


「‥それと、塔の中での事ですが・・」あー‥はい。

「なぜ、あの場所を‥見つけれたのだ?」


「同じように、鑑定した事で‥気づきました」

いつも、調べる時は‥鑑定したいって思いながら見てるから。もう癖で。


「入口の扉には、古代語で書かれていましたが‥読めたのですか?」え・・。

えっとー‥読める・・って、言って良いの??

 

 いや、これ以上…目立ちたくない!


「ぃ…いえ、何か在るって気づいて近づいたら‥『証を見せろ』って声が、聞こえて‥」印章を出したら開いた。だから、騎士団も利用 出来たんだと思う。



「思ったのですが、ここの施設での扉と、同じ 仕組み だと思います」

「‥それで我ら騎士団でも‥入れたのか・・」たぶん。



 最後に、ルカーの幹部を捕らえた事で、拠点となってた場所も潰されたらしい。

当分・・活動 出来ないだろうと、考えてるみたい。


 つまりは・・監視‥終わり? 解放⁇ 喜んで良い?




「話は終わるが・・」ん?


「ちと、頼まれてくれんか?」え‥何か・・嫌な予感が…。

副官さんが‥『白紙』‥出してる~。


 また、このパターン? 今度は‥何よ・・。


「…内容・・は?」

「塔1階の調査をしてくれ」はい? 調査??


「今までは、何も分からんで使っていた」

そうなの?!‥良いの⁇ それで⁈



・・・この、鑑定の力をもってして‥調査してくれって。


「あの~‥自分‥冒険ギルド証は、持ってないのですが・・・」


「知り合いの冒険者くらい、居るだろ?そいつらに頼め」

・・どうせ1階だけだ・・って。はーーい・・。



 塔町なんだから、アルクス団に頼もうかな?


挨拶して‥どうやって帰れば‥と 思ったけど、ダスクさんが迎えに来てた。


「えっと?どうしたんですか?」

「アフティをウィリディス州へ護送する為、リモン殿にも ご同行 頂きたく」‥堅いよ‥口調。侍かっ!


「わかりました」




‥終始・・私に悪態ついて歩いて‥施設 内を移動。


文句 言われても しらないよっ! あっかんべー!だっ!

「・・・な⁉・・」ふんっ


アフティさん、呆気に取られて‥こっち見てたけど、そっぽ向いてやった。

 牢屋だかで、反省でも すれば良いのだ。



・・またね、アフティさん。

※エキャルラット州 アルドルの町の貴族街との間に 小規模の森が両側にあり 今回の森は 入口から 北東に位置する採取地の事。なおリモンは『森』ではなく『雑木林』と呼んでいた。


※薬草 入手が困難の時の話は、ケントニスのエピソードにて。


※世間でのリモンの話は二通りあり 1つは リモン本人と 関わった人々から 聞く話。もう1つは その話に 尾ひれ と 憶測 や 思い込みが 混ざった噂話。ルカーは最初の時点で伝え聞いた事実と尾ひれの混在する話を聞き 大人の商人リモンを作ったようだ。


※キトゥリノ軍団長が 怒ると 勝手に魔法が発動して 本当の意味で 雷に打たれます‥。甲冑が守るので 死にはしませんが しばらく動けなくなります。集会で言ってたのに 聞いてなかった悪い見本になった 見習い達でした。青への昇格試験を受ける権利は来年に延期されたとか。


※ルカーのメンバー情報などは キャラクターエピソード ( 表 ) の トラッシュの後書き をご覧ください。


※人物 鑑定 = チェントロ国では国王のみが その力を持っている。この事は軍上層部と一部の国王の側近しか知らない。他にも数名居ると言われてるが 全て他国の者。とても珍しい能力。


次回・・塔の中へ‥アルクス団と・・・

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