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66瓶 黄昏

コビトが作った『お守り』も、ソルさんから貰った『お守り』の効果を確認した。


 自分の偽者の話も出たけど・・。

「今、報告が来まして‥」見習いの兵士だ。


 どうやら‥ウィリディス州に入った辺りの‥町で・・。

「俺はリモンだ。よろしくな!」と、門の兵士に名乗ったらしい。


 門の兵士たちは、お互い顔を見合わせ‥書状の確認 や ギルド証の提示を、促したらしい。そこに出して来たのは・・偽造された書状と‥ギルド証で。


 不審者として・・拘束。


現在は、ここウィリディス州の軍団長が、直々に‥尋問してるって。

 なんだか、凄い展開だけど・・って、他人事《ひとごと》みたいに思っちゃった。



 そりゃ、ランケアの町は‥行って無かったから、バレなかったんだろうけど・・。アルドルの町から、ウィリディス州を通るルートで‥。


  私を 知 ら な い 訳 ‥無いのだよ。


 森の復活して・・騎士団の扉を通る‥ ” 証 ” も 持ってる。

ランクも上がったもの。同じ‥ブローチしてるって話も聞いたけど・・。


わざ わざ 名乗ってる時点で、私に関する 何の情報も‥持ってない気がする。


「これで、不審者としての偽者は‥身動き取れなくなったね」

「そうですね。あとは・・」ルカーってのが、どうにかなれば・・・。


「‥それは、今度の作戦が、上手く行けば‥解決 出来ます」

あ、ソルさん。「おかえりなさい」お疲れ様です‥。


ん? あれ? ソルさん‥どっか、他所《よそ》 向いてる??


「ふふっ‥。もう少しの辛抱だよ」はい。


何か‥作戦でも、動いてるのかな?

「‥僕に、手伝える事・・何か ありますか?」


「いえ‥リモン殿は、安全の為にも‥この施設内で、お過ごし下さい」

でも、どこに・・居れば?


 何か作戦が始まるなら、ココに居るのは・・邪魔になる。それは嫌。

「僕、家に戻ります」「しかし・・」ソルさん、心配してくれてる。


「じゃあ、家の中で‥大人しくしておくんだよ」はい。


そうして、キトゥリノ側で‥兵士の護衛が付き‥。家まで‥送ってもらった。


・・報酬は、ひとりは武器が 欲しい と言い、その人の支給品じゃない‥武器よりも、少し 強い のを渡した。


 もう一人は、飲薬と・・・。新しい商品が 欲しい と言うので‥すっぱいグミ‥いや、すっぱい‥ムニを1つオマケに、入れてある‥傷薬 ム ニ を渡した。


・・すっぱいのを口にしたら‥攻撃 受けた‥とか、言わないと‥いいな!



家のドアに近づいた時‥すこし、焦げ付いてるニオイが‥したような?


・・鍵を開けて‥中に入って・・鍵をかける。

すると、護衛してくれた兵士たちは、軽く お辞儀して‥去って行った。


こちらは、深々と‥お辞儀した。安全に、戻って来れました。


 さて、家に戻ったは良いけど…何をしようか?

そういえば・・手紙‥何かな?



 商館で受け取った直後に、道中で襲われ‥ソルさんの所に 瞬間 移動で飛んで・・って、泣き喚(わめ)いて‥落ち着いた頃に着替えて…。


 そんな感じだったから、読むの‥遅くなったけど・・。



_______________________________


 リモンくんへ


信用 出来る仲間に 渡したけど‥君に届いている事を願う。


すまない。君は祭壇の文字を読めると聞いてたから、読める‥と思う。

もしも読めなかったなら‥安全な場所へ‥今すぐ、避難してくれ。


___ ここから古代語で書く。___


 我ら 『 アルクスの後継者 』なり。


憎き ルカーを滅する為 動く者なり。


本日 昼。

アルクスの子らと共に、白の兵を伴い ルカー と対峙する。


黄昏の時 貴殿の力を借りたもう。



アルクスの後継者 アフティ

____________________________________


‥勝手に翻訳されたから、読めた‥けど・・・。



私の力を借りたいって‥言われても・・何の事だろう?

‥塔の町へ 行く必要が・・?


それに『アルクスの子ら』って、アルクス団とか‥言うの?


『白の兵』も‥ソルさん達‥とかって、言うのかな??



黄昏 時・・って。夕方から‥夜?


 周囲には‥少し、居るみたい。でも‥いつもより・・少ない?




お茶を、出して‥。

‥今 錬成した物じゃなく、騎士団 内で作っておいた‥薬草のお茶。


飲んで‥思い出した事が、あった・・・。



 そうだ。預かってた物・・。


けっこう前。‥出会って早々に、協力して貰った後だけど・・・。


 ある日・・茶色の紙に包まれ、白い紙で出来た紐で、縛られた‥小包。

「これを、僕が『必要』って言うまで、持っていてくれ」って。


もしかして、これを持って来て‥って事かな?


 あの場で、開けた方が良かった? ここの部分が、特殊な文字とか言うなら‥他の人には、読めないって事だもの。


でも、渡してきた人‥『安全な場所で、読んでくれ』と言うから‥。

 あの人も、すぐに離れて‥商館から、出て行ってしまったし。



コビトを出して聞いてみた。だけど・・。


『リモン様、自分は 作られたばかり ですので、そのような 高度な物は 作れません』って、言われちゃった。


 似たような物で‥良いのだけど?・・ダメ?・・・そう。



 コビトに聞いたのは、以前 ウィリディス州で、森が 復活した 後・・。

鑑定士‥というより、魔力測定の‥ヴェンデという方から借りた‥魔石品。


鐘のような音で、魔物から隠れた‥あんな感じの物‥作れたら良かったなぁ。



「姫の名前のタイトルで、緑の服 着た少年みたく‥タルに入って、見られなければ‥見つからない‥とか‥ならなぁ‥」


 さすがに 今の私で、人が 入れるくらいのタルは、例え 中が空 でも‥けっこうな 重さが‥あったんだよね。無理かぁ。しかも‥ゲームじゃないから、前も見えないし‥危ない。


・・逆に、私が不審者で捕まるよっ! 駄目かぁ・・。


頬に手を付き、だらけている私に。

『リモン様』なーにー?



『透明な筒のように、御身を隠す物なら‥出来そうです』え?!

「本当?!」


『カルン・グレル・オークローボを、数個づつ‥お願いします』

カルン‥と、グレル・・よく、持ってるって分かったね‥。


『その魔道具の中で、材料を確認してましたゆえ‥』そうなの?

中は、どうなっているのやら・・。


 まぁ‥えっと、グレルっていう鉱石じゃないのに、鉱石って思われてる素材と、オークローボ‥スライムの玉‥まぁ、緑と青で良いかな。はい。


『しばし、お待ち下さいませ』うん。


さて、何が出るやら・・ね。あ・・・また、名前 考えるのか・・。

・・ネーミングを、誰かに任せたいものね。…居ないけど。


 暇 潰しに、今まで入手した素材の絵を描いてる。

脳内で考えた通りに、手が動く不思議!ありがとう!リモーネ!!


‥と、今更ながら‥元の体の持ち主にお礼を‥思ってる。

口に出すと、何に‥どう使われるか、分からないし‥。


 ご両親が 唐突に‥ここに、殴りこんで来ない‥とも‥限らないもの。


『リモン様、出来ました』また、小さな手で‥包んでる‥カルン?

「えっと‥これが、そうなの?」コクリ‥と頷く。


まぁ・・鑑定しておこう。


【  】魔石品

魔石品 起動の呪文を唱えると、瞬時に持つ者を外部から隠す。その状態で動く事は可能。声を出すと、気づかれやすくなり危険なので、声は出さぬ方が良い。解除の呪文を唱える事で、元の大きさに戻る。


・・うーん。何にしようか? ここに、チャットAIでも 居れば‥ねぇ。


あ・・隠し蓑《みの》は?


【 隠蓑(タイヌイ) 】に‥なった。あとは、呪文・・ねぇ。

でも普通に「隠れ」たぃ・・・え??


『リモン様‥動いてみて下さいませ』言われるまま‥歩いてみた。


 なんか、自分の周りに透明な‥何か 壁みたいな物 があって、動く事は出来るけど‥武器は出せそうにないね・・。隠れ蓑(みの)・・だし?


『現れ』たい・・。あ・・壁・・無くなった。


あー・・鑑定も修正されて、起動が『カクレ』‥解除が『アラワレ』になってる。


‥はい。ま、良いよ・・。私だけが、使うのだから! 売り物じゃないもの!



もっと、良さそうな名前・・。


「ねぇ 作った物の名前って‥いつでも、変更 出来るの?」

『はい。作りし創造者のリモン様ならば』だから、仰々しいって。


 でも、それなら‥もっと、カッコいい名前‥考えてくれる人でも居たら、変えよう‥って事にしよう!よし。



動けは・・した。身動きは‥難しいから、倒れないように‥気をつけよう。


 手も、上に‥上げれなかった…。

なんだか‥簀巻《すまき》に されてるような気分だった・・・。



夕暮れ時・・。タイヌイって名前になった、筒のアイテムを持って。

・・家の周囲に、今の所‥居ない。よし。鍵をかけて・・。



うっ もう? 早いなー・・。


 地図 確認しながら、最短 距離を行く と 見せかけて‥曲がって すぐ「隠れ」、すぐ近くの横道に入る。


 後ろに居た だろう‥冒険者の男二人が‥走って過ぎ去った。


『おいっ どっちに行った?!』『分からんっ!』

『とにかく、探すぞ!』


バタ バタと足音を響かせ‥去ってから、さっきの道に戻って‥最短ルートを進む。


 人に‥ぶつかるのも マズイ と思ったから、人 込みに入ったら解除。そのまま、門に向かう。門で「もう夜になるぞ」と言われたけど、走って行くので‥と 通してもらった。



 外に出た瞬間に 一旦 隠れて・・走ってみたけど、走れるじゃん! 


あ!っとと・・。危ない・・コケる。解除しよ‥って時には、もう目の前で。


ん? あれ? 何か‥静か?



・・しかも、兵士が 何人も 居る。怪我してる人も居る。


「大丈夫ですか?!」

傷‥深そう。納品用にと、作ってあった飲薬を渡し‥飲んでもらう。


瓶は、回収。洗うのは後だ。



 町中で・・争い でも あったみたい・・。


周囲を見渡すと、怪我してる人が多い。アメは無いけど、グミなら…。

 1粒で、大抵は回復 出来るはず。


多く 作ってあった。

・・1粒づつ入れて「噛んで食べて。良くなるから」そうして周る。




塔の方へ 近道の つもりで、曲がると・・・?!


え・・・? シェルタ?! うそっ・・。

「ねぇ!大丈夫?!」‥気絶・・してる?


鑑定してみたら、気絶はしてるけど・・体力が、かなり少ない…だけだ。

・・飲み薬‥少しづつ入れて・・・。


ダメだ。零(こぼ)れる。飲まない・・。


あの瀕死 回復は・・子供のシェルタには 使 え な い 。

・・・周囲を見渡しても‥誰も通ってない。気配も・・近くには、居ない。


うー・・・・。仕方ない!


口に含んで‥飲めっ!て気持ちで。口移しするしかない。


・・・。



 壁の所に、服を敷いて・・そこへ 横に 寝かす。

倒れるのは危ないからね。気づくまで・・もう少しかな。



よし。他に・・怪我してる人‥探そう。ヴェレーノや・・みんなは?無事?

 マエロルさんや、トラッシュくんは?


‥兵士も倒れてるし・・何が あったの?!



「シェルタ、僕は行くね」願わくば‥今の事は、気づかないでね!

塔の方へ 向かって・・走り出す。アフティさんも、探さないと・・。



 道中、市場には‥人の気配も‥いつも、店が乱立してるような場所なのに、何も無い。倒れてる人‥居たけど‥‥‥既に‥亡くなってた。


 倒れてるのは、どれも‥冒険者の恰好。ルカー所属っての‥ばかり。

あと気づいたのは・・鑑定‥。亡くなった人でも‥出来るのね・・。



塔へ 向かう・・つもりだった。でも、何か‥声が、聞こえた気がして‥。


 アルクス団の拠点へ



入口に‥タオくん。酷い怪我・・。意識 あるのね。

じゃあ「これ、飲んで」

「‥み ん な にも‥」分かったから、飲んで‥よし。


入るよ・・。


「誰か居るー?」「‥リモン・・?くん?」

「大丈夫?‥これ、食べな」ドロルちゃんに、グミを渡す。


奥に行くと、他の皆・・。

「大丈夫?!」「ヴェレーノがっ‥」


 涙‥流しっぱなしの‥フェリータ。

ヴェレーノは、シェルタと同じように‥酷い怪我。でも、意識は‥あるみたい。


 今度は、フェリータに お願いした。


その間に‥ギフトくん、ラーナちゃんに、グミを食べさせる。


・・・あれ?

「クレオは?!」ラーナちゃんが、首を横に振る。


「帰って来てないの・・」

「シェルタも、見当たらないんだ・・」


「シェルタなら、町の出入り口 辺りで見つけた。気を失ってたから、ギフト‥タオくんと 一緒に迎えに行って」ギフト ひとりだと危ない‥気がした。


タオくん・・頷《うなづ》いてる。方角を指で 教えると、ふたりは走って行った。


「フェリータ、クレオを探して来る。なるべく、ここに居て」

みんなが頷くのを確認して、頷き返し‥町へ 戻る。


 クレオ・・どこ?


 道中・・塔の裏側を通りながら、怪我した兵士が多く居た。グミを配りつつ、飲薬を渡したりして、反対側へ・・。こっちも・・酷い。


 マエロルさん達、無事?


家は、ドアが開きっぱなしで・・中には居ない。


 周辺 感知・・で、シルエット感知も鑑定も出来る・・。

こういう時こそ、使わないと・・。




シェルタの所に、タオくんたち‥到着。良かった。



・・これ・・? 外?? えっ ちょ・・なんで?


あ・・ボッカさんと馬車に‥マエロルさん‥居る?

外は、遠くなり過ぎてて‥よく分からない・・。


・・アフティさん・・・見当たらない・・。


ソルさん・・塔の入口に、見つけた。

‥ダスクさん や ジェニーさんまで居るし・・。


ん? ダスクさん‥口が動いてる? 話してる??


集中したら・・・聞けないかな? うーーーん・・・。



 『‥もう、薬がありません。帰還しなくては‥』

薬、あるよ! 今、行きます!

※書状やギルド証の偽造は重罪だが バレないと思い込んでる為 使う者が多い。拘束された時点でギルド証の没収・再登録 不可・アステル連合&ロゼク連盟の上層部からの通達で どこへ行っても登録は不可のまま。ギルド証も魔道具で作り出されてるので 偽物は すぐ バレます。


※リモン自身は『ムニ』の方が慣れてない為『グミ』と言う事があります。


※基本的に魔道具が日常的に在った時代の言葉『古代語』を読み書き出来る者は少ない。専門で研究してる者・独学で出来るようになった者 ( アフティ ) など様々。


次回‥塔での・・あれ これ。アフティさん・・・

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