33瓶 適性サイズとは…
ウィリディス州 最大の町、ガリゾーントでの最初の依頼は…。
騎士 団員を呼ぶ騒ぎとなった。
…はぁ~ 自分の見ためが、つくづく子供なのだと、再 認識しました。
鍛冶屋では無難に、お話が進みますように・・・。
ジンは‥ウィリディスで、依頼あっても‥信用 出来るって思える‥お店以外での依頼は、受けない事にした。
‥ウィリディス州・・。治安 悪いと聞いては いた。
でも、今まで‥こんなに露骨な態度は、無かったから…意識せずに居られた。
だけど、この大きな町は‥とこ とん、よそ者に‥マウント取りたい人ばかり‥って印象。本当に‥うんざりする。そういうの。
‥まだ、アクセサリー屋の人と兵士が、何か話してるようだけど・・。
もう、この店・・来ない。
まぁ私・・アクセサリーも作れますし、何より‥能力で 無効化する ので、必要性を感じないのですよ。ホントの所。
・・アクセサリー屋の隣に、本当に鍛冶屋が在った。
鍛冶屋‥は、中が暑くなるから‥か、入口側に・・扉や壁が無くて‥柱のみ。
そして、マッチョな方々が、トン カンしてます。
・・これは、ど な た に 話かければ…?
一応‥奥に カウンターが、あるようだけど…人の姿 無い・・。
カウンター近くで、どうしよう‥と考えてたら、手前に居た‥職人さんが、手を止め‥顔を上げた。
「小僧、何か用か? 依頼か?」
「!‥あ、はい!えっと‥」紙を出すと・・。
『ホルム!!』と、いきなり 大声 出されて、ビクッ となった。
すると、奥から‥誰か出てきた。
「‥お待たせしました。こちらに御用とか‥」
「この依頼の品を、持ってきました」どこに 出せば?
「この‥。こちらのカウンターに、お願いします」
・・ヘボコ石‥石に見えない、ドロドロの物。1瓶だけで、錬成したら‥小石くらいの大きさにしか‥成らなかった。なので、5つを‥まとめて・・は、まだ出来ないから、3つで、拳くらい。
依頼に書いてる重さが、キロ表示じゃない。
比較物の絵が、一緒に描かれてるのだけど。
それも‥見た事 無いから、例えに使われてても、分からなくて。
拳のサイズで出来た物を、3つ使って‥錬成して・・私の両手で、持てるくらいにした物‥を、出した。 ” 岩 ” って、言うくらいだからね。
・・・あれ? お兄さん? 固まってる・・。
‥何か、マズかったのだろうか?
「…ぉ‥お!おゃ‥‥ぉっ‥」 ん?
さっきの人の方を向いて、何か言おうとしてるけど・・。
「?‥どうした?ホルム?」 あの人、気づいた・・。
「‥お・・親方!‥こ‥こここ…これ!こんなの・・来たんですけど‥」
で で ん っ と出した、私 錬成の‥ヘボコ岩を見せる。
‥って、最初の人って…ここの親方さんだったの?!
ガタッ!
親方さんは、道具を置いて‥こっちへ来た。
大き‥過ぎた・・のかな?
‥拳バージョンの方が、良かったのかな??
やらかした・・よね・・? や っ ば ぁ ーー
「おい、こりゃー‥なんだ?」
何って・・「えっと、ヘボコ岩・・ですよ」うん。
【 ヘボコ岩 】
ヘボコ石が、長い年月をかけて、固まった状態の事。見つけるのは珍しい。
ヘボコ石を独自の方法で、岩にする技術を 持っている者も居る。
材料・ヘボコ石の中瓶を3つ
ほら・・。鑑定でも、ヘボコ岩 って書いてあるよ。間違ってません。
「…こんな大きな物は、見た事 無いぞ・・」
大きさ でしたか。やり過ぎだったね。
「小さいのも、ありますけど?‥替えますか?」
「‥まだ、持ってるのか?」・・はい。
けっこう‥何気に、いっぱい持ってたので。
…錬成 時に、予想外な物も出来たけど・・・。
「‥これ、貰って良いのか?」・・はい。依頼でしたので。
「‥おいおい、凄いな‥それ」「大きいな…」「良い物じゃないかよ!」
‥いつの間にか…テンションの高い、職人に囲まれてました・・。
「親方、どうしますか?」
「…小僧、名前は?」
「え?‥リモンです」・・だいぶ、言い慣れました。
『‥リモン⁈』 え?・・なぜ、ハモる?!
「なるほどな‥」と親方さん。 何が、な る ほ ど ‥なのでしょう??
「よし、リモン!‥これは、買取らせてもらう!」
「はい・・・あれ?‥」依頼は、買取りじゃ‥無かったような?
「これは、買う。依頼用には、小さいのを出せ」と、言うので‥拳くらいのを出す。‥これで良い?…と、加減して見たら、また驚かれる。
「‥これで、小さい・・のか?」・・違うの??
「じゃあ‥」と、その前の1瓶だけの錬成で出来た、石ころ を出す。
「…やっと、知った形だな」
・・あー・・初期のが、普通 の ヘボコ岩 なんだ。メモっておこう。
「‥えーと、1つで‥良いですか?」まだ、ありますけど・・。
「あぁ。1つで、いい」と、ホルムさんに、紙を渡す親方。
その紙に、ハンコを 勢いよく・・ ダンッ と押した。
押したって言うより、叩いたって感じでしたけど・・。
「ほらよ」と小袋を渡される。
大きな ヘボコ岩の代金らしい。うひゃーーー!!
「‥ちょっと、多いような気もします‥が‥?」
「うちで出せるのは、ここまで だからな・・すまん」
えぇ?! 何、謝ってるんですか!
・・大 穴 金 貨 3枚だよ!? 大金持ちじゃん!!
「この大きさなら、騎士団や王に献上しても、良いくらいの物だぞ」
「これ、精製したのかい?」‥まぁ、そうなるね。頷くと『おぉ!』と。
お金は、早々に仕舞うと、魔道具の鞄を見る‥職人達の視線が…。
「ほら、依頼の紙だ‥。何か作って欲しかったら言え」
そう言ってもらえた。お辞儀して、その場を去る。
・・・でも‥あの方々・・・声が 大きい !
‥いつまでも、話してる内容が‥聴こえて来るのですけど~。
私・・いや、リモンを褒め称える感じで・・。やめてっ 恥ずかしい‥。
‥なんとも言えない顔して、商館に戻る。
なんか、来た時より・・変な空気が、漂ってるような?気のせい??
紺髪のお兄さんに、1枚だけ紙を渡す。
「‥お疲れ様。はい‥」と・・あれ??
「‥多いですよ?」
首を横に振る兄さん。こっちは、疑問符なまま‥ですが?
「ヘボコ岩の方は、これで合ってる。もう1枚の紙の方は、相手側の落ち度だったので、商品の弁償として‥の金額なんだ」と説明を受けた。
・・・・。
ヘボコ岩は、あの‥小石サイズで、小金貨 3枚。
商品の弁償・・は、確か小冊子に書いてあったな・・・えーと‥。
商品 価値の 3倍 の価格を‥依頼側が‥払う事。
つまり、ジン・・1塊で、15,000Rで・・・3倍・・。
‥‥45,000R ( 小金貨4枚と大穴銀貨5枚 )ですね・・。
まぁ!どうしましょう・・。にわか金持ち状態。
店、建てれるかもしれない。ここに‥建てたいとは、思わないけどね。
お金は仕舞う。当分・・仕事しなくて・・いいかも。
会釈して、その場を離れた途端に‥!
周りに居た‥緑の髪の人達が、駆け寄って、私に声をかけてきた。
それは・・手のひら返し でしかなく、子供だから‥言いくるめれるだろう…って顔で、話してるのが見えてて ( 副音声の如く )…。
「君 凄いね~ ( その金、俺によこせ )」
「その鞄、重そうね‥持ってあげるわ ( 商品ごと 金も、よこしなさいよ ) 」
「君は、何か違うと思ってたんだよ ( 媚び売れば、いい気分になって、言う事 聞くだろう ) 」
・・見えてるし。心の声・・聞こえてる。
私、人の目を見て・・どう思ってるか、言葉に聞こえるのよ。
・・・現代での‥環境のせいでね。
「すみません。全て、お断り致します」と言っても、聞いてない。
聞く耳 持たず…で、言いくるめれると思い込んでるの、どうにかして欲しい。
他の方にも、迷惑になるから離れたいし・・。
鞄の紐を、両手で掴んでるけど、そこに、手を出して来るのを、何度も‥身を翻して、掴ませないようにしてるっ。
「もぅ‥いい加減に‥」『 い い 加 減 に し ね ー か !!』
私の声よりも、大きな声が‥どこからか聞こえて来た。
声に驚き、周囲をキョロ キョロし始める人達。
「こっちへ」という声に振り返ると‥手紙を持って来てくれた、お姉さんだ。
言われるまま、カウンターに居た お兄さんも道を作ってくれて、人込みから出れた。私が、お礼を言おうとすると しー って、言われ‥そのまま進む。
本棚の近くに、気づかなかったけど、奥への通路があって、左は‥お風呂に繋がってるみたいだった。そこを右に進んで、突き当りを曲がると、階段があって…。
そのまま、2階へ 上っていく。
上には、一部屋だけ・・在るみたい。
お姉さんの方が、ノックをして・・中からの声で、部屋に入る。
入った直後に「‥サフィロ、今度から‥そいつの依頼は、別室を使うようにな‥」
「はい。承知 致しました」紺髪の受付は、サフィロさんと言うらしい。
「‥そこへ 座りなさい。少年」と、ソファだろう椅子に・・促された。
「失礼します」と軽くお辞儀をして、勧められたソファに座る。ふか ふか。
そして、扉が閉められ‥お姉さんは残り‥サフィロさんは、戻って行った。
「大変だったな‥」‥先程の騒ぎですね・・。はい・・まぁ。
「さっき、ルドニークんとこの、鍛冶屋イロアスからの報告を、受け取ったが…」
鍛冶屋・・うん? えーと…ヘボコ岩 でしょうか?そうでしょうね…。
「かなり大きな塊を、買い取ったと言っていたな」
お店側から、商館に…報告みたいに、来るんだね。
「あれは、精製した物と聞いたが、本当か?」頷くしか‥出来ない。
どうやってる?‥とか、聞かれても・・困るけど。
「…ふむ。そういえば、おまえさんのウワサは、聞いてたぞ」
…ど・・・どんな、噂なのでしょうね? 怖いなー・・。
「アルドルのフォルスからは、スコヴェル粉を作れる 奴だとか、兵士たちの中では、飲む薬 や、あめ・・とか言う、粒の薬とかの話も有ったな・・・」
・・・まぁ、はい。
「まだ、14なんだろ?」はい。体は・・・。
「‥おまえさん、店を構える気は‥在るのか?」
え・・・「いえ、ありません」‥今の所。
「構える気は無い・・か。そうか。じゃあ、目的は何だ?」
「え‥。えと、薬師を探して‥キトゥリノ州に、行きたいのです‥」
「騎士団 扉の許可か・・」はい・・。
「…大金 詰んでも‥許可は、出ないからな・・」・・でしょうね。
「何か…課題みたいな依頼を、達成 出来たら、許可を貰えないでしょうか?」
「うむ。そうだな‥。それであれば…俺から聞いておこう。しばらく、この町に居るのか?」はい。宿の場所を聞かれたので、すぐ近くの‥緑の・・って言っただけで、通じた。
「知らせは、宿の店主に‥預ける事とする。文字の読み書きは、問題無いな?」
「はい。大丈夫です」翻訳 能力のお陰ですけどね。自分で、勉強してません。
「では、連絡を待ってろ」と言われ、女性に促されて部屋から出た。
その後・・・風呂場を借りた。
‥ただ、昼間のみの利用が‥望ましいと言われる。いつも、この時間ですけど。
というか、宿でも入れるからね‥今は。
・・・また、煩い人達に囲まれないように、注意してって言われた。
女性も金髪だから‥なのかな? 何か‥言われるんだろうな…って。
そう感じた。
お風呂に入って、人の居ない内に‥そそくさと、商館から出て宿へ 戻った。
「おかえり~」宿屋の店主が、にこやかに、声をかけてくれた。
「ただいま‥です」他のお客さんも居たから、私は早々に‥部屋に戻る。
はーー・・・。上手く‥いってる・・よね? たぶん。
問題・・多かったけど、このお金は‥何か、買うって言うより・・貯金したい。
手のひら返しする人の心境なんて、想像したくない。悪口、全部 聞こえてたし。コロっと態度 変える人を‥信用 出来ない。しないけど。
‥口は、災いの元。一度 出た言葉は、ぐるっと巡って‥自分に跳ね返るのに。
何か、跳ね返るような装備 欲しい・・。反射の・・。
何かそういう、アクセサリー‥見た事あったな・・とか、だら だら‥ベッドに寝転がって、うだ うだ 考えてた・・。
‥今日、会った人・・。ギルド長だよね・・ココの。
あの人からは、偏見的な視線すら、感じ取らなかった。
でも、騎士団は・・どうだろ?
‥無理 難題・・吹っ掛けられそうな・・予感する。
はずれますように・・。
【ホルム】鍛冶屋イロアスの鍛冶職人 見習い。最近 親方に、弟子入りしたばかり。男 / 24歳 / 163cm / 黄緑の髪 / 黄色の瞳。仕事は 受付含む 雑務全般。
【ルドニーク】鍛冶屋イロアスの鍛冶職人であり、親方。男 / 56歳 / 180cm / 既婚者 / 緑の髪に白のメッシュ / 深緑の瞳 / 職人31年目 / 声が大きい / 筋骨隆々。
【鍛冶屋イロアス】( イロアス=ギリシャ語・英雄 ) ウィリディス州 ガリゾーントの町に構える鍛冶屋。親方・ルドニークの元、3人の職人 と 1人の見習いと共に、様々な物を作り出している。州軍の武器や防具も作ってる。
【ヘボコ岩】『岩』と付いてるが、ヘボコ石が固まった物‥という意味。小石 程度が 一般的。ちなみに、小石サイズ=小金貨3枚・拳サイズ=大金貨1枚・今回の特大サイズ=大穴金貨2枚以上。
【大穴金貨】=1枚、100万 R
【商品の弁償】鑑定の為とはいえ、依頼主 以外が削ったりした事で、商品 価値が 下がったと判定された場合に限り、騎士団から請求され‥不利益を被る者へ渡すため、規定により、高く見積もった金額 ( 今回は 15,000R )として計算された。
【サフィロ】ガリゾーント商館の緑髪以外の依頼カウンターの店員。男 / 22歳 / 175cm / 独身 / 紺の髪 / 緑の瞳 / 大人しそうな印象の人。
【アルドルのフォルス】エキャルラット州 アルドルの町に在る、商館のギルド長の名前。今現在も、リモンと手紙での やり取りがある。
次回‥嫌な予感というのは、当たるようになってるのでしょうか?・・・




