32瓶 呆れる人達
港町で、隣の州に渡った薬師を追い、自分も・・と思ったのも束の間。
‥次へ行くには、騎士団 扉が使えないと・・・。
さて、どうしたもんかと、新しい町まで‥今、走ってます!
走ってるけど、ヒルードーは‥出ない。最近 遭遇してない。
こっちには、出ないのかな?‥でも、全域って書いてあった気がする。
・・はぁ はぁ・・ 時々 戦い・・素材 集めて・・。
素材が‥風で飛ばされて、追いかける内に町の門が見えてきた。
「ぉおーーい! そろそろ、門‥閉まるぞー! いっ そっ げー」という声が。
私に言ってる? と思ったけど、他にも冒険者のグループの人が、同じように走ってる。門に着くと、順番に‥ギルドカードや書状を出してた。
私も見せて‥アイテムを渡そうとすると「良いから、入りなさい」と言われる。
…え? いいの??
門から中に入ると、これまた、緑と白、黄色の町だった。
大きいっていうか、また 迷子に、なりそうなくらい広いね・・きっと。
まずは、ギルドに・・? いや・・まずは、宿だ。
そう思ってたのに、なぜか他の宿へ行けと‥ある意味‥盥回しにされてる。
挙句の果てには‥町の隅っこにある、緑色に塗られた‥木造の宿屋に到着。
「…いらっしゃい。お客さんも、他で門前払いになったのかい?」
どうやら、ココは‥他で泊まれなかった人が、最終的に来る場所らしい。
「‥空いてますか?」「うん。大丈夫。空いてるよ」と、3階の鍵を渡される。
「鍵 返してくれた時に、清算するからね」と言われた。他 同様に1泊10R。
今度の鍵は、文字変換されて‥3ー1‥ってなってる。
学校のクラスかな? って違うか。
部屋は‥机とかは無いけど、ベッドだけじゃなく、お風呂!付いてた!
‥木の盥だったけど。入れる! わーい‥すぐ入る。
ぬく ぬく あたたかーい・・。疲れが‥癒されますねぇ・・。
お風呂から出ると、隣の部屋だろうか?‥人の話し声が聞こえる。
話しの内容は3つ。
1つは、他の宿に泊まれるのは、緑の髪をしてるか、ランクが緑の者だけらしい。
‥だからか。何かあるのかもね・・。
1つは、境い町の宿で、特殊な回復薬を入手した話。
‥それは、私の‥傷薬アメでしょうね・・。
1つは、騎士団の間で、飲薬が流行ってるらしい・・。
‥それも・・私の・・ですね。
・・・それなら、騎士団の扉‥使わせてもらえないかな?
無理かな? 条件は何だろ??
‥そも そも、アルドルの時も‥騎士団が居るだろうって場所に、近づかなかった。
だから、どこに‥そんな扉が在るのやら・・って感想なのよ。
ひとまず、町の地図を‥手に入れなければ・・迷子になるよ・・。
階下へ降りて行くと、店主さんが暇そうにしている。
「すみません‥」声をかけて、ギルドの場所を聞くと、ここ には『 商館 』が、在るらしい。なので、そっちの場所を教えてもらう。
店主が、説明の為にと出した紙を見て、思わず‥「これ地図!? 欲 し い ‥」と言ったら、タダでくれる。悪いので、何か渡そうとしたけど‥。
「良いって。これはサービスだから」と。
そして商館の場所に、〇を‥付けてもらった。
「あと、騎士団の扉に関しては、どこで聞けば良いんでしょうか?」
「騎士団 扉?‥何? キトゥリノ州へ 行きたいのかい?」
頷くと、それは‥商館でギルド長に、相談した方が良い・・と言われた。
・・・じゃ、まずは 商館だな。
「ありがとうございました! おやすみなさい」と言って、部屋に戻った。
夕食用にパンを食べる。お腹空いてて‥2個‥食べた。
ステータス画面 開いた瞬間に・・・地図が パシュッ また入ったよ・・。
港町の地図は、買って無いからか・・。歩いた所や入った場所しか、表示されてなかった。また行った際には、買いたいね。
地図には、店主が 丸 を付けてくれた所に、目印の旗が付いてた。
今 居る宿は、町全体で見ると、右上 辺り。
対する商館は‥北の塀沿いに進んだ所の・・扉から入れるみたい。
宿に来た時‥近くには、雑貨屋は‥在った。
‥地図に・・門前払いされた宿屋が、表示されてる。
1・2‥3‥4番めだから、4つも宿屋が‥あるみたい。
アルドルの町とは、少し違って‥お店が、多い印象だった。
人が住むなら、港町‥なのかな?
トントの町も…住宅が多い印象だった・・。
低めのベッドに横たわっても、地図 画面‥浮いてるから見れる。
まずは‥聞こう。それから‥ふぁあぁぁ…・・ねむぅ~‥・・ぅ・・すぅ・・・
遠くで、鐘の音が・・聴こえた気がして起きた。
今日も パンを頬張る。うまし!
‥野菜ジュースも、都度‥毎朝の日課になったくらいに、錬成で出す。
美 味 し い !
着替えて‥って、そういえば・・・。服屋は、見当たらないんだよね。
防具のポンチョで‥隠してる状態だけど、けっこう あち こち ボロ・・い。
次の町には、在る‥と良いな。
支度して、ギ・・じゃなかった・・。商館へ向かう。
地図が在れば、迷子にならずに済むので、安心感が違うね。
確かに・・塀に くっついて建物が在る。
扉を通っても、まだ商館内じゃなかった。
ここ、反対に‥通り抜ける通路だったみたい。
真ん中の両開きの扉を開いて、中へと入る。中央に…半円 二つのカウンターが在り、そこで‥依頼のやり取りをしてるみたい。
両側に、机と椅子のセットが並び、近くに本棚もあった。
売買 出来る場所も、ある。奥の方に‥手洗い所も。
2階はカラコゥの殻を、売った時みたいに、部屋でも在るのかな?と上を見上げるが、天井しか見えない。階段は、どこなんだろ?
‥ここは、商館だから‥商人用の依頼ボードしか無い。
依頼ボードの横にも、はみ出した依頼が貼られてる。
あれ?
依頼の紙の条件の所・・。
普通は、傷薬の50回復以上で・・とか、内容の指定が主なのに。
ここに在るの『緑髪の者 限定』とか『よそ者 受付、拒否』になってる。
って事は・・選べるのが、少ない・・かも?
‥ギルド長・・は、どうやって会えば?‥見当たらない。
アルドルと違い、ここは‥店員さんしか…居ない。
カウンターに2人居る方は・・緑な人達しか居ないし。
‥背向かいのカウンターの店員は、紺色の人だ。
・・何か依頼を受けよう。
ギルド長に会うにしても、何かしら実績として‥仕事しないとね。
‥さて、何にしようか?
金‥じゃなくって、ジン‥やってみるかな。
それと‥って考えてたら、金髪の女性に‥声をかけられた。
「…あなた、リモンで合ってます?」
「はい。そうですが?」そう答えると、手紙を渡された。
「やっと渡せました。アルドル商館からの手紙です」
「ありがとうございます」
‥あとで、宿で読もう。
この商館内の、緑頭共・・。しょーもない。
「あいつの頭‥赤色だぜ‥」とか「あんなガキが、商人とは‥世も末だぜ」とか「あんなのに、何が出来るんだよ?」と‥笑ってたりしてる。
‥レベル低い。子供か・・。いや、この世界の子供の方が、大人よりマシかもね。
例外が居る事を‥願う。他の町みたいに。
「これ、お願いします」
「‥はい。えっと…ギルドカードを、お願いします」
そうでした。すみません・・って出した。
「では、ジンと‥ヘボコ岩。・・本当に、大丈夫ですか?」と、なぜか小声。
気にしてくれてるのかな?
「既に持ってるので、大丈夫ですよ」と、答えたら‥久々に驚かれた。
『あんな子供が、ジン や ヘボコ岩 なんて‥持ってる訳 無いぜ・・』
『どうせ、この間のガキみたいに勘違いして、騒ぎ立てるに違いない…』
‥前のがどうとか、どうでも良くない? その子と、私は違うのだから。
手続き終わって、お店へ向かう。
1つは、門入口に在ったらしい‥アクセサリー屋。
こっちの依頼が、ジンの方ね。
もう1つのヘボコ岩は、ヘボコ石だけで錬成したら、出来ちゃった物。
‥その依頼の店も、アクセサリー屋の隣みたい。
遠いなー‥。
真っすぐ進むだけって、なんでこんなに‥遠く感じるんだろうね?
・・分からないけど・・・。
アクセサリー屋に到着。ふぅ~やれ やれ。セーカで、汗を乾かしてから‥入った。
「‥」 いらっしゃい・・久しぶりに‥無し!
「すみません、こちらの依頼品を‥届けに来たのですが…」
「‥まずは、品物を見せて頂戴」
ひとまず、1個 出してカウンターに乗せる。
「⁉」 おぉ・・久しぶりに鑑定されてる。
最近は『ここ、置いてくれ』系にしか、遭遇してなかったから。
しばらく、色々な角度から見ていたりしていたが‥。
ん?‥‥何の‥笑み?
「‥1つ‥1000Rで‥どう?」 え? いや・・価値 知らないの?
・・それとも、子供と思って‥見縊ってる?
「申し訳ありませんが、その値段であれば‥お断り致します。純度など、よく確認して下さい‥」
「えぇ? これでも、良心的な値段よ?これ以上なんて‥」
「ふぅ‥。それは売値価格、15,000Rですよ? 鑑定出来なかったとか‥言いますか?」噓でしょ?って、呆れた顔になってただろう。
こっちは、最近じゃ‥売値 価格まで、見えるようになってる。
なお、この売値。買う際には倍以上になってると知った‥のは、最近ですけど。
「なっ⁉ 何を言うの⁈ そんなに言うなら、依頼は破棄で良いわよ!ふんっ!」
しっしっ‥ってされるが・・・。
「返して下さい」店の人、手に持ったままなんだけど・・。
「は?」 ・・それ、こっちのセリフ。
「渡した物を、お返し下さい。返して頂け無ければ、帰れません。破棄なら破棄で、返して頂かないと‥」
‥驚いた顔のまま、私を見てる。それ、私が作った物なんですよ‥ジン石で。
追い払われたって帰れない。破棄にするなら するで、返して欲しい。
「な‥何を言うの?! おまえから受け取った物なんて、無いわよ!」ぉっほほほっ…と、高笑いしてるんですけど・・。どうしよう?
「ジェマさん、どうしたの? 何かあった?」お客さんが、話に入って来た。
大事になるから、入って来ないで欲しかったのに。
「いえねぇ‥」この子が我儘を言ってて・・とか言い出してる。
「鑑定 出来る人に見せれば、分かると思いますが?」と言うけど、聞いてない。
‥盗人 猛々しいな・・。
「君、今‥騎士団を呼んでるから、ここで待ってろ」
はぁ~‥もー・・。これで私が悪く無くても、謝らなそうな予感。
逆に‥これで、もし私が全面的に悪い…ってなったら、この店に‥入る事も、出来なく なるだろうけど。ランクが下がって‥許可書状 没収・・なんて事になったら、嫌だな・・。泣いちゃうぞ…。
しばらくして、騎士団の人が来た。‥マント‥紺色の・・若い。
まぁ‥騎士団、若い人しか…見てない気がする。
「ラオフェン、来てくれたのは君か。良かった」
「鑑定人も、連れてきました。問題の商品は、どちらに?」
盗人 店主が、持ってますよー・・。
「これよ‥大穴銀貨1枚でしょ?」それをこの子供が、売らないと言うし、返せって言うし‥って、兵士に説明してる。
買取って無いのに‥返してくれない方が、悪いと思うのだけど⁇
「こちら、場所を‥お借りしても?」子供みたいな顔の‥たぶん童顔なのね。
店主に聞いて、何やら いろいろ‥ごちゃ ごちゃ出してる。
それを見て思った。・・・もしかするの?
いや・・自分のみたいな‥鑑定 結果が見えてる・・訳じゃない?
・・独自の方法で‥鑑定してるなら、金額 分からなくても仕方ないね。
でも、例え見えてないとしても・・。
重さとか、触った感じとかで…分かる‥と、思うのにな・・・。
鑑定人の仕事が 始まったのを確認してから、兵士は こっちに来た。
「依頼書は、持っているか?」頷いて、紙を出して渡す。
「ふむ‥。では、同じアイテムを‥持っているか?」
これも、頷きつつ‥出して渡す。
「…。ラフェヌ‥どうだ?」と言いながら、見てた ジン は、返された。
「これ、少し削っても?」「‥ちょっと‥」と店主が言ったが、聞いてないみたい。で‥こっち見てる。さっきも店主に言ったけど「どうぞ、確認して下さい」と伝えると、何か細い棒で、先端が尖ってる物を‥押しあてたり、削ったりしてる。
数分後・・・。
「店主‥‥。こちらは‥高純度の ジン です。さすがに、大穴銀貨1枚では‥安過ぎますね‥。僕が本人に、返しておきます」
「少し削りましたが、本当に良い物です。良い物を見せて頂きました」
「え? ちょっと待ってくれよ!ふたり共!!」と、さっきのお客さん・・。
まだ、何かあるの?
・・ 決定が不服だと、捕まりそうだけど?騎士団に。
‥って目の前の‥えっと、ら・・ラフェヌ?さん・・。
ジンの塊に、う っ と り してるんだけど‥受け取って、良いのかな⁇
「まだ何か?」
私以上に怪訝な顔をした、兵士さん・・・。
「いや いや、ジンは大穴銀貨1枚で、買取ったって言ってたのに、何 返そうとしてるの?!」
何言ってるの?この人…。
「買取られてませんけど? お店のサインも頂かないまま、紙を破棄するように言われました。それに、その値段では売れません って、伝えましたよ。それなのに、返却されなかったから、今‥このような状態になってるのでは?」と、私は 状況分かって無い‥お客さんに言った。‥ホント、呆れる。
「依頼の紙に、サインは無い。店主のジェマさんが‥手に持ったままだったのも、違和感があったが・・。そういう事か…」何か納得した顔の兵士さん。
そして、受け取って良いか、戸惑ってる私を見て‥「ラフェヌ‥早く、返せ‥」「あ‥ぅ・・うん」 ‥あ・・兵士さんが、ラフェヌさんから取り上げて‥。
やっと、手元に戻って来た。
「あの‥依頼書は・・?」 紙は・・兵士が、持ったまま。
「これは、こちらで処理しておく。君は、もう行ってよい」
「ありがとうございました。失礼します」お辞儀をして、苦虫 噛み潰した顔の客 と 店主の顔が見えたけど、そのまま去った。
やれ やれ。
予想外に、時間かかった。次の所では‥普通に、取引して宿に戻りたい。
・・隣の鍛冶屋へ・・。
※売値=売る際の値段 (店側の売値とは別物)
基本は 依頼以外で、店で売ると値切られて、今回のような価格で言われる事は‥日常茶飯事。今回は依頼だったのに‥。
【ジン】主にジン岩から精製されて作られる、高純度のジン塊。金貨や宝飾品などに加工され、使われる素材のひとつ。高密度、重さなどで価値が決まる。
※リモンの鑑定=売った時の値段も表示される。
※この世界の鑑定してる人達=鑑定する為の知識、経験などで、総合的に判断してる。個人の技量により、かなり差はある。
【ジェマ】ウィリディス州 ガリゾーントの町・ジェマ店 ( アクセサリー屋 )の店主。女 / 68歳 / 150cm / 既婚者 / 黄緑の髪 ( ロングウエーブ ) / 赤紫の瞳 / ややヒステリック / 痩せてる。見慣れない子供は、扱い易く、騙しやすいと考えてる。
【ラオフェン】ウィリディス州軍 所属・紺のマントは、一般兵内の班長の印。男 / 24歳 / 172cm / 緑髪 / 赤目 / 生真面目 / 品行方正 / 騎士団の中で、一目置かれている。若い団員の憧れの的だと、本人に自覚無し。相手がどこの 誰であれ 裁く事で有名。
【ラフェヌ】騎士団 所属・鑑定人のひとり。子供っぽい顔をしてるが、本人は誰に馬鹿にされても‥全く気にしていない。男 / 21歳 / 169cm / 深緑の髪 / 紺の瞳 / 真面目 騎士団 鑑定人の中では、信用度が高い。リモン作成のジンに、うっとりしてたのは、欲しかったから。
次回‥鍛冶屋への納品で、またしても!やらかす‥私なのでした・・・




