137瓶 み ん な から
・・遂に‥15歳の 誕 生 日 を 祝ってもらった。
様々な プレゼントも 嬉しかったなぁ。
あとは…カルム様のマントに 刺繍‥明日までに、終わらせないと!
誕生日・・婚約の儀まで終わった私は、カルム様を お見送りして、部屋に戻って刺繍の続きを始めた。
今日は、久々の‥お休みだ。
リモーネの方が日常なら、全然・・『休み』では 無い けれど。
昼食を終えたら、また縫い 縫い。
なんとか、ロフォスのマークは、今日中には‥出来そう!
・・カミリア姉様から、お茶会に誘われ‥婚約の儀は緊張したか?など、いろ いろ聞かれながら、楽しく お菓子を食べ‥シイア茶を飲む。
「もう、暑い季節になったわねぇ‥」どうやら‥夏‥到来のよう。
ドレスの生地が、薄手になったり‥レースが増えたりするみたい。
・・誕生日って…どうやら、結婚したら実家では行われなくなるらしい。
そういえば、みんなの誕生日・・知らないぞ‥。どうしよう。
お母様に聞こうかな‥。お祝い品を送るのは‥良いみたいだから。
「次の誕生日は、誰なのでしょう‥」
「当分・・無いわね」そうですか・・。
姉様との お茶会を終え・・部屋に戻ると同時くらいに、コビト!
へ?・・どうした?
『リモン様・・別荘に、騎士団と思われる封書が届いてるようです』
えー・・行くのー‥。いいや。瞬間 移動で‥行って受け取って 戻れば・・。
ヒュンッ ヒュンッ
・・部屋の椅子に座り直し・・開く。本当に騎士団からだったけど。
今日‥リモンは、お休みなんだってば・・。
『今日は対応不可という事だが、アヴィド殿が呼んでいる‥なんとか、時間を作って来られぬか?』嫌です! もぅ・・。
ささっと 書いて・・また、転移してから‥騎士団長 宛てに・・メモを送る。
『今日は、誕生日なので拒否します‥と、お伝え下さい リモン』
いつもなら、ちゃんと封筒に入れるけど・・。
今日は忙しいので‥という体で、封筒 無しにした。
・・こっちは、カルム様のマントの刺繍で、忙しいんですよ!!
と・・よし。ロフォスのマークは、完成!
・・次は、カルム様の家紋だ。なんとなく・・獣みたいなマーク。
これまた‥チアーラ先生の指導が書いてあるから‥大丈夫そう。
せっ せっ と、この日は‥ずっと刺繍をしてた。
いつもの時間だと、エナに言われるまで・・ね。
「おかえりなさいませ、お父様‥カルム様」
「うむ。今日は‥あの後は、何をして過ごした?」
「ずっと、刺繍をしてましたわ。お父様」
「ずっと・・?」はい。
「ぁ‥途中で‥カミリア姉様と、楽しく お茶会もしましたよ」
刺繍だけではないと知ったからか、なんか ホッ としてる お父様。
・・ん? あれ・・どうしたのだろう?
「カルム様・・何か、ありましたか?」
「いえ・・何も…」
でも、夕食の後・・お父様から話 聞いたら‥。はぁ~
私・・リモンが呼んでも 来なかった事で、あの‥黒んぼの機嫌が悪くなり‥1日中‥不機嫌で、怖かったみたい。
周囲の兵達も‥みんなご機嫌取りで、疲れたそうで・・。
・・兄様まで、こっちに帰って来た。
「あまり酷い顔の時は‥メチェーリが、心配し過ぎるからな‥」
・・メチェーリって、兄様の奥様よね。
そうよね。すごい・・疲れ顔だもの…。
黒んぼめ・・ホントに・・もう。
最終的には、州軍の団長に何か言われて・・張り切って‥どこかへ 行ったらしいけど・・何か・・嫌な予感がするのは・・気のせい‥‥よね?
夕食を終え・・疲れてる カルム様を、早々に休ませ‥部屋に戻って‥刺繍。
エナに止められてから・・眠りについた。
・・ん・・う・・・何だろ・・・変な‥違和感を‥体に感じるけど・・・。
ほぼ、刺繍してたから‥体のどこかが、疲れてるのかも・・。
早く眠ろう・・明日は、刺繍を完成させないと・・・すぅ…・・
「いってらっしゃいませ、カルム様」
元気 良く見送れて・・すぐさま・・部屋で刺繍!
・・もう、少しなのよっ! 明日の午後には‥お帰りになるの。
でも昨日の父達を見たら‥今日は‥リモンになりますよ。
転移した先で・・・また、何です? この手紙の山は・・・。
以前 受け取った際の注意が効いているのか、1枚の1行ごとに誰かの名前と、誕生日の祝いの言葉が‥それ ぞれの字で書かれてた。
・・・兵士達・・そんなに、暇なの?
『灯りを点けろ』のメモを見つけて‥点けたら即‥『キン コン』
「はい・・」ドアを開けたら‥。
何ですか・・この量は・・・。
苦笑いしてる‥兵士と、商人ギルドの人‥冒険ギルドからも来てる。
・・何事ですか?!
「リモン殿‥こちら、騎士団からの お祝いの品です」え?
どこか置く場所を‥と、言われ・・仕方ないので、台所の奥から 置いて貰う事にした。その次は、商人ギルドからのは・・客間の奥へ。冒険ギルドは少なめだったので、ポスト横に置いて貰う事になった。
・・騎士団から・・が、一番 多かった。
運び終えた人を労い、薬草クッキーの残りを袋に入れ、それ ぞれ 渡した。
「お疲れ様でした。ありがとうございます」
玄関のドアを閉め・・外の灯りも消しておいた。
さて・・どこから、見ましょうかね‥。
『騎士団から、こちら‥確認用とありますが‥』え・・何それ。
・・・はい。あの黒い人が…何か送ったらしいから、早く確認して お礼を言え‥って。やれ やれ…
それって、どこです?
『黒い箱が、そうかと』黒い箱?・・あー・・これ?
思ったより・・小さいな。てっきり、何か大きな物かと思ってたよ。
・・何か分かりませんね‥じゃ、毎度の如く・・鑑定しよう。
見ただけでは、ただの‥『黒い球体』なんだけど。
‥ふえ?! 何‥それ・・凄いの送って来たわね‥。
【 神の魂 】素材
神が相棒とした魔獣は聖獣になったが、その魔獣と同系統の魔獣の核となっている部分で、魔力の結晶体。その欠片 微量でも、かなりの魔力量を含むと言われている。これを人が口にしても副作用も無く、魔力の増加も含め重宝されている素材。
・・食べても大丈夫だってさ。薬に使われてそうだね。
『魔力の増加』とあるし、使う時は‥砕いてから‥にした方が無難かな。
これを1つ‥丸々 齧れば‥マナリジェクト症‥治るんじゃない?ってくらい、高い魔力量。万・・行ってるもの。
・・お礼・・丁寧に‥書かないと。
よし。封筒に入れて‥送って・・。他は?
・・・この日は、荷物を開けては鑑定する‥を、繰り返した。
でも途中で、疲れて来たので‥早々に‥家に戻った。
家で‥刺繍してる方が、楽に感じるのは‥何故なんだろう?
夕食前には、完成・・・出来た! でも、これ‥どうするの?
そのまま‥渡す? 一旦・・洗いたいけど??
夕食後、お母様に聞くと‥出来た事を、驚かれた。
「洗った方が‥良いのでしょうか?」
「いいえ。そのまま、カルム様に お渡ししなさい」えー‥。
「えー‥じゃ、ありません」・・と、言われ‥。
渋々‥カルム様に声をかける。
「もう、出来たのですか?!」まぁ・・はい。
急いでたけど、丁寧には縫ったから…大丈夫だと思う。
・・間違ってないか、確認してもらった。
「素晴らしいです‥感謝 致します」そんな‥大袈裟な。
マントは、騎士団 内部で染め直すらしい。そうなんだ・・。
染め直したら‥出来上がりで、効果が出るらしい。なるほど。
・・それで、完成して鑑定しても‥特に効果が出なかったのか。
「明日は、いつ頃‥お帰りになるのですか?」
・・あれ? 俯いちゃった。
「カルム様?」
「…帰りたく・・ありません‥‥」え?
…そんな、泣きそうな顔なさらないで…。
「あなたと‥離れる事に・・・」
ぉ‥落ち着いて。
「いつでも、お手紙を書いて下されば‥こちらも、お返事を書きますよ」
「姫・・はい‥‥」
「もう、婚約したので‥リモーネと、呼んで下さいませ」
お母様も、そうして貰いなさいって言ってた事だもの。
「…・・はい」
他国の方だから、今回みたいなのは‥当分・・来年まで、無いらしい。
「‥そういえば、カルム様の誕生日は‥いつ頃ですか?」
聞いてると・・春っぽい。
ザンザーラが出るよりも前みたいで、それじゃ・・過ぎてるじゃんっ! 残念。
帰る前に、お守り・・渡せるかな? 作っておこう。
・・こんなステータスの人に、お守りの効果なんて、微々たるものだろうけど。
寂しそうな顔も‥印象的。
なだめて・・お部屋に戻って頂いた。元気 出して・・。
部屋に戻る前、カミリア姉様に会う。
「あなたの婚約者様は、他国の方だもの・・。お寂しいでしょうね」
・・そうですね。簡単に・・会えませんもの。
つまりは、これから『遠距離 恋愛』という形になるんだ。
手紙 程度のやり取りは・・・出来るけど。
国に戻り‥ご実家に戻って‥条件を設定して、教えて頂けなければ‥結婚 出来ないそうだし。まぁ・・急ぐような事でも無いから、気長に考えたい所。
そも そも・・結婚なんて、縁が無いものだったもの‥。
部屋に戻り、鞄からコビトを出す。
ステータスを教えて、素材や デザインを決め‥効果を絞り・・作ってもらう。
明日は‥準備して、お父様と 一緒に‥リモーネとして お見送りする。
その時に・・渡せるように‥お守りも‥用意・・し・・て・・・
チュンッ チュンッ
・・・コビト!? 出したままじゃっ?!と起きる。
居ない。自分で鞄に戻ってたみたい・・そっか、良かった。
廊下で父上の声‥と、エナが返事してる。何だろう?
「おはようございます。リモーネ様」
「おはよう、エナ。先程、父上に‥何を言われてたの?」
「それはですね、本日の お召し物に関する事でして…」
どうやら、見送る際の服装として・・装飾が華美では無い青系の服を‥と、言われたらしい。そういえば・・ロフォスの箱も‥あっ!忘れてた!!
朝食後に母に言って‥早急に着替え・・転移!
急いで・・騎士団へ。
「…おまえ、忘れてただろ?」
「すみません‥こちら、商品となります」
納品の紙と共に・・物資班と思われる方々に‥箱を渡す。
中を確認された後に報酬として‥これは、金貨では?と 思える額を受け取る。
「‥全部・・四角いな・・」
「大量の注文が、ありましたので‥」
「いつものように、パパっと作れないのか?」
「これは、フルノスで焼いてるので‥難しいです」
『フルノス』で驚いてたけど、年齢を思い出したらしくて‥なんか、納得してた。
今日は・・機嫌が良いみたいね・・。
「‥リモンよ」はい。
・・・あー・・皆さんのは、まだ・・見れてません。
「すみませんが、急いで戻らねばならないので、これにて失礼します」
お辞儀して、廊下に居た兵士に送ってもらう。
別荘に‥駆け足で戻って・・転移!
ちょい汗かいたから、ざぶんっ お風呂に入ってから着替える。
もうエナが、用意してくれてた。ありがと。
昼よりも前に‥父、一時 帰宅。私を迎えに来た。
「準備は、もう良いか?」
お守りを入れた袋は持った。マントは昨日、返したし・・。
「はい。父上」
「では‥行くぞ」
メイド達に見送られ・・馬車に乗り・・騎士団 施設とは、また違う・・え!?
ここ、城の敷地内じゃ・・・・。
「もうすぐ着くぞ。あちらの軍団長には、話を通してある。何も問題 無い」はい。
心の声に気をつけて・・接しないと。
絶対‥リモンの時みたいな口調は・・無しで。
大きく深呼吸して‥奥に‥人が並んでる場所に到着した。
・・水色も居る。整然と キ レ イ に 並んでる。皆さん・・甲冑だ。
今 知ったけど、こんな大人数で来てたの?!
足早な お父様と 一緒に、やや小走りで 横を通る。
誰が来たのかと‥兵士が見て来る・・無視…よ・・うん。
一番前の部分に来たみたい。他にも副官だろう人達が、均等に立っている。
真ん中に、黒の鎧で・・目立ってる方も居るけど…。
「私は、エキャルラット州軍 所属。ロチェス・ヤトゥロスだ。副官 カルム殿を呼んで頂きたい」
「少々、お待ち下さい」
・・ふぅ・・息を‥整えておかないと・・・。
少しして、奥から‥あ!‥カルム様‥。
・・軍団長まで来た感じだけど・・大丈夫‥かしら‥。
「カルム殿・・」
「来て頂き、嬉しく思います‥」
「私は、軍団長に渡す物がある。そなたは、カルム様と話していなさい」
「はい・・父上」
「…姫・・来て下さり、嬉しいです」凄い笑顔ですね‥眩しいっ!
【シイア茶】(中国語・夏)
気候が 暑くなって来ると 出回る お茶。紅茶のような味だが 色は黄緑色をしている。飲み味は さっぱり。季節ごとに 飲む お茶は変わる。
【神の魂】特殊 素材
上級の中でも 更に 強い力を持つ魔物などの『魔力の核』となってる部分。倒されると素材として出る。上手く倒せば キレイな球体で出る が、戦い方によっては傷が付き 素材として出る際に 割れてたりすると価値が半減する。魔力を多量に含み 様々な物に活用されてる貴重な素材。
※不機嫌 アヴィドに 州軍団長が「リモン殿へ の 祝い品を 贈っては いかがですか?」と言われ、出かけたらしい。どこで 狩って来たのか不明で リモンに送ったようです。
※騎士団のマント = 青 以上で 婚約者や 奥方に刺繍された後に 騎士団 内部のマントなどを制作してる部署の所に運ぶ。そこに 染め直す為の 魔 道 具 が在る。それにより刺繍された際の 魔力を計り 付加価値が与えられる。どんな効果かは 実践内で 認識する以外で 知る方法が無い。
※他国からの遠征してきた部隊は、基本的に城の敷地内にある宿舎で寝泊まりしている。軍団長のアヴィドは、他の兵士の世話を カルム 以外の副官3人に任せ カルムを連れて エキャルラット州軍に入り浸っていた。カルムがエキャルラット州内の家で 泊ってた事もあり、寝れれば どこでも良いと言って 同 施設内で寝てた。
次回、見送りと‥体調が悪くなって・・・




