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19瓶 危険な傷薬のウワサ

やっと、アルドルの町から、ウィリディス州へ向けて 出発 しました!


‥隣の州との境めの町まで来たら‥‥魔物討伐が終わるまでは足止めに・・・。

前 途 多 難 です。

 トラストの町で、足止めにより…私は 宿の部屋を借り、素材採取の依頼を受けて・・今は、宿屋 裏手に見えていた雑貨屋へ来ました。


・・雑貨屋ではなく、武具も取り扱ってる ” よろず屋 ” だったけど。


 まず、採取に必要そうな‥道具を探す。


えーーと・・?

 どれが必要になるのか‥鑑定しても、よく分からないぞ‥。仕方ない。


店主さんに聞こう‥。



‥あ、他の人と話してる。


「店主!‥この逃草とうそうっての、捕まえても逃げられるんだけど‥。どうしたら逃げないんだ?‥森から持ってこれないんだよ・・」


「はっはっはっ‥そりゃ災難だったな。あいつらを大人しくさせるには、この‥」カウンターの側面に、フックのような物にかかっている‥小さな輪っかの切れたもの。瓶の蓋を取った時のキャップとの繋ぎ部分の‥って、まぁそんな感じの物か、食パンの袋を止めてる、あの‥プラスチックの‥としか言えないけど・・。


「これ1つを、1草に付ければ…持って来れるぞ」

「へぇ~‥そういうのが在ったのか!」

 ほうほう。・・あれは、買い だね。



「…そういや、店主・・『危険な傷薬』の話を聞いたかい?」

「・・なんだい?そりゃ・・」 ? 何だろ? 


” 危険 ” って言ってる時点で、それはもう『傷薬』では無いのでは?


「その‥森とかでさ、少し 歩くだけで‥けっこう、切り傷になるじゃん」

「そうだな。そういう時は、緑の傷薬で良い」店でも売ってる‥。


「…それがさ、他の冒険者から聞いたんだけど、ある傷薬を使うと‥『毒』になるんだってよ!‥まぁ、全部じゃなくて、安いの買った時になったらしいぜ」ほら、俺ら冒険者は‥鑑定なんて出来ないから、分からなくてさ・・。



… な ん で ? 傷薬・・??


 元々が、ただの草ではあるけど、作り方は基本的に ” 誰が作っても同じ物 ” が・・出来るんだよ…。なのに安いからって‥毒になるなんて、有 り え な い なんだけど?!


・・草 自体に薬効があるから、腐らないのに。


何・・? 逆に、どうやったら‥そんな毒になるような事に・・?


「それって、使ってから‥分かるのかい?」

「傷薬は店で買うし。店主ってのは、基本的に鑑定が 使えるんだろ?」

「そうだね。でないと、店を出す許可も出ないからね…」


「‥だから、買った時は…普通の傷薬なんだよ」


・・・使う時になって、毒になってる・・って事? なんか、怖いね。

それに冒険者達は ” 鑑定が使えない ” から、使うのを怖がりそう。


商人への信用…にも繋がるし。

「だから店主、そういう薬 在ったら‥捨てた方が良いぜ」


‥店主さん・・考え込んじゃった。そうだよね・・。

商品は買い取りだし。破棄は・・損する事になるし・・。


「あ、これ‥買うよ!‥今度こそ、逃草を持って帰るぜ!」

「はいよ!‥毎度!」


‥私も買おう。えーと・・1袋、3個入りか。2袋 買っておこう。


それとピッケル・・あ・・何か…専用の手袋が欲しいって、書いてなかった?


「すみません。鉱石を取る為の道具と、専用の手袋が欲しいのですが‥」

「はい。それでしたら、こちらになりますね」


 と、出してくれたのは‥黒・白・銀?の小さな形のピッケルだ。片手で扱えるみたい。小さくて、ちょっとカワイイ。

 それから、専用の手袋は1色しか無くて茶色。


・・ピッケルは‥白のにした。

「ダックワース2・ペーナ1・手袋1で、360Rだね」お金を渡し鞄にしまう。

「ありがとうございました」と、お店を出た。



・・次は、パン屋です!



・・ダックワースってのが、さっき冒険者が 買って行ったのと同じもの。

ペーナが、小さなピッケルの事だね。手袋は大人サイズで‥やや大きめ。



パン屋さんに入る。おいしそうな匂い~。

1つ辺り、5R~200Rくらいの幅があるけど、どれも美味しそう!


・・あんこ・・・は、無さそうだけど。あんこ‥食べたい…。



 よくあるパン屋と同じように、薄い木の板に乗せて、カウンターでの支払いみたい。


・・・気になるのを乗せて行ったら・・凄い量に・・なっちゃった。

えぇ。もれなく山盛りです。あはは・・・。



「…えっと、3,230R‥です・・・」手提てさげ袋に、詰め込まれたパンたちを お金 払って‥入れました。驚かせて、ごめんね・・店員のお姉さん。


なんか昔‥給料 直後のパン屋で同じくらい買ったなぁ・・と 懐かしんだ。


‥もちろん、大事に食べますよ! 心 ほく ほく で、宿に戻る。



そうでした。宿の部屋では‥食べちゃダメでした。って、もう夕方?!

‥採取に行くのは、明日 朝から・・だな。BARバーという名の飯屋へ行くか・・。




来てみたけど・・どうすれば良いんだろ?


「メニューから、欲しいの言ってくれや! 席は、好きなとこ座んな!」

お店の中央に‥カウンターが在って、店主だろうか? 大声で教えてくれる。


 はい・・えっと、カウンター席にしよう。他の所は、大人数で座る席みたいだし。メニュー・・は、上の方が高くて‥下になるほどに‥安くなる。


‥それは、良いんだけど‥。 どれが・・何?!


高いのは、大穴銀貨 出すから‥最初は、選びたくない。



一番下のが・・・。


『ブルオークローボの香草添え』・・・分からんって!


・・めっちゃ、安い。3R・・・。



「決まったか?」

「じゃあ‥この、一番下の・・」って‥頼んでみる事にした。


・・なんだか分からんし。

「ほお?‥それで良いのか?」はい。「すぐ用意してやるよ」


『おい‥マジか?』 『勇気あるなぁ~』


・・・?? え・・何か・・マズった?!

「はい!お待ちどーさん」すぐ出てきた。


 丸い木の‥平たい皿に、レチュガが数枚‥敷かれてて・・。香り付け用のハーブだろう草と・・・なんでしょうね? 丸い・・半透明の…固まりは?


スプーンが付いてきたので、すくって食べるのかな?

・・ぷる ぷる してます。


ひと掬いして、口に入れる。 淡白な味。噛み応えあり。



色の薄く付いた…寒天に、塩のような味と、スパイシーな香りで・・うーん。

 マズイ・・とも言えないし、美味い!とも言えない・・まぁ、普通?



‥なんで、勇気が必要? 普通の味だったよ。

・・・鑑定・・してみるか・・・。




「え‥これ、スライムだったんだ・・」 へぇ~スライム 食べるんだ。

「何だ・・気づかずに 食ってたのか?」と店主に言われる。


だって 知らなかったし。


「ここらじゃ、水辺の近くに出るから‥安価な食材としては主流なんだ。ただまぁ、元が、スライムだからな・・」


 火にかけると・・溶けて消えてしまうんだって。炒めたり、茹でたりしたらダメで、仕方ないから‥サッと水洗いして、香りの強い香草と少々の塩で加減して、皿に盛るだけなんだって。だから安いのか。納得。


蒸すとかは?・・・蒸し器が、そもそも無さそうね・・・。

 それに・・暑い地方じゃ、食べれないかもね。


 お腹は膨れた。お酒を勧められたけど・・未成年だし(いつから飲めるか知らないけど)、お断りした。酒場なので朝‥お店としては、やってないんだって。


 明日は早朝に出かけて‥パン食べてから、採取 開始かなって、その前に・・その森に行かないとね。


「ごちそうさまです」とお金を置いて ( 置いてけと言われたけど、盗まれないのだろうか?) ‥部屋へと戻った。


明日、雨でも・・・ポンチョ着ていこう。



翌日・・スズメのような鳴き声で起こされる。


 前日に 寝れてなかった せいもあって‥よく寝た。着替えて‥いろいろ装備して、依頼書を確認。えっと、逃草は‥3体分。樹液は、傷薬10~20の瓶‥いっぱい分。いっぱい? 一杯? まぁいいか。


 入口の門が開いたのを確認して、外へと出る。もう覚えたので、弓を構えた状態で森へと進む。森は『ここから森です』・・みたいなのは、特に無い。

‥まぁ行こうか。


進んで行くと・・地面に 違和感のある草 が、固まって生えてる。



 鑑定すると、どうやら‥その塊が、1体の『逃草』らしい。あの輪っかも、鞄の紐に引っ掛ける形で、すぐ使えるようにしておいてから、片手で引っ張る! すぐ抜ける!


‥でも即!左右に体を振って すぽっ! っと、離脱されて、その後は‥ダッシュで・・・逃げられた・・。


これ、今日中に3体なんて、集められるかな? 依頼 受けるの‥早まったかも。



・・何度やっても、逃げられてしまう。「ちょっと待って!」って言ってもダメ。刈られたくなければ…なんて、脅してもダメ。そもそも、意思の疎通は無理め。



・・疲れたので、ただの木に寄りかかって、パンを頬張る。



「おい?ここら辺だったよな?」 ?! ふいに、人の声がした。

「あぁ。この‥あった。これこれ‥」2人くらいの冒険者たち‥みたい。


  ? 何してるんだろ?


「もう、ここに入れちゃえば、良くね?」

「そうだな‥ただ、捨てるのも勿体ねーし」


 何か、傷薬を持って・・木の穴のような部分に入れている。あの木が『捧樹ささげぎ』かな? やっぱ、傷薬を入れるのか。


「…でも、あいつ・・どうする?」「どうって・・」


「毒 解除なんて、持ってないんだから‥放置するしか・・・」

「‥そうだな。あいつ、もう気絶してるし‥あの状態じゃ、魔物も寄り付かないみたいだから平気だろ」「‥店に毒 解除・・あるか?」

「さあな。大きな町まで行って探すか・・」「そうだな‥戻るか・・」


『仕方ないんだ・・すまんな・・』『必ず‥戻るから・・』




・・声が離れて行った。何? 毒? 毒 解除か・・私も持ってない。

解毒は、出来ないけど‥体力だけでも回復したら・・。


『ゴホッ』   『ゲホッ』 


 ? あれ? まだ、誰か残ってたのかな?

そう思って、木の陰から・・さっきの人達が居た方を見ると・・。


・・・捧樹・・・が、咽込むせこんでる?!


『‥マズイ・・ゲホッ‥なんてモノを‥入れるんじゃー』え?しゃべるの?!


・・どん どん…紫っぽい色味になっていく。なんだか、かわいそう。


自分の傷薬は、頑張っても‥15 回復だから…うん。薄めて‥それ。


 自分の傷薬の蓋を開け、咳き込みが無くなった、捧樹の穴に入れる。

回復すると良いけど。樹液も欲しいし。依頼の為にも‥。


『…た・・助かったわぃ…』 あ・・元の木の色に戻ってく。良かった。


別の所に‥穴が開き、なんだか色が混ざった液体が、出てきた。

・・・さっきの 毒 成分かな?



『もう一度、さっきのを おくれ 』・・へ? あぁ・・えっと、これね。


 もう一度、傷薬 ( 体力15 回復 )を注ぐ。


注いでると、瓶の口を吸いこみ、取れなくなった。えーー?

 しばらく見てると、瓶の中をキレイに‥吸収したみたいで、綺麗になった途端に ポテッ と地面に落とした。


・・それを拾って、水ですすいでから セーカで乾かす。


『受け取れ‥』とまた別の場所に穴が開き…黄金色の樹液が出てきた。


やや・・緑がかってるけど。それを・・近くの筒のような植物を切り、丸い方を‥穴に刺し、斜めに切った方を瓶に入れて、いっぱいになるのを待った。1瓶で1瓶分くれた・・これは1つで良かったけど・・。



以前に‥弓を貰う為として50の傷薬を作った‥あの半分を入れてみた。


『こりゃ!美味い!』と喜んでるので、よし としよう。

今度は、小瓶よりは大きく、中瓶よりは小さめの瓶‥いっぱいに入った。


    わさ わさ・・ ?


・・気づいたら‥足元に逃草が・・・いっぱい 居た。

垂れて流れた樹液を、飲みに来たみたい。


そうですか‥ってちゃっかり3体 捕獲。


 こうやって捕るのか・・こいつら。ちなみに、逃草は魔物・・という訳ではない、草の 突 然 変 異 みたい。


「捧樹さん、樹液‥ありがと」・・・そして、帰る道の途中で・・。

・・え・・あれ・・人が倒れてる?!



・・死・・んで、無いよね?




そろり、そろりと‥近づく。


・・・顔が真っ青だ…。苦しそうな顔・・白目になってるし。

 全身が・・青とも紫ともつかない、変な色になってる。


 もしかして、さっき話してた・・冒険者?


しゃがんで首元に触れる・・・脈がある! まだ、生きてる?!



よく見ると、右足の膝下に‥何か薬・・あ・・傷薬か!かけてある。


『傷薬 ( 毒 ) 』・・え?! これ・・ちょっ・・

急いで、そこらの葉っぱで、かかってる 傷薬もどき を‥拭き取った。


持ってる 水 をかけ、問題になってる毒を、洗い流した。


・・消毒液 欲しい! アルコール無い! 濃度の高いアルコールは、買えるのかすら分からないけど‥。子供に売ってくれなそうだけどね・・イメージ的には。



 この人の ステータス・・見れる?


ノックス 男・22歳 168cm 冒険者チーム『スクレット』メンバー

体力 8/59 魔力 25/30 危険回避率 30% 鋭さ 55

※毒 状態 危険


体力、減ってる! そりゃそうよね・・。毒に なってるんだし。


傷薬の‥青いの使おう。私は 傷薬b の蓋を取り・・傷口にかける。


 それから飲み薬も、準備しておく。傷口からと、体内から回復させれば・・毒 状態を緩和‥出来るかも?と・・考えた。


・・どうか・・効いて!!

【商人が店舗を構える条件】いくつかある条件のひとつに『鑑定』が使える事というのがある。あるなしは、確認されるので、素材などの知識が在っても、無いとバレやすい。


【ダックワース】『逃草(とうそう)』を捕まえて大人しくさせる為に、取り付ける輪っか。食パンに付いてるプラスチックの‥に似た感じの輪っか。丈夫でしなやかな物で出来ている。1草に1つ必要。1袋(3つ入り) 5R


【ペーナ】この世界での小型ピッケルの事。片手用。比較的 柔らかい鉱石は、これで採掘可能。銀や金、宝石系はこのピッケルでは掘れないし、逆にピッケルの方が壊れるので注意。店ごとに置いてる色が違う。@150R


【鉱石用 手袋】主に、スフィアを取る際に使う特殊な手袋。商人の身に着けるアイテムと同様に、これも魔道具により、繊維を編まれてる生地で出来ている。魔法発動 無効の効果がある。少しの摩擦・動きなども、かなり軽減される設計。@200R


【ブルオークローボ】

(ブル=イタリア語・青 オー=フランス語・水 クローボ=スペイン語・球) ブル/青・オークローボ/スライムの体という意味。スライムが落とす素材の1つ・食材。火にかけると溶けて消えてしまうので扱いに注意。水辺に多く出現しやすい。ぷるぷると、寒天くらいの弾力。これが甘かったら‥美味しかったかも。


捧樹(ささげぎ)】穴が中央に空いていて、そこに傷薬を注ぐと、そのランクや効果によって、捧樹の樹液を別の穴から出してくれる。ランクの高い物ほど、出す量が増える。実は言葉を話す。突然変異体。


※リモンの傷薬は、基本・草=傷薬 体力30 回復なので、半分にして水で薄めないと、低いのは作れない。薄める事自体を良いと思えないけど、作っている。


逃草(とうそう)】植物の突然変異体。世界に魔力が満ちている為に、蓄積された魔力により性質変化して、ただの植物が魔物のように動き回るようになる。人を襲う事は少ない。抜かれても、ダックワースで挟まれない限りは、勢いよく逃げ出す草。捧樹の樹液が好きらしい。


※ノックスさんのステータスは、一般的な冒険者でも‥かなり低い能力です。


次回は、毒になった傷薬は、誰が作ったのか?! えぇ・・きっと分かるかと・・。

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