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13瓶 劇物 と 書状

 問題児くんに、なぜか狙われてる私でしたが・・。


薬草から…青い傷薬をいくつか作って‥あとは、カプカの実を取りに行きましょ。

・・薄暗い・・? 起きると、今日は くもり・・でした。

いつもの朝食を、黙々と食べる。


・・そういえば…武器屋って、朝から‥お店 開いてるのかな?


‥まぁいいか。行ってみよう。


 裏道を通ってると、右側の大通りを‥あの問題児くんが、通ってるのが見えた。大通り、歩いてなくて良かった~・・。 なんか言いがかりつけられたら、面倒そうだし。



・・・ありゃ・・開いてないや。


・・そっか。 どうしようかな・・。



 そこら辺の 雑草 が気になったので、抜きながら待っていると…扉が開いた音に 振り返る。


「ん? なんだ、坊主‥もう来てたのか?」店主だ。挨拶をして、薬 出来た事を伝えると、カウンターに出せ って言うから、革袋から出して見せた。


「・・・おぉ!ちゃんと、50じゃねーか!」やはり、どのお店の主人も『鑑定』が使えるみたいだね。薬屋とか関係 無く。


タルの中から、弓を出して・・渡してくれる。やたっ! 弓 GET!


「…ん‥ぁ!・・」・・うん?どうか‥したのかな?


ゴホンッ 咳払いした店主は・・カウンターの壁に掛けてあった、矢筒と数本の矢をくれる。


「えっと・・?」

「…オマケだ。やるよ‥」


 わ~い! 矢筒と矢 貰った~♪

「良いんですか?! ありがとうございます!」


「‥門の外へ・・出る訳じゃあ‥無いんだよな?」そうですね・・はい。カプカの実を‥取りたいだけです・・って伝えると、なんか納得して「門の外に 出る時が来たら、もっと攻撃力の高い武器を‥買いに来いよ」と言う。



・・どうやら、この世界の『攻撃力』や『防御力』は、装備品で ほぼ 決まるみたい。だからこそ、武具は‥しっかりした物を‥って言うんだね。


うん。門から出られるのは・・・いつに なるやら(遠い目)・・・。



 さて、弓を・・どこに引っ掛けようか・・。とりあえず、鞄・・かなぁ? 矢筒は、ズボンの後ろのベルト通しに、引っ掛ける形で止めれた。弓・・手で持つか・・。


「おまえ、武器 持つのは‥初めてなのか?」若干、呆れ口調の店主に、苦笑いしながら「えぇ‥まぁ」と答えると・・。「‥たくっ・・仕方ねーなー」と、投げやりな感じではあったけども、何かの メモ を渡された。何これ?


「俺の知り合いの防具屋だ。そこ行って、店主のスクードに‥その紙 渡して、見繕ってもらえ」と、紙には何やら 文字 が省略され過ぎて、変換されない字が‥書かれている。職人や店での…やり取りの もの だろうか?


 お店の場所を教えてもらって、弓矢ありがとうございます・・って、お礼言って‥そこの防具屋に行く事になった。歩くと じゃらっ じゃらっ・・音を立てる‥矢筒。歩き方だろうか?…町中では使わないのだから、外しても良さそう。路地へ入って・・外して鞄へ。


・・少し思ったのだが‥。外へ行く前に、鞄も‥こういう斜めがけではなく、リュックみたいな形でないと、武器・・使いにくいかも。それって結構、危ない・・・よね?!


・・鞄は、どこで売ってるかな? また、探しておかないと・・。


防具屋・・スクード…ここだ。


 入ると兵士や冒険者の姿の人達が居た。


 奥のカウンターの人に、紙を見せてみた。「何だい?これは‥」「えっと、武器屋の店主さんがくれたんです。こちらの、スクードという人に渡せと、言われたのですけど・・」


「あぁ‥そうなの? 店長!」と店の窓際で商品を並べてた人が‥こちらに来る。


紙を受け取って、紙と自分を交互に見る。

「こちらへ 来なさい」と促され、革製品の売り場へ・・案内される。


「弓は、どういうのを使うんだい?」と言うので、もらった弓を見せる。


 ふむふむ・・と見てから「じゃあ、これを‥」と 15cmくらいの幅の革の紐が交差する形で、背中に何か・・金具が付いてる紐を、付けられた。金具の位置も調整してくれてる。


「弓は、ここ に引っ掛けるんだ」言われるがまま・・背中をく・・みたいな動作で、カチッと引っかかる。背中に装備したような恰好になった。


「門から出る際は、この状態で動く方が良いよ」


・・リュックを買うのは、保留にしておく。背中に背負ったら‥取れなくなると思ったので。それから短剣を、刺して 入れておくのも、オマケしてくれた。


「えっと・・これって、いくら‥ですか?」

「あぁ。君は 払わなくて良いよ」 え? 何で??


「君、ロムフに 良い薬 を渡しただろう?」

ロムフ? 武器屋さんの名前だろうか?


・・良い薬? えっとー・・薄めた‥紺色の薬の事?


「色が青いのは、品質が良いんだよ。緑の50とは違うからね」

・・・そうなの? へぇ~・・


「だから、ロムフが払うから‥君からは、貰わないよ」

役に立ててくれってさ。なんだか、申し訳ない気分なんだけどな‥こっちは。


薄めた だ け だし・・あれ・・・。




と、そんな こんなで、雑木林へ 到着。


・・多くの人が来てると思ってたけど、今は居ない・・みたい。これなら‥矢を放っても、大丈夫かな? 傷薬は、多めに持ってるとはいえ・・。実を取ろうとして、人に当てたら・・怖いし 申し訳ないもの。


 周囲を見回す。看板が欲しいかも・・。『危険だから、近づかないで』・・って書いたものが・・。とにかく、カプカの実は‥相変わらず・・遠い位置にある。


 鞄を後ろに追いやって‥。弓を左手で持って、矢を右手で持って‥構える。



 高校時代、隣の部室がアーチェリー部で、友人の練習に‥付き合った事があった。その時に基本の持ち方、打ち方を教わったんだよね。この弓は軽いけど、矢は・・数えるほどしか無いから、大切に扱わないと。


 でも、遠近感が・・イマイチ分からない。試しに放つ!


・・惜しい! もうちょい・・上を狙って・・!



カプカの実が、落下してきた!


 よ・・よーし・・この調子で・・・・・と、調子に乗って打っていたら、すぐ矢が無くなった。なので、実を拾いに行く ついでに、矢も回収。


・・数本、見つからず。特に、最初にミスった矢は・・どこへ行ったのやら。

見回してみても、分からず。・・・せっかく、貰ったのに。


・・・いつか、矢 も自分で作るのかな? しかし、今日は なんか、風が強い。そのせいもあって、矢がどっか行ってしまって…。言い訳ですね・・・はい。


一応、13コ拾えた。 この辺りで見える範囲には‥‥もう無いみたい。


えっと…必要なのは、30・・個・・・・。しばらく、無理そうね。


‥そういえば、この・・『もしくは』の後・・の。

『カプサン粉』と『ビぺリン粉』 それぞれ1瓶ってあるけど・・。何?



・・あ・・人、集まってきてる。武器とか仕舞って、場所を開けないと。



 雑木林の入口 付近で、カプカの実を鑑定してみる。何か分かれば、他のも分かりそうかなって考えたから。


【 カプカの実 】

赤い皮の中心に、最も辛味を蓄えている実。外側は 味もしない が、中心の種をかじるのは危険。カプサン粉やビぺリン粉の材料となる。高い位置に成る為に、採取が困難。


・・確かに、困難。って、辛味?! って事は、唐辛子みたいなイメージかな?


・・・齧った人、居るの? 初めて見た人は・・やりそうね。


 じゃあ、この実から・・。実っていうか、種から‥その、カプサン粉 とかが出来るのか・・。一度、宿屋へ戻ろうかな。人・・・増えてきたし。



 時々‥レアーレさんのお店へ行くけど・・・。毎回、凄い混んでて・・並んでて・・・。入る気が、無くなるんだよね。


 やっぱ、早朝が狙い目・・かもね。 昼も夕方も、無理め。コーヒーみたいな飲み物、また飲みに行きたいのに・・・。


宿屋の周囲には…問題児くん‥居ないみたい。突然 出てきたら怖いけど。

 宿屋で、お昼ご飯を食べて・・部屋で、カプカの実を錬成!



・・・。


なんか、また2つ・・・出てきたけど?


・・見た感じは、コショウの入れ物みたいなガラスの小瓶に、赤い顆粒と、グレーの顆粒が‥それぞれ、入ってる。どっちが、どっち??



まずは、赤い方‥。


【 カプサン粉 】

カプカの種から、辛味部分を抽出して乾燥させ、粉にしたもの。辛味 調味料。味のアクセントにオススメ。材料・カプカの種 3つ 効果・体温を上昇させ、攻撃力を向上させる。寒さ対策にも。


・・寒さ対策・・・? 辛い料理を食べて、温まれ・・とか、そういう事だろうか? それから、攻撃力アップ効果? どのくらい食べれば‥良いのかにもよるような気が‥しないでもない。・・辛いのは苦手なんだけど・・。



じゃあ、もうひとつの・・グレーの方は?


【 ビぺリン粉 】

カプカの種から、カプサン粉を精製した後の出涸でがらしを、乾燥させて粉にしたもの。カプサン粉よりも、辛くない。弱辛味 調味料。材料・カプカの実3つの出涸らし 効果・少し体が温まる程度。


・・・出涸らしから、出来るんだって。


・・・・ちょっと、カプカの実から‥果肉と種を分けた。



果肉は、味が無いと言うけれど・・これ、単体だと‥どうなるんだろ?


・・何にもならない…かもだけど。




・・・あれ? カプサン粉になったよ・・・じゃあ、種は?


…種だけ1つで・・・コロコロ・・・。さっきのが、2個 づつ・・出来ました。



・・じゃあ‥種だけを 3つ ・・では?

1つで2個づつだし・・6個づつとか、大量生産するかな?





 ん? なんだ・・コレ・・・1個だけ?





【 スコヴェル粉 】[ 危険物 ]

顆粒の1粒で、上級魔物でも即 気絶させる劇物。取扱い注意! 何かで入手した際は、商人ギルド長 や 騎士団 へ、速やかに 連絡・提出する事。


・ ・ ・ え ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 。





…ーー・・ーーー・・・・ーーーー…ーーー‥ーーーーー!?!!


目を見開き、声にも ならない絶叫をしたまま・・・数秒? 固まる私。



・・・・こ わっ


 えーー・・危険物って。 え・・えーと、しょ・・商館で良いの?! や・・・やばい‥。持っていたくない! 予想外!!


さっきのより、真っ赤だし・・これ。攻撃アイテムとしても、扱い難そう。

・・え?そういう問題じゃない? あーー! なんか頭が混乱する!



二度と・・種3つを‥‥錬成しないようにする。しくしく。


えぇ~と・・革袋に入れて・・片付けして・・。夕方になるけど、商館へ行こう。


うぇーーん。こんな、ヤバい物・・作る予定じゃ、ありませんでしたよ~‥。



‥夕方の商館は、人が多い。えーと・・どうしようか・・・。


 いろんな年齢の人達が居るなぁ・・。いや、これは ギルド長に相談案件 だし・・。うーん。明日の方が良いのかな? 騎士団は、どこが入口か知らないし。もっと、北の隅みたいだからね・・地図上では。・・・人が少なくなるまで‥上も多いから・・どうしようかと、やや挙動不審になってたのだろう。


「おい‥もう、持ってきたのか?」ギルド長が、声をかけてくれる。


・・持ってきた・・? あぁ・・まぁ、白い紙のも‥作ってある。


「部屋を用意してくれ」と、ビボワーヌさんに言うと、お風呂へ繋がる部屋へ入って、すぐに戻ってきた。


 その後、私を連れて・・風呂場を通り過ぎ、奥の扉を開けて・・さらに進む。どこまで行くんだろ? 風呂場前で、いつも慌ただしく働いてる人の姿は‥無くなっていた。仕事が終わったのだろうか?


 とある緑の扉を開き、中の椅子へと促される。「こちらに座って、お待ちください」と言うと、扉を閉めて・・去っていく・・。


 この部屋、何だろ? ギルド長の執務室?・・いつも、カウンターに居るけど。



ビボワーヌさんが、去った方向から・・二人分の足音が、近づいてきた。

 ガチャ・・扉が開く。



 ギルド長と・・・あれ? 初めて、この商館に入った方に居た・・物凄~く丁寧な口調の‥お兄さんだ。久しぶりに見たな・・。


「待たせたな」とギルド長。なんだろうか? なんか、緊張してきた。

まるで、面接室みたいな・・・・。


「商品は、出来たのか?」

あ・・えーと、その為に 来た んじゃなかったけど・・先に出そう。


 傷薬 100 回復のを5個・・並べる。それと、実を30個は、無理だったけど…。

カプサン粉 1瓶とビぺリン粉 1瓶を、傷薬の横に1個づつ出して並べる。


 唇に力を入れたまま・・成り行きを見守ることに・・。



 すると…お兄さんの方が、商品を1個づつ、丁寧な扱いで持ち上げ…たぶん、鑑定してるんだろう。目を見張る感じで、都度 驚く。・・・全部 同じ効果ですよ・・。


 その後、また丁寧に置いて・・。動作が、凄く キレイ 。



唐辛子やコショウを思わせる‥調味料も・・同じような動作で見てる。


コトリッ・・と置く。


「…どれも、素晴らしい商品ですね…」とお兄さん。

「合格か?」と言う‥ギルド長の声に、頷く。


「じゃあ、カードを出せ」


 は・・はい・・。カードを出すと、ギルド長の懐から、ハンコのような形の物を…カードに押し付けてる。すると、見る見る内に・・黄色の帯は‥赤く染まり・・・。


「これを付けろ」と、ポケットから取り出した…赤い布を、テーブルに置いた。受け取ると それは、薄い布だった。縁取りされていて、薄手のハンカチみたい。


「どこでも良いから、縛っておけ」と言われる。えーと・・どこにしようか。


とりあえず、鞄に‥ひとまず付ける。



 私が 布を括りつけてると、お兄さんが紙に‥何か書いてた。何だろう?

「はい。こちらを あなたへ」と、その紙をくるくると巻いて、紐でしばった物を渡される。「…これは?」と首を傾げる私に「門外への許可書状だ」とギルド長。



・・・へ?  数秒・・間があいて・・「え?!」と言ってしまった。

お兄さんに『くすっ』と、笑われる・・・。ぅう・・。


「これだけの物が作れるなら、どこでも‥やっていけるだろ。ただし、失くしても再発行は、出来ないからな!」と…念を押される。


大事なアイテムとして、鞄に入れる。

「あ‥ありがとうございます」


や・・やったよ! 遂に! 門の外へ出れる!




でも・・・何か・・・忘れてるような? 何だっけ?? えーーーと・・・


「ん? どうした? まだ、何かあるのか?」




 あ!! そうだった!



「えーーと・・ひょんな事から、変な物を入手してしまいまして・・」

あの・・ スコヴェル粉・・の入った瓶を出す。


「!!」


・・・そうですよね・・。そういう反応ですよね・・。だ・・大丈夫かな?私・・・。

※緑の50/青の50‥傷薬の色 と 効果の値 で何と判断して言ってる。緑色の傷薬(50回復)よりも、青色の傷薬b(50回復)の方が価格が高い。なお、品質を決める色は、傷薬・回復薬ともに3段階ある。


※カプサン粉の”カプサン”部分は、唐辛子の辛味成分[ カプサイシン ]から来てる。

※ビぺリン粉の”ビぺリン”は、コショウの成分から来ています。

※スコヴェル粉の”スコヴェル”は、こういった[ 辛い ]成分を数値化した時に用いる値(スコヴェル値)から来ています。


【商館・表の店員】主人公が始めて商館へ来た際に丁寧な対応してくれた人。実は、ギルド長の長男。


次回、劇薬出したけど、書状取り消し!とか・・言わないといいなぁ・・・。

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