表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

14/29

小瓶2札 俺様は天才 ピグロ様だ!

※町の” 問題児 ” として有名な少年の視点でのエピソードです。

※文字数・8千文字越えてます。

※彼の、問題児っぷり に笑って頂ければ何よりです。読んでて疲れるかも知れないので、無理しないよう・・お気を付けください。

 俺は、ピグロ! 自分で言うのも なんだが・・『天才』だ。

いや~・・有名になる為に生まれてきたと言っても、過言じゃないぜ!


 俺の母ちゃんは、このデカい町・・アルドルで、宿屋を やってる。

父ちゃんは、家具を作る職人として、工房で働いている。



俺?


 俺は、今 商人なんだ! 既に トパジィ なんだぜ! 凄いだろ!


みんなが、俺に注目してるんだぜっ。


 まぁ、最初の依頼は・・ホントに簡単過ぎて、あ く び が出るけどな。それでもトントン拍子にランクが上がってく俺ってば…やっぱ、天才では?!


「すごいよ、ピグロの兄貴!」

 こいつは、シャッツだ。俺は13歳だけど‥シャッツは10歳で、雑貨屋の息子だ。俺の子分のひとりだぜ。


黄色の飾りは、天才の証だと思ってる。

いや~・・今日も、みんなが俺に注目してるのが、分かるなぁ~。


「やぁ、ピグロの旦那・・」

 こいつは、ヘクドのおっさんだ。同じ商人だけど、この町の奴じゃない。俺が、この町を案内してやってから、俺が面倒見てやってんのさ。さっすが、俺!


「‥そろそろ、別の町に行こうと思ってるんですよ‥。それで‥ですね、金が必要なんですが・・」とか言って来る。参ったな・・。俺、そんなに持って無いぞ。

 オヤブンとしては、子分の旅路に・・いくらか持たせるもんだって思ってる。


 俺が、どうしようかと迷ってると、ヘクドは‥俺の鞄に入ってる、ギルド証を指さして‥「大穴銀貨2枚で売ってくれませんかね?」なんて言う。



え?! 大穴銀貨 2枚!!


・・・た・・大金! 俺は、今までそんな大金を持った事が無い。


・・でもなー・・。


「では、大穴銀貨・・3枚でいかがでしょう?」

し・・仕方ねーな・・・。これも、子分の為だ!「いいぜ!商談成立だ!」


俺は、大穴銀貨3枚をもらい、証を渡す。


「…あれ? これで良かったのかよ?」

「はい。これを他の奴に売りますので、大丈夫でございますよ。へへっ」


そうか。こんな証が、高く売れるんだな・・。知らなかったぜ。


数日後、ヘクドは旅立った。「元気でなー!」子分の2人と見送ったんだ。

俺ってば、優しいオヤブンだろ?




「おい‥ギルド証、見せろ」

ギルドのおっさんが、手を出してる。・・・無い。そう言ったら・・。

「失くしたのか? 再発行は、大穴銀貨1枚だぞ」


・・あんま使ってないから、すぐ払った。

「再発行はした。あと、それは没収する」そう言って、黄色の飾りを奪われた!


・・・え? あっ!!「おいっ!俺のだぞ!」


「…ちゃんと、ルールブックに‥紛失したらランク3つ降格だって書いてあんだろが‥。おまえの自業自得だろ」


はぁ?! そんなの書いてない! そう言っても聞かないなんて、あんまりだ!

せっかく、トパジィまで なったのに!!


「…は? 誰かに売った・・・だと?」俺が事情を説明したら・・。

馬鹿者ばかもんが‥。二束三文の金額で渡しおって・・」・・・何言ってんだ?


ふんっ!


 オヤブンとして金目の物が、それしか無かったんだから、仕方ないだろっ! 

俺は、悪く無い!! 書いてない事 言って、俺を悪く言う おっちゃんが悪いんだ!


 絶対、そうだ!!



数日後、俺はまた・・アキークになった。トパジィなんて、すぐさ。


 ヘクドに会って、証を返してもらえば・・すぐトパジィに戻るんだし、町から出てやるぞ!って、何度も門を通ろうとしてんのに、兵士のあんちゃんが通してくんねー! 毎回捕まるのは‥何でだ?!


 商人なら、通れるはずなんだ! ヘクドが通れて、俺が通れないはずが無い!

そう言っても、頭悪い兄ちゃん達は、分かってくんねー!


「だから!許可の書状を持って来いって、言ってるだろ!」


・・何だよ・・それー?



 ギルドで、おっちゃんが・・外へ行く奴らに 木の札 を渡してた。あ!あれの事だな! よし! いつも、置いてる場所は知ってるんだぜ・・。


ひょいっとなっ!


「こら!待て!それは‥」おっちゃんの声が遠くに聞こえる。へへーんだ!捕まるもんかよ!俺は、外へ出るんだ!!


 門への道まで、近道 裏道 人込み なんのその!華麗な身のこなしで駆け抜ける 俺!かっこいい!


なんか、知らねー奴が前から やってくるけど、構うもんか!今、俺は忙しいっ!


 俺は門を駆け抜けてやる! ・・・って思ったのに、また兵士の兄ちゃんに捕まった。くそー「離せっ!」俺は、急いでるんだ!!


「また、お前かよ・・いい加減にしろ!」

何言ってんだ! そりゃ、こっちのセリフだぜ!!

背中の服だけなら、脱いで逃げれるのに・・・俺の身軽さが裏目に・・くぅ!


・・ん? なんか、手出してる・・・? 何だ?

「はぁ~‥許可書状を出して見せろ‥」

あー・・はいはい。「これだろ?」俺は得意気に渡す。

「違う!」びゅんっ! コンッ・・コロコロ・・・


「えーーー!!」なんでーー!! 

これだよ! よく見ろよー! みんなコレで外出てるんだって!

「これは、おまえのじゃないだろ‥。ギルドの人間にしか使えない証だから‥」


はぁぁああ?? おっちゃんのせいだ! おっちゃんが、間違えて置いたんだ!


 離せって! マジもんの方、持ってくるから!って言ったら、やっと解放されたぜ。・・もう! ホント、俺 ホント急いでるんだけど?!


 全く~・・・・どいつも こいつも・・俺の邪魔しやがって!!



「オヤブン!」

シャッツじゃねーか。「よぅ!どうしたんだよ、こんなとこで」

「買い物だよ。母さんに頼まれたんだ」

また親に、こき使われてるなんて…シャッツが可哀そうだ。前みたいに、俺がビシッ!と言ってやろうか?って聞いたけど「ううん‥大丈夫。オヤブン、ありがと」と言って、市場へ行っちまった。


・・・俺も帰ろう。



次の日、門まで行って・・思い出した!

そうだった! おっちゃんに‥文句言わねーと!


・・俺は慌てて、引き返してギルドに行った! 

勢いよく飛び込んだ朝は、まだ人が少ねーんだ。おっちゃん!居た!

「おっちゃん、おっちゃん!コレ違うんじゃねーかー!」


 置き場所くらい、きちんとしろよーー!って俺が文句言うと、溜息交じりで鼻息荒いまま「また、おまえか‥。話、聞かずに飛び出す方が悪いだろうが・・」って俺が悪いみたいに言ってる!


 なんで、そーなるんだよ! 違うとこに置いてたから、俺が間違えちまったんだ! 許可書状とかっての、どこに あんだよ!って言っても「おまえには、まだ早い」って聞いてねー!! くそーー!!


 だから!俺は! 早く!! 門から出て!ヘクドを追いかけないと!いけないんだーーー!! そう言ってるのに!!「もう、おまえのギルド証は誰かに売ってて無いと思うぞ‥諦めろ」


 諦める訳ねーー! 俺んのだぞ! 俺んのだ! 俺の証なんだ!

「おまえが考え無しに売って、金貰ったんだろうが・・。再発行したのまで売るなよ‥もう作ってやらねーぞ」なんて意地悪なんだ?!おっちゃん!!


 俺は・・トパジィだぁ!


夕方まで、おっちゃんに 文句言ってたけど・・。

 途中から全然、聞いてくれねぇーー。


絶対、俺が一番に・・門から出てやる!





おっちゃんと言い合ってても、門から出られない。

俺は、仕方ないから・・依頼をやる事にした。すぐにトパジィになってやんだ!


…まぁ、俺・・天才なんだし? すぐに戻れるさ。すぐさ。きっとだ。


ん? なんか知らねーの居る。弱そー・・。邪魔だけど、まー・・横から取れば、俺に遠慮して、どくだろ。


 あ・・あれ、報酬良いやつじゃん! 俺ってば、そういうの分かっちゃうんだよなー。さっすが俺様 天才! よし、1枚取ったら弱いの避けた。まぁ‥俺ってば、オーラ全開だから、強いのが分かるんだろうな・・うんうん。


「兄ちゃん、これ俺がやってやるぜ!」と3枚渡した。

「…これは‥まだダメだよ。他は 手続きしておくから」はぁあ?!

この!俺様が!! やってやるって言ってるじゃねーか!

絶対、もらえる金 高いのに!

「なんでだよ!報酬高いし、やりたい!」やらせろ! 俺にしか出来ない!

俺がやる!俺がやるって言ってるじゃないかー!!


 なんでだよ! なんで…聞こえて無いのか? 俺がやる!!よこせ!

くっそーーー!!

「ダメなものは駄目!…ふぅ・・まったく‥何回 言ったら分かってくれるんだい?」「へーん だっ!」分かって無いのは、おまえだっての!!


 俺がやってやるって言ってんのに、なんでだ! 盗むなよー!

それは、俺がっ!やるっての!! 無駄に背が高いやつだぜ・・。


「こらっ!君はまだ、トパジィじゃないんだから、駄目なんだよ!」

俺は すぐにでも!トパジィになるんだから良いんだ!「ダメだって!」

「分からず屋!」「君がね・・・・。ギルド長!どうにかしてください‥」


・・「おぃ・・」・・・げっ・・お・・おっちゃん?

『いい加減にしやがれ!!』ゴンッ


いっっってーーーーーーーーーーーーーー!!!

く・・くそぉ・・・。



・・・いつの間にか、あの弱いの居ねー・・。どこ行ったんだ?


 おっちゃんの居るカウンターの後ろで‥俺は座ってた。誰もはいれなくしてやる!


 トパジィなら風呂使えるけど、それはこの町に住んで無い奴だけだ。俺は家に帰れば入れるから、わざわざ こんな所の風呂なんか入らない。


人が少なくなってきた。

キィイ 


あ・・あいつだ。あの弱い奴。俺と同じ、アキークだ。


・・なんだ。なんか依頼やってたのか。

「おい、そこの・・」ん? おっちゃんが 弱いの 呼んでる。


「カード、出せ」 ・・・何するんだ?


あ・・・あれは! トパジィの証! よーぉおし・・。

 あいつの奪って、俺がトパジィだぜ。すぐに なってやる!


・・今だ!

俺はかすめ取るように‥カウンターに体を沿わせて、奪い取る!

 いや~ 華麗な手さばきだぜ。



・・・あれ? どこだ?!


「えー?! なんでーーっ??」なんで、あいつの所にあるんだ!?


俺、失敗したのか?!・・・


「無駄だ。馬鹿者‥」おっちゃんが俺の方見て、なんか言ってる。は?

「早く付けろ」って弱いのに言ってる。


まだだ。諦めないっ!俺のだ。あれは、俺の俺の俺の!!


 あいつの首から奪えばいい! あ? はぁ? 何で・・ちょっ・・おい!

掴めねー?!「えっ‥ちょっとっ‥」 「おい!よこせよ!」俺のだぞ!


くそっ! 俺のなのに! 横取りして・・腹立つーー!

なんだ、コイツ む か つ く な・・。


挙句に「依頼こなせば、すぐ貰えるんだから頑張れば?」だとぉ?!

なんて、生意気なんだ! 俺の方が強いんだぞ! 俺の方が先だったんだ!!

なんでだよ!くそぉお・・もう怒った!

取ってやる!「なんだとー!!」ふっ ざ けんなーーー!!!


・・俺は 弱いの に飛び掛かった!


バンッ



ガンッ・・・ぅ・・・ぅうぅーーん・・・・・・





一体、俺は・・こんな所で、なんで寝てるんだ?

・・・・えーーと・・。あ!思い出した! あいつだ!!

軽い身のこなしで飛び起きる俺! かっこいい・・。


あれ?! あいつ居ねーー?!

「どこ行ったーーーーーー!!俺のだ!返せーーー!!」

「おまえのじゃねーわ‥」いいや!俺のだよ! あの形、あの色・・どっから どう見ても、俺のじゃないか! おっちゃん、前の事だからって 忘れてやがる!


くそぉお・・今に見てやがれ・・。


ん? おっ!報酬 良さそうなのが出てるじゃねーか!見逃す所だったぜ!


薬の納品か・・へへっ 俺にとっちゃ、軽いもんよ!


「これ、俺がやるぜ!」

「‥条件の所、よく読んで‥」知ってるっつーの!


 大丈夫だっての。俺、ずっとやってきたんだぜ? 全く・・分かって無いってか、俺のトパジィ時代を知らねーな・・この兄ちゃん。まぁそれじゃあ、俺の偉大さが 分からなくても仕方ないな。うん。仕方ない。


 

回復薬だろ? 簡単 かんたん。 そこら辺の花をむしって・・あと、これこれ。

石を砕いて粉にしておいて・・。あとは・・水・・あ! あそこだ。


 水たまり出来やすい、こういう所の水の方が、良い物出来るんだよ。俺ってば、ホント・・天才! こういうのを発見するのも、薬作るのなんて軽い軽い!


 材料集めだって、どこに生えてるか・・なんて、探さなくても知ってんだ。

さてと、入れ物は・・テキトーに、これで‥良いな。花を潰して入れて、水を入れて・・あとは、この石の粉を混ぜて・・よし!完成!


 ふんっ! 俺にかかれば、こんなもんさ。これを・・あと、2個だろ? すぐさ。そんで さっさと渡して、とっとと金もらうぜ。


 えーと、店は・・・。なんだ・・シャッツの家じゃねーか。すぐ終わるな。ついでに、シャッツにも会って行こう。オヤブンの俺様が来れば、喜ぶだろ。


「おっちゃん! 依頼の薬、持ってきたぜ!」俺は、自慢の薬を渡した。数は合ってる。あとは、確認したってサインもらわないとな。


「…ピグロ・・。これは、頼んだ薬じゃないぞ・・」


ん? 何言ってんの? これだよ? 回復薬じゃん。

いや、ぜってー!これ!だって!!


「いや、だから・・条件の所を確認してないのか?…これじゃないんだ」

「見た目が一緒なら、それで良いじゃねーか!」

「今回は、大事な依頼の為のものが欲しいんだよ。その為には、これじゃ効果が低すぎる・・」何言ってんのか、わかんねーよ!おっちゃん!


「父ちゃん‥どうしたの?」お? シャッツじゃねーか! 聞いてくれよ・・


「…あぁ・・そうなんだ・・。父ちゃん‥買ってあげてよ」

「シャッツ・・。いつものなら、そうしたよ。だけど‥これは、父さんが商館に依頼した仕事なんだ。これは‥受け取れないんだよ・・」


な・・・なななな・・・なんでだよ! シャッツが言ってるだろ!

買えよ! 俺がせっかく、作ってやったってのに!! 有難く思えよ!!


「ピグロ…。確認し直してから、もう1度作れ‥」


・・ふんっだ! 俺がせっかく作ってやった薬を受け取らないなら・・・。あ・・・そうだ。いい事 思いついた!「おっちゃん・・分かったよ」と言って、急いで周辺の石を・・拾い集めた。


へっ へっ へっ ・・・


俺をバカにしたから、悪いんだ!


 石を砕いて砕いて・・粉にして・・この粉を水に溶かして・・・・えっと、サポーネも削って入れて・・・・よし。


納期ギリだったけど、間に合ったぜ。へへへっ。これでどうだ!


「…正気か?」 ん? 何が?


 どうせ回復薬が、ホントは どんなのか なんて、おっちゃんは、知らないんだ。だから、俺の回復薬が、ちゃんとした薬だって、分からなかったんだ。だから、どうせこれでも、わかりゃしないさ!


「…はぁ~・・もういい・・。もう帰れ・・」


あ? 何 言ってんの? 回復薬だよ・・偽物だけど。


「こんな薬でも何でも無いものは、要らないし 買ってやれん。商売を…バカにしてる奴と、取引も出来ん。もう シャッツにも‥関わらないでくれ」


・・・あ”あ”っ?・・・何 ふざけてんの? 意味 わからねーんだけど・・。


バタンッと閉められた‥ドアの先のおっちゃんを、睨みつけた。



 その夜。俺は、北東の森で見つけた・・痺れる草を、ガラス瓶に押し込んでた。この草は、花とか蕾の所がビリビリするって言う、不思議な草なんだ。


 これを瓶に入れて、売られてるのを見た事がある。投げると‥爆発するんだぜ。これで、おっちゃんに・・俺の回復薬を台無しにした、おっちゃんに・・目に物 見せてやる! 明日が楽しみだぜ・・。



 早くに目が覚めてしまった。ちょいと早いが、死んじまうのは、商人として外に出られないだろうから、寝てる今なら・・店に誰も居ないだろ? 今が、チャンスなんじゃないか? ・・そうだ。きっと今が良いんだ!よし! 行くぞ!



 おっちゃんの店だ。 灯りも付いてないから、寝てるな・・。


俺の悲しみと「怒りを思い知れーーー!!」てぃやっ!


少し離れよう。ボオォンッ!!


よっしゃ! 上手い事、爆発したぜ! 俺ってば、何を作らせても天才的だな!

『何事だ!?』『あちらからだ!警戒を怠るな!』


・・げ・・兵士の兄ちゃん達だ。


さっさと、家に帰ろう。もう用は済んだし。


「おい!そこのおまえ! 爆発させたのは、おまえか?!」

そうだよ・・って自慢しようと思ったけど‥なんか、怖い・・。


・・・逃げよっと!


「あっ!こら!待て!!」


へへーんだ! 捕まるかよ! ここは、俺の町だぜ? 生まれた時から住んでるんだ。どんな道も知ってるし、どこを通れば近道かも知っている!


「おい・・逃げた奴が居る!捕まえるぞ!」『おぉ!』


ふーんっだ! 捕まるかよ! 暗闇で、全然 見えないに決まってる!

俺は へっちゃらさ! 暗くたって、道の少しの変化も 見逃してない!!


捕まらないさ! だって、もう家だし。あー・・楽しかった。


ベッドで寝ながら、パンをかじる。


 食べながら思ったけど、森・・薬草っての・・無かったし、あの剥げた場所も・・気になるな・・。まぁだから、俺が‥小さい花で、作ってやったってのに。


 まったく・・分かって無いのは、どっちだよ・・ふぁぉああぁ・・・ねみー・・

朝早かったから、眠い。いいや・・寝ちまえ・・ぐー・・・すーーー・・



・・・眩しい。昼に なっちまったか?


「ようやくお目覚めか?」・・誰? なんで、俺ん家に居るんだ?

「よく、周りを見てみようか‥。ここは、おまえの家か?」


・・・俺、え?! なんで、檻の中??


「‥全く。門から勝手に出ようとしたり、商人らしからぬ行動の数々・・。挙句の果てに‥店を壊して・・。ギルド長が呆れてたぞ・・」


周りに居たのは、兵士だった。

「なんで、俺がこんな所に! 俺、何も悪い事なんかしてないんだって!」


ぜんぜん、信じてくれねー顔してる。

薬草なんて生えてない。それは‥みんな知ってるはずだ!


 花だって高くなってるから、雑草の花を集めるんだろ・・。薬草があれば、他の方法でも回復薬は作れた。それは俺も知ってる!


 でも無いから、仕方ないじゃんか! 俺は依頼通りに、回復薬を納品したのに、受け取らなかった店のおっちゃんが悪いんだ!


「…あぁ、おまえ・・もしかして、鑑定スキル…無いのか?」

「ま、それじゃあ・・違いが分からなかったんだもんな。仕方ないな・・」

「それを伝えてみるか・・」「そうだな・・」


兵士の兄ちゃんたちが、勝手に話 進めて、しばらくしたら、俺は檻から出れた。


まったく・・勘弁してくれよ。


「そういや、さっき‥薬草が復活してるって聞いたぞ」・・・はぁ?

「おう・・そういや、聞いたな。復活したなら品薄だったのも、解消されるんじゃないか?」なんて話してる。


 俺は、北東の森へ急いだ。


・・・剥げた部分が無くなってる。しかも・・凄い人だ。みんな薬草を採りに来てるんだ。シャッツも居る。でも、忙しそうだから・・また明日にしよう。


「ここの薬草が戻って来てると教えてくれた リモン少年には 感謝しないとのぅ」

「そうだね。彼には、随分と助けてもらってばかりだ・・」

「何か・・わしらに出来る事は…無いのかのぅ?」


・・ケントニスのじいちゃんと、ソルアの兄ちゃんだ。


・・・・リモン? 誰だ・・それ?

「じいちゃん達、リモンって誰の事?」「!」


「おぉ‥ピグロじゃないか…。元気そうじゃのぅ」

それより、リモンってのは?

「‥あぁ。最近この町で商人になった子供だよ。見た事無い?」

「今は、トパジィ‥じゃったな・・。礼儀正しい珍しい子じゃ」

「赤毛だから、この州の生まれだろうけど・・」


・・・リモン? トパジィの? 赤毛・・の子供・・・・



あぁ! あいつか! 弱い奴! 俺のトパジィの証、奪った奴!


「知ってる奴だ・・」

「そうか。あの子にお礼をせんとな・・」


お礼? あぁ、何か爆発する奴でも・・もう一度作ろう。確かまだ在ったはずだ。


どこに泊ってるんだ?「じいちゃん、そいつ・・どこに泊ってるか、知ってる?」

「そういや、フージーさんが‥キントリヒさんの、両親がやってる宿に‥居るって聞いたかな‥」って、ソルアの兄ちゃん。「ありがと!」


 俺は、家に寄って・・俺様の、天才 発明弾 を持って、ラーゴのおっちゃんの所に行く。あいつに、目に物を く ら わ し て やるぜ!




・・・そう思ってたのに・・。居ないって、どういう事だよ!居ろよ!!

俺様が、来てやったってのに!! 本当に 生意気だな!


 いや…ここで諦めるのは、まだ早い!もう戻ってくるだろ・・。

・・それまで粘れば・・。


「まだ帰って来てねーの! おまえも、もう帰れ‥」

「…あの野郎に一言 いわないと、気がすまねーんだよ!おっちゃん!」


そんで、こいつを お見舞いすんだ!


「…分かったから帰れって。そいつには、伝えておくから。いつまでも居るな。・・兵士…呼ぶか?」


「!? なっ‥! 何・・言ってんの?・・はは・・あー・・俺、今 用事‥思い出したー‥」また、兵士に会うのは嫌だ! し・・仕方ない!


 俺は家へと、足早に‥帰る事にした。



・・ちっ 運の良い奴め・・・。


【ピグロ】アルドルの町 出身の子供。典型的な町の子供のひとり。母親は、主人公・リモンが、最初に寝てた宿屋の女将さん。父親は、家具工房の職人。自身は、天才で 強くて 何でも出来る と自信に満ち溢れている。リモンを見た印象で「弱いやつ」と思っている。子分は、バルヘルトの息子・シャッツや自分を褒める大人や子供が対象。子分は、名前で呼んでいる。


【シャッツ】(シャッツ=ドイツ語・宝) バルヘルト店の息子・10歳。ピグロは何でも出来る、お兄さんという印象で子分になった。父親の仕事を手伝うようになったばかり。上にお姉ちゃんが居る。ピグロをオヤブンと慕っている。ただ‥ランクが下がった頃から、ちょっと距離を置くようになった。


※黄色の証=ランク2のトパジィなら、誰もが身に着けているアイテム


※ギルド証の本当の価値=相場・大金貨6枚(約60万/ランク2時点)です。ランクによっても価値が変動します。なお他人のカードは 買った所で使えない。返して貰えたとしても使えない。使った時点で、使った者&元の持ち主、両方 捕まる。


【ギルドの木札】商館 所属の商人が、町の外へ一時的に出る為に、使う木で出来た札。行商人は使えない。商人ランク5以上 か 特別に命令された者で、商館のマーク(ロゼク連盟)が入った物を見に付けて無ければ、木札を持ってても使えない。


【商館の風呂場】ランク2(トパジィ)以上で利用可能。ほとんどの人が夕方~夜にかけて利用。主人公が使った場所以外にも、2箇所ある。主人公はだいたい昼間に入ってる。


【本来の回復薬の作り方】

材料・雑花の花 部分3つ+白い石の粉(小石を砕いて出た粉)

①お湯で花を煮る ②煮ながら花を叩くようにして潰す ③ガラス瓶に入れる ④白い粉を少し入れて混ぜて完成※飲んではダメな理由はココ。

※主人公の回復薬には白い粉は入ってないので飲めなくはない・・が、マズイ。


【主人公リモンの寝泊まりしてる宿屋】店主・ラーゴ ( 40歳 / 男 )・坊主頭に手拭いのような布を巻いてる。奥さん・キマ ( 41歳 / 女 ) の宿屋。息子・キントリヒ ( 商館 / 1Fの依頼カウンター勤務 )・宿代1泊 大銅貨1枚 ( 10円 )・3食/食事付・風呂なし。


【ピグロ特性・天才発明弾】本来は、専用の機材が無いと作れない『攻撃魔法ボム』を適当な方法で、瓶に詰めて、石の粉を入れたもの。小規模な爆発物。片手で納まる形。


‥またいつか、彼のエピソードは書きそうな予感がしてます。


次回 13瓶では、カプカの実を採りに・・行きます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ