22瓶 デトリチュスの素材
毒の理由を手紙で知って、納得した私は‥未だ、開かれない門を見てた。
‥町で装備 整えられないかと、よろず屋へ行った後は森へ向かう予定です。
トラストの町、唯一の よろず屋さん。
今日は、防具が あるのか?と、ガラス瓶の中瓶を探しに来た。
「こんにちは~」「いらっしゃいっ」
丸い店内に、いろいろな物が‥壁にも、所狭しと置かれている。全部、把握してるのだろう‥お客さんの要望に、すぐ応えて持ってくる。
・・いっぱい‥在り過ぎて。 防具は‥どこ でしょうね?
ガラス瓶は見つけた。中瓶だけじゃなく、大瓶もあった。梅干しでも漬けろ‥とか言うくらいの大きさ。いや、この世界に 梅 が在るかは、まだ不明ですけど。
・・塩も、ある みたいだけど・・やっぱ、貴重なのか、お店では売り物として置いてない。まぁ私の この‥錬成の力を もってすれば、梅干しも出来そうですが・・。いえ‥梅干しは、蜂蜜 漬けしか食べませんけどね・・。
うーん・・分からないや。
「すみません、ここって‥防具って在るんですか?」
「あぁ。一応 在るけど・・」と言って、指さしたのは・・。
壁にかかってた・・大人の男性用の‥厚手の革の鎧だけ…でした。
…残念。子供用は、無いってさ。
「門が開いたら、ウィリディス州側の境めの町に、防具屋があるんだけどね…」
「そうなんですね。わかりました。‥じゃあ、これ買います」と、持ってたガラス瓶を、カウンターに乗せる。
「はい。中瓶3個で、30Rだよ」はい・・って安っ!
鞄に仕舞う。どんなに入れても…重さが変わらない鞄ですけど‥これ。
「あ‥そうだ、矢ってありますか?」
「うーん‥さっき来た、冒険者に売ってしまって、在庫が無いんだ」
・・門が開くまでは、難しいみたい。
「どうしても必要になったら…ギルドで注文するか、冒険者に売ってもらうんだね」 ありがとうございます・・と言って、店を出る。
…ギルドで・・・注文?
まだ、矢は‥あるから、大丈夫だけど。門 開くのが、いつになるやらだから。
じゃあ 森へ行こう。今日は、もう少し‥奥まで行ってみよう。
道中では、またカラコゥが‥コロ コロやって来たけど‥。なんか、だいぶ来る回数が減った気がする。
広い平原 歩いてると、たまに‥アルドルの門前に居た兵士たちが、魔物を退治してるのを見かけたり‥。奥の洞窟方面で、冒険者たちが魔物と戦ってるのが、見えたりする。
自分 以外も戦ってるんだな~って思うと、自分も がんばろーって思う。
森は‥気温が違うみたいに感じる。少し涼しい。
以前とは違う道を進んでみる。
そういえば…この森には村が在るって話だけど、どこに在るんだろうね?
魔物っていう魔物も出ない森で、なんちゃって魔物の 逃草 くらい。
・・・あいつ、魔物じゃないんだもの。
しばらく歩いてると、左手に‥小さな・・池?みたいなのが・・あった。
近くには、人の腕くらいの長さのある、広がった葉が生えてる。
【 濡手葉 】
水辺に生えている植物。開いた表面は濡れていて、ちょっとした汚れを落とせる。
・・だってさ。
気になるから・・いくつか採取する。ハサミ・・使ってますよ。
今の所、デイングル草みたいな属性付きは、見てません・・。
よし。大きいので、5枚ほどにしておいた。
・・宿の部屋では、汚す可能性があるので、ちょいと1枚を…両手に収まりませんけど…やってみた。手で挟んでたらオッケー・・になったりしない?
挟んで数秒で光って、手の中に何か・・。何これ・・・ちっさ!
傷薬よりも‥ちっさい小瓶。・・小瓶より小さいけど、何と言えば?
アロマオイルの入ってるような‥とにかく小さい。親指くらいの瓶。
・・で、何が 出 来 た ん だ ?
【 清水 】
濡手葉から精製された、不純物が 一切 入ってない水。
え・・・水?? でも、不純物が ” 入ってない ” って。
でも、量が少な過ぎる・・・。
あれ? 普通の水は? と思って、手持ちの風呂時の水 ( お湯 冷めたもの ) を、小瓶に移して・・錬成してみる。
【 精製水 】
普通の水から、不純物を取り除いたもの。
作成*普通の水を沸かし冷ます。
上澄みを掬って、もう一度 沸かして上澄みを取ると出来る。
沸かして・・上澄み? え・・冷ますと、不純物‥沈むの?
まぁ私の場合、不純物は‥ ど こ へ 行ったのでしょうね?
こういうのを普通の傷薬を作る過程で、お店で作ってるのだと…使ってたりするかもね。あ・・薄める時に、このキレイな水・・使ってみようかな?…それとも、何か‥水を混ぜた方が良さそうな物と、組み合わせる・・とか?
そうだ!・・ここの水も、汲んでおこう。
小瓶に少し入れて・・錬成!
あれれ? 今度は、水に…ならなかったぞ?
【 純正石 】
水に溶け込んでいる魔力が固まった石。魔石の欠片とは違い、何の力も無い。属性を感じると、その属性に変化する性質を持つ。魔石で道具を作る際に、繋ぎとして使う事もある。
…白いし、小さいし・・平たいので違うけど、パッと見は・・米粒みたい。
小さな小袋に入れておこう。どっかで、必要になるかも・・。
水静石・・は、どこだろ? 鑑定で水底に‥いくつか在るみたい。
取れる・・かな?
池の淵に、膝をつき・・腕まくりして・・水に手を入れる・・・。
手前にも・・小さいの、あるみたい。
おっ? 取れた! と、水から出して見たら・・青い石だ…綺麗!
ん? あれ?・・熱っ! あちちっ って、いきなり熱くなって、思わず上に…放り投げちゃった・・。
ボゥォッ チャン・・・・大きな音を立てて・・池に落ちました。
あー・・外に出すと、熱くなるんだ・・アレ。
・・・ん? 何か今‥‥大きな影が・・・気のせい?
なんか嫌な予感がしたので、すぐに立ち上がって、ちょい離れた木の所へ。池を背にして隠れて…池の方を見ると‥。
直後‥小さめの池から・・。
池と同じか‥少し小さい程度の・・巨大な魚が! 飛 び 出 し て 来 た !!
目玉を ギョロ ギョロ させてる・・こわっ! かなり高く跳んだけど‥そのまま宙で、体を捻り‥頭から池に戻った…。凄い水 飛沫と共に。
・・・何‥あれ~・・・。
見た感じは、コイ?…黒い体に、ピンク・青のラインが入ってた・・わりと派手な・・魚?
池の‥ヌシでしょうか? 人も食べられそうな、大きな口でしたけど‥。
今の魔物・・? 図鑑を開くと、魔物の所に赤粒が。
〈 リーユイピリ 〉
デトリチュスの森の3つの池のヌシ。大きな音を感知して、池から飛び上がり、敵と認識した相手に攻撃してくる。水中に入る際は、音を立てないように気を付ける事。素材 / 目玉・鱗・骨・純正石・小魚
・・やっぱりヌシだ。3つの池? …池の底は、繋がってるのかもね。
大きな音・・立てましたね‥私。すぐに隠れて正解だった。
魔物情報も、レベルとか、危険度とか書いて!って思う。
素材の情報も・・・大事ですけど‥ねぇ。
音立てないように池に近づいて、覗くと・・・。
もう、居ないみたい。ホッ‥じゃあ、気を取り直して。
・・水静石は水中の中で 水と一緒に、瓶に入れよう。
これが‥2つ・・か。近くに・・あ! 反対側に、ありそう。
よし。2瓶分・・採れた。
水から出すと、暴れるんじゃなくて・・。
【 水静石 】
池などの 水の中 に在る青い石。水中では何しても反応は無い。だが、水中から出して放置すると、熱を持ち始め‥数分後には 爆発 する。採取する際は、水と共に瓶などに入れる事。
‥ ば く は つ ・・・。
洞窟での悪夢‥再び‥みたいな状態になる所だったわ!
じゃあ、水の中で錬成しないと‥出来ないって事?
水なら、何でも良いのかな? お湯は・・ダメなのかな?
・・ダメだった時、悲惨なので‥試すのは、やめとこう・・今は。
帰り際に、前回・・樹液を貰う際に使った‥太いストローみたいな植物も、数本 採取した。何気に使いやすいし。また樹液を採取する際に、重宝するからね。
ちなみに、この植物は・・・。
【 カルン 】
茎 植物。人の指くらいの太さのある、長い草。中心は穴になっている。
茎 植物・・。たしかに葉も無いし、花も無いし・・茎の部分だけ成長しました~みたいな見ためで。しかも一度 切って使っても‥枯れたりしないで、どんどん長く伸びるみたい。ただ、逃草が よじ登ってたり、他の魔虫が齧ってたりするから、ある程度しか伸びないのかもね。
さて、こんなモノかな。もっと奥に行っても良いけど、もう薄暗くなってきたから、そろそろ帰りたいんで、帰ります!
帰りは、走ってたら‥・・なんか、カラフルな肌のカエル ぴょこ ピョコ ついてきて・・って! 魔物! 確か、ヒルードーとかっての!
‥カエルさん、ごめんよ・・と、短剣で‥めっちゃ切りつけます!
ボンッと素材を落としてくれるので、かき集めて‥走って・・。また集まってくるっ!…素材放置して逃げろって?‥勿体なくて、拾ってしまいます…。
こっちは門 閉まるから、早く戻りたいんだよー「おかまいなくーー!」ってカエルという名の・・いや、逆か。‥ヒルードーという名の・・・!
「早く戻れ! 門 閉まるぞ!」 兵士さん!
「早く入れ! ヒルードーは 任せろ!」
もう一人の兵士まで、私を追いかけて来た…ヒルードー達を倒してくれて、門が閉まる前に‥町に・・入れました。
・・・はぁ・・はぁ・・助かった・・・。
ちょっと小雨 降って来てたから、昨日食べた‥えっと、ユイドフター‥出て来てたら、野宿どころじゃないよ。一晩中 戦うハメになるよ・・。はぁ‥
でも‥助けて‥もらっちゃった。
今度 出る時に、飲む傷薬でも・・渡そうかな?
・・・宣伝も兼ねて。
・・酒場で、ご飯 食べてこう。 息を 整えてから入る。
「おー! 門に間に合ったか!」店主が、気づいて声をかけてくれて、またカウンター席に座る。「はい。兵士達に‥助けられました」
ヒルードーが、追いかけて来た話をすると、あいつらは・・。
『走ってる者 ( 物 ) を、追いかける習性がある』らしい。
そうなの?! だからか…。並走された事を思い出す。
「で? 今日は、どうする?」
えーと、下から・・4番めの・・・。
『コンシャヨーンの酒焼き』15Rだって。酒蒸し…ならぬ、酒焼き?
出て来たのは、アサリみたいな柄の小ぶりな‥ホタテ?みたいな貝だった。
けっこう大きい。味は‥ちょい濃いけど 美 味 し い 。弾力があって、噛み応えある。噛んでると…旨味がずっと続く感じで、もぐ もぐ・・・終わらない・・・。
ある程度 噛んだら、飲み込んだ方が‥良さげ。ホルモン ( 肉 ) かっ!
ごっくん・・。美味しかった。
・・・何か、忘れたような? あ!・・鑑定し忘れ。勿体ない!
でも、まだ入る。「あの、さっきの‥もう1つ‥」「はいよ!」
‥おかわり・・した。鑑定の為に。 美味しい‥もぐ もぐ・・。
【 コンシャヨーン 】
海岸近くの海の中に居る貝。のんびりした性格で、あくびをするように開いた時、捕獲しよう。閉じてる状態では動かない。
・・え? 閉じてる時は…動かないの? 変な貝・・。
美味しいから、気に入ったけどね。安いし!
も ぐ も ぐ 。
「そういや、おまえさん…変な薬を配ってるって聞いたが‥」
ん? 変な薬って何??
「うぐっ・・」ごくんっと飲み込み、えー ってな顔で、店主を見る。
「何の話ですか?それ・・」オカシナ薬は、私のじゃ・・・。
「飲める傷薬ってのを貰ったって、冒険者が居てよ‥。効果が高いし、ちゃんと治るって話だ。・・ホントに、お前じゃないのか?」
・・・・
「‥それは、確かに‥僕‥ですね・・」変な薬・・扱い…。
「飲めるなんて、今まで無かったからな‥」
‥確かに、冒険者さんに‥渡したけども。それは‥ねぇ・・。
「…いくつか、うちの店に卸してくれないか?」
「え?」酒場に、必要無いでしょ・・。
それに価格・・決めてないよ。
「いくつか‥と言われても‥」 ごにょ ごにょ…。
「それは、ちょっと難しいですね」15本×10箱‥そんなに無いです。
「…そうか」・・・店主、なんだか残念そう。
ペッシェ並みに甘い果物が、多く入手 出来る…とか言わない限りは難しい。
・・草での傷薬は、問題 無く用意 出来るけども。
「すみません。まだ試作品なんで‥売ってないんです」
「美味いって評判だぞ…」飲んでみたかった‥とか言ってます この方。
飲みたかったの?? 店主は、朝は寝てるのかな?って思ってたけど。
まさか‥戦いに行ってるのかな?
「店主、お料理の食材って‥」
「狩りに行ってるぞ」‥やっぱり。なんか、そんな気がした。
店主のステータスは‥ふむふむ。
70回復のrと 200回復&魔力10回復のR ( 効果が高い方は大文字 ) にしよう。
「じゃあ、いつも席を優遇して下さるので、これ‥試しにどうぞ」と2本。
70 の方はカロッテが多めで、オレンジっぽい色。200&10 の方は、傷薬 ( 100回復 ) と‥味はイナブっていう、ブドウみたいな味なんだ。まぁ、これ入れたせいで色が 青いけどね。
「お⁈ いいのかい?」
なんだか、嬉しそうだったから‥よし としておこう。
お代を置いて、私の「ごちそうさまでした」すら、聞こえて無いみたい。
・・でも、注文は…受け付けてあげて・・。
【シレームよろず屋】店主・シレーム 男 / 160cm / 黒髪 / 茶色の目 / 小太り / 35歳 / 既婚者 / 眼鏡かけてる。トラストの町、唯一の武具・アイテム・雑貨のよろず屋。20代の頃からトラストの町で店を経営。
【リーユイピリ】( リーユイ=中国語・コイ / ピリ=ギリシア語・門 ) デトリチュスのヌシと呼ばれる魔物。中級。ある程度 大きな音に反応して、近くの池から出現する。伝承では、体内に 異空間に繋がる門が在る とされている。
【ヒルードー】低級。個体差はあるが、人の拳くらいの大きさ。皮膚の色がパステルカラー。走ってる物/人を追いかける習性がある。舌を伸ばして巻き付き攻撃してきたり、痺れの粘液を出す(主人公には効きません)。素材*ヒルードーの皮 / 舌 / 粘液 ( 小瓶に入った状態 )
【コンシャヨーン】( コンシャ=ポルトガル語・貝 / ヨーン=英語・あくび )
食材・貝 生息地域・海の中 捕り方・大きく開いた時
【リモン飲薬】r/Rは、リモンの事らしい。
果実のジュースと、傷薬を錬成して出来た飲み薬。まだ傷薬のみ。
【イナブ】
果物・ぶどうの粒が手のひら大に、大きい状態で1つ。青紫の皮。味もブドウ。
体力 15回復。@10R
次回、飲み薬を渡した‥感想を聞きます。早く門よ開け!って思いながら・・




