64瓶 コビト
騎士団で休む事が出来る事になり、安堵したのも束の間・・。
再び、利用しようと行ったけど・・使えず。
女を振り切る為とはいえ‥。どこ を どう来たのか すら覚えてない。
ただ 広い草原の空間に在った家で、しばしの休息…となった。
目が覚め‥起き上がると、勝手に‥部屋の中が 明るくなる。
ベッド近くの窓の外は‥もう・・夜になっていて暗かった。
周辺‥居ない。視線‥無し。
ここは、アフティさんが 教えてくれた・・。
『 マルールの家 』かも・・・。
行く事は 出来ても‥行き方が、わからない場所。
きっと見つけた人も、何かに‥物凄く 困っていたのだろう。
願って、願って・・・辿り着いたんだ。
私は『 視線を感じずに 安心して 眠れる場所 』を、求めていたように思う。
‥ありがとう。お陰で‥ゆっくり出来ました。 ぐぅ~…
はぁー…ひと眠りしたからって、お腹が空いたみたい。
・・さて、どうしよう?
ベッドで 食べるのはなー・・そう考えてると、突然‥部屋が変化していく。ベッドの横に‥丸い木のテーブルと‥小さな丸い、背もたれの無い椅子が 出て来た。
不思議な事が目の前で起こったのに、ここなら何でもアリかも‥と、すんなり受け入れてるのは、この世界での暮らしが長くて‥慣れてきたから…かもね。
もしくは、そういうファンタジー映画とか好きで、よく観てたから・・。
ベッドから降りて・・ランチョンマット や 食器類、カトラリーを並べる。
いつ…以来だろうか? こんなに、ゆっくり‥家で食事をするのは・・・。
レチュガ、キヤール、ドマテス‥で、フィト。
固いパンは、薄切りにして‥モーグー と ぺス ヨノっていう、サケみたいな赤い身の魚で‥。
フィッシュサンド・モーグー入り! みたいに‥出そうかと思ったのに…。
魚とモーグー‥茸で‥ムニエルに・・なった。はい?・・まぁ、いいか。
しかし・・バターは、どっから来た??
包んで‥いや、手ではね・・とか‥毎度 恒例な脳内 ツッコミしつつ、くすっと、笑いながら食べた。
あ~…美味しかった~・・。
視線を気にして、酒場でも‥ゆっくり‥は、食べれてなかった。
・・・本当に、久 し 振 り 。ここ に‥住みたいくらい。
でも 駄目 だな。目的は、定住‥じゃないもの。薬師さん‥探さないと。
そうだった。酒場で‥この場所の話を聞いた時、教えて貰った事‥しないと。
『 もしも、マルールの家を使う事があって、使うだろ‥。そしたら必ず‥ 』
・・何か お礼を 残してく事。
価値が 高い とか 低い とかじゃなく、神様への お供え みたいなイメージで。
『‥まぁ、この世界に まだ無い物ほど‥喜ばれるかもね』とは言ってたけど。
じゃあ、まだ売り出して無いので。改名した事だし・・。
『傷薬ムニ』!で・・。 やっぱ 聞き慣れなくて、笑っちゃう。
いや‥商品名…というより、ソルさん達が‥揃って「むに? ムニ」言ってた‥。あの時のシーンを‥思い出して。
それと、回復薬ムニ!も・・ついでに、出しておこう。
1つの袋に、3個づつ入れた。
あとー・・これも。果物・・として、塔町で購入したけど・・・。
ビーリィって 白い果物 は、マ ズ イ ‥って思ってから、食べれてない。
栄養価は高いみたいだから、マエロルさん達に渡した‥野菜ジュースには、含まれてるけど・・。
味は‥ア ボ カ ド ・・なんだけどね。
元々、アボカド・・苦手だった。そのせいも あ り そ う 。
アルクス団でも、多めに貰ってくれて・・助かった。一番 喜んでたのフェリータだったな。いつも通り、ヴェレーノが 文句 言って来たけど‥。ふふっ
それの残りが3個 残ってる。これも貰って下さい・・と、テーブルに乗せておく。
食器類は‥汚れても、良い時の袋に入れて 仕舞った。
ムニ・・は、出る時に。だから‥ひとまず鞄へ 戻した。
少し食休み・・あ、今の内に・・飲薬 や ウラトノ薬の錬成も‥しておこう。
再び、寝る時・・布団に入ったまま、私は 考えてた。
アニメ や 漫画 で、よく ある ような 自分を守る‥結界 や 護符 が‥欲しいと。
それで、家や防具に付けて‥突発的な攻撃 や 視線からも守れないか?‥と・・。
そういうのが あ れ ば ‥なぁ・・。
丈夫な防具とかに加工 出来そうな‥木材は、見つけたけど・・。
あれは防御力が高くなるだけ・・だった。
守りたい 物 や 人 を‥守れる‥。
許可した人しか‥入れないような・・結界みたいな、護符が作れたら・・。
塩も手に入らないから・・。盛り塩も‥塩を撒いたり・・も、出来ない。
トラップ すら、作れない・・不器用‥というよりも・・。
いや‥ちょっと やっては みたけど・・・とっても古典的な罠を‥。
でも、狙った相手は‥引っかからず。連日の眠気で、頭 回らない私に‥追い打ちのように・・自分で、引っかかって・・。散々だったものね・・。
そういう魔石も‥持ってない。
せめて、家に入られないように‥なれば・・。
うぅん・・・ね・・むぃ・・すぅ・・・
鳥たち の 大 合 唱 。 森の中・・だったわ…と、起きた。
「あれ?」 テーブルの上に在ったはずの・・ビーリィが無い。
代わりに‥これは・・・魔石?
「それに、何だろ・・。メモ?」 紙が‥置いてある。
まず・・魔石だ。
【 オルキゾメの魔石 】願う物を作れる。
‥願う・・物?
・・それから・・メモの方は・・と。 図形と材料・・。
これって、もしかして??
「魔石品の設計図?!」
・・え? ビーリィ‥気に入った・・とか?
家に戻ってから・・・いや、それはマズイ。ここで‥作ろう。
お礼したのに、そのお礼・・返ってきた。なんだかなー。でも有難く。
素材は、この魔石と・・高品質な木材・魔力の塊。・・スフェラ石で良いかな?
・・高品質な木材って、防具 高くなる木材が‥今 持ってる中では、一番 ランクが高い。これに しよう。
鳥ちゃんを、直した時の要領で・・材料を合わせて・・・。
・・・何か・・黒い・・・人形?
小さいし‥フォルムが「 小人 みたい‥」
口は・・災いの‥‥元‥でした。
『…コビトです。ご主人様の お名前は?』コビト‥に、なってしまった!
「えぇっと、リモン・・だよ」
『リモン様、何か‥お作り致しましょうか?』ちょっと待って。
一応・・鑑定する。セーカの最初みたいに、顔も体も‥全部、真っ黒。
【 コビト 】魔石品
主人の望む『守りの力』を、具現化する魔石品。作られたばかりなので、1度に1種類しか作れない。作る際には コビト の提示する 素材を渡す 必要がある。なお 作る内容によって、必要な素材が異なるので注意。 創造者・リモン
・・ん⁇ 魔石品 作ると‥創造者・・なんてのに‥なるの?!
なんか、仰々しいなぁ・・。
それに『守りの力』? 結界とか、護符って言うかな?
‥私の方・・じっと見てる。えっと・・そうだな・・・。
視線は‥きっと、防げない・・と思う。さすがにね。
うん。でも‥試しに‥何か作ろう。
そうだ。ソルさんから貰った‥この、小さな お守りみたいなのは?
コビトに見せながら「こういうの‥作れる?」
『リモン様、生まれたばかりの自分には‥まだ、作れる物では‥ございません』
そうなの? 「‥じゃあ、突発的に 飛んで来た物 を 弾く‥のは?」
『では、小石・土・枯れ木を下さいませ』え?小石?
あ・・うん・・。しかも・・土も?
持ってたけど・・何にも使えず、入れっぱなしだった‥アルドルの土。
小石は、そのまま何個かを‥ゴロ ゴロと、目の前に置くと・・え!!
「…食べちゃった」えー・・って、呆けてたら‥次を‥みたいな顔。はい。
土 は、瓶のまま渡したら…中の 土だけ ・・。瓶は 返された。あぁ そう。
枯れ枝は、少し大きかった・・。
喉に詰まらない?と、心配しながら見てたけど・・どこへ入ったやらで。
『しばし、お待ち下さいませ』うん。よろしく。
コビトの情報などを、メモしていく。
設計図は・・いつの間にか入ったらしく‥錬成レシピ内に・・あった。
窓の外が、しっかり明るくなった頃‥サンドを食べてると・・。
『リモン様、出来ました』小さな両手に、乗るくらいの物が出来たみたい。
‥爪1枚分くらいの大きさ‥かな。
鑑定!っと・・あれ?・・。
「これ、名前が付いてないよ?」
『リモン様が願い‥作成された物ですので、ご自由に お付け下さいませ』
・・えーーー!!? って、私が付けるのー・・?!
ネーミングセンス‥無いよ?
…うぅーーーん。
「‥反射板」じゃなー・・とか思ったのに、声に出しては い け な か っ た ・・。
【 反射 板 】魔石品
コビトにより作り出された『突発的な攻撃を弾く』効果が付いた補助アイテム。装備品に付ける事が出来る。壊れるまで使用 可能
デザイン的には、とっても小さい‥盾‥みたい。大きさは、爪1枚分で薄い。
付けるなら・・胸というか鎖骨 中央・・辺り だろうか。
‥いつもの、装備の弓を引っ掛ける為の防具に‥付けてみた。
引っかかってる‥みたいだけど。一度 付けると、もう取れない。
『取ろうと思えば、取れますよ‥リモン様』そうなの?
・・うん。やってみたら、取れた。取り外しも可能‥と。
サンドを食べ終わり、コビトが居れば‥家に、結界用の護符を‥作れるかも。
「コビト、家の壁に貼り付けて、家 全体を守れるような護符は‥作れる?」
『家の壁に張り付く?』うーん‥家に戻ってから、説明した方が良さそうね。
しっかり、休めたから‥戻ろう。あ、お礼の・・ムニの入った袋を置いておく。
コビトは鞄に仕舞った。忘れ物 無し。布団は整えて、テーブルと椅子は拭く。
「ありがとうございました!」
玄関のドアを開いて、声をかけ‥螺旋の階段を降りる。
森の道が見えてる所から、歩いて‥戻る。ここから 戻れば 良いか。
そんな風に考えて、数10歩‥歩いたか どうかも‥怪しいくらいの短さで‥。
「は? ここ・・家じゃん」
借りた・・・家の リビングに 居 る 。え? どういう‥事?!
振り返っても、部屋の見慣れた場所しか無い。
さっき通って来た道は、既に‥見えなくなっていた。
最後まで・・不思議な所だったな。
まぁ いいか。楽 出来た事を・・素直に喜んでおこう。
コビトを出し、昔 拾った‥カプカの葉を部屋の角に、当てて 説明する。
「こういう角に全部 貼って、許可した者しか通れない って‥作れる?」
『柱に‥埋め込むのでは、駄目なのでしょうか?』ダメなの。借りてる家だから。
『では、カプカの葉 全部・枯草3束・カラコゥの殻1つ・木の皮 出来るだけ‥下さいませ』量が多いから・・かな?
言われた通りに‥使って無かった素材を、出していく。
それにしても、毎回‥全部、食べるのね・・。この時だけ、大きな顔になったり、口が開いたりしてる。傍から見たら‥ちょっと怖いかもね。
『1枚づつ‥出します』ん? 今、食べた直後なのに?
なんか、お金の両替機・・みたいな感じの口になり、葉っぱの形の‥魔力を帯びた‥護符・・が、出来た。
壁に貼れるか‥試す。なるべく上‥って言いたいけど、今の身長じゃ‥無理。
『リモン様、柱の 真ん中 を意識して、貼って下さいませ』あ‥はい。
1枚 貼ると・・すぐ、1枚 出て‥の繰り返し。
1階の角という カド に貼った。2階へ‥コビトを連れ‥また同じ事の 繰り返し。
途中、他の葉は無いですか?‥と 聞かれて、追加で枯葉を‥プレゼントした。
こうして、家中・・葉っぱだらけに・・。 うぅーーん。
『リモン様。全角に貼れた事を 確認 しました。呪文を どうぞ』…。
「へ??」 何?? え? 今・・『呪文』って、言わなかった?!
「えーと? 何・・??」何の事⁇
『ご存じ 無い のですね。失礼 致しました。今、貼った物を起動する為の文言を、考えて下さいませ。その言葉を唱えると、全てが起動し‥家を守る事になります』
へぇ~・・・。って!また、私が‥考えるのか!‥そうか・・そうよね。
使うのは、私だものね・・・。えっとーー。
じゃあ、やっぱ・・「結界!」
護符が・・淡い光の粒を周囲に・・撒き散らしながら‥。
若干、パチ パチと音を立て‥起動して光っていく・・・・。
わ~‥って感心して見てると、光が消えていき…。
それと 同時 に葉っぱの姿も 消 え て ・・?!
「え⁈ 消えちゃったよ!!」良いの?これ…。
『無事、家を守る ” 結界 ” が、発動されました。これでリモン様の許しの無い者は、誰で あろうと‥入れません。ご安心されませ』
「消えたのは?‥良いの?」
『消えたのではなく、見えなくなった だけ で ございます』へぇ。
さて、これの効果は・・どんなものか・・・。今夜 検証しないとね。
「ところで‥。人を招く時は・・どうするの?」
【マルールの家】(フランス語・不幸)
キトゥリノ州 ペリペティアの森の中に『在る』とされている謎の家。辿り着けた者は利用 出来る場所。利用して家を出る前には何かしらの お礼として品物を置いていくのが礼儀。なお‥置いていかずに家を出ると…森の中を彷徨い、再び家に辿り着くと言われている。何か置く事で願う物を得られるとも言われている。辿り着きたい‥だけでは弱く家までの道は開かれない。
【ぺス ヨノ】( ヨノ=韓国語・サケ )
赤身の魚。サケよりも かなり小さな魚。大群で居る事が多く よく食べられているらしい。
※乳製品 や その加工品は 普通は 売ってない。商売屋は 業者から購入しているが 個人には売ってくれない。なのでリモンは持ってない。
【傷薬 ムニ / 回復薬 ムニ】
『グミ』と言えないと言われ『ムニ』になった新しい商品で アメの代わりに売り出す予定。現在・価格 未定。傷薬30回復と50回復の2種類を予定して作った。グミ部分は『スライム玉』とも言うスライムの素材で作られている。味は いつも通り果物で付けていて やや甘い。緑や青が傷薬・白や黄色が回復薬にしている。それぞれ効果も違う。マルールの家に置いてきたのは緑3・白3。
【ビーリィ】( ウクライナ語・白い )
皮も中も真っ白な『果物』で様々な栄養が入っていると 知られた 事で 広く 食べられるようになった。味は アボカドなので 好みが 分かれる。値段は けっこう お高めな130 R
【オルキゾメの魔石】(ギリシャ語・誓い)
オルキゾメという魔樹の魔石。他国の固有種 で チェントロ国では 入手 困難。人の願い や 想い を形に変える特性がある。希少。
【魔石品の設計図】
普通は秘匿される為、他人の設計図を見る事は無い。人型の魔石品を作る。材料*オルキゾメの魔石・高品質な木材・魔力の塊 ( 魔力量の高いもの ) ※1体分。
【コビト】魔石品 レベル1。
リモンが作り出した魔石品・第1号。顔から何から真っ黒で、500ml のペットボトルくらいの大きさ。人語を話す。主人に名付けられた後、主人の望む物を作る。堅苦しい話し方なのは 初期 の物だから。作り出したい と 言われても 出来ない事もある。作る内容・個数により 要求する素材 が変化。使われてない素材を中心に 要求してくる。コビトが 作り出す物も『魔石品』と呼ぶ。魔石品 起動には『呪文』と呼ばれるキーワード設定と声に出す必要がある。なお『魔法の為の呪文』とは別物。コビトの口の中は異次元になってるので 人のような臓器は無い。
※アルドルの土 = かなり初期の頃、何でも素材になるのか?と思い 瓶に入れていたが、結局 何度 試しても反応が無かった為、放置していた。
※リモンのネーミングセンス = 無い。現代のチャットAIが使えたら良かったが、別 スライム話 のような 脳内AIみたいな物は無い ため難しい。
【反射板】( トルコ語・跳ねる )
魔石品・コビトにより生み出された お守りの1つ。補助アイテム に 分類される。身に着けている者へ の 突発的な攻撃に対して 弾く機能がある。これに『呪文 ( 文言 ) 』は必要 無い。オート。爪1枚 程度の大きさの盾の形。魔力の高い リモンが作った魔石品の為、半永久的に壊れない。
※結界札(葉)を貼る位置 → 150cmのリモンが 手を軽く伸ばした所 辺り
※結界札については 次回の後書き にて。
次回・・『お守り』の効果と‥初‥呪文?・・・




